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【理系男のSF話】

 こんばんは、イズクラジエイです。

 みなさんはSFと聞くと何を想像されるでしょうか?

 ここで言うSF(えすえふ)とは、特殊部隊(special forces)でもなく、スーパーファミコン(Super Famicom)でもない、サイエンス・フィクションの事を指すのですが、頭に思い浮かぶ情景は様々かと思います。

 そんなSFの話ですが、物書きとしては悲しくも現在は主流とは言えない状態となっています。

 日本では空想科学小説とも呼ばれるこのSF小説ですが、世界的にもかなり昔から親しまれています。

 古典だとジュール・ヴェルヌ作『海底二万マイル』だとか、アイザック・アシモフ作『われはロボット』だとか。

 読んだことは無くともタイトルはご存じの方も多いのではないでしょうか。

 日本だと宮沢賢治の童話作品『銀河鉄道の夜』などに始まり、沢山の有名な作品があります。

 アニメや漫画などに視野を広げますと、ドラえもんやガンダムシリーズも空想科学という意味ではSFといえなくもないでしょう。

 映画だとスターウォーズだとか。

 凄く典型的なSFしてますよね。

 話をSF小説に戻しましてこの分野、私は個人的に凄く好きなので、読んだり調べたりするのですが、いかんせん物書きとして新たに書くとなると途端に難易度が上がります。

 空想科学ですから、現実に存在する物ではなく、場所も宇宙だったり異世界だったりするわけです。

 最初にみなさんに想像してもらったように、頭の中にあるものは簡単に思い浮かべられるのですが、作者の頭の中で想像した話を読み手に正確に伝えるのは、なかなか大変な作業だったりします。

 場合によっては、全く新しい未知の科学的物体や場所は、例えるべき比喩さえ見つからず、簡単に表現出来ないのですから。

 文章であらわす以上、二次元の壁は超えにくく、話は四次元の世界に入っていくとなると書いている私も、わけが分からなくなったりします。

 単なる『フィクション』とか、『ファンタジー』とかそういった分野の話だと、ただの空想、妄想で大丈夫なのですが、今論点にしているSFの『サイエンス』の部分が曲者だったりします。

 例えば、ビーム兵器の原理が荷電粒子由来による熱エネルギーで破壊が起こるだとか、ある程度科学的な根拠設定があったり、未来や宇宙について論理的に考えた結果そういう事もありえるだとか、そんな話です。

 ロボット工学三原則「人間への安全性、命令への服従、自己防衛」を発案した事で有名なアイザック・アシモフは著作で、単に宇宙船や宇宙人が登場するのがサイエンス・フィクションではなく、価値観の転倒による驚き、すなわちセンス・オブ・ワンダーが必要だと述べています。

 彼の考えに沿って物語を書くならば、読者に驚きを感じてもらうには既存の概念だけの見たことあるような話では誰も驚かないのです。

 より面白い秀逸なSFを書こうとすると、新たな価値観、発見が必要で、これを物語に盛り込むには作者の想像力と表現力が試されます。

 最初にタイムマシンの概念を世間に知らしめたハーバート・ジョージ・ウェルズは偉大だと思います。

 今となってはタイムマシン、タイムトラベルという言葉だけで大体それがどういう事なのか説明できるのですから。

 元々、その言葉や概念が無い状態から、夢のある空想物語を伝える。

 それは楽しくも大変で、挑戦しがいのある分野、それがSF小説を書くという事だと思っています。

 ただ、この分野はどうしても説明がややこしくなりがちで、冗長(じょうちょう)になっていき、読み手を選んでしまうという事も考えられます。

 ですので、私は比較的現代風のライトな表現、一人称で若者が使う軽めの口調の登場人物を使って、ギャグやジョークも交えながら、読者に「驚きと感動を与えられたら良いなぁ」と考えて執筆に励んでいる次第であります。

 以上、理系男のSF話でした。


 現在、Webサイト『小説家になろう』様でSF小説の「ちょうちんわん公がゆく」を連載中です。

 https://ncode.syosetu.com/n9564gn/

 データサイエンティストだった主人公レイトが、ちょうちんの付いた光る犬になって冒険するSFファンタジー物語です。

 よければ、お時間ある時にでも御覧ください。

 今後小説以外にも、創作関連の記事を綴っていけたらと思っています。

 Twitterでも絵を描いたり色々呟いたりしてるのでよろしくね!

 それではまた。


※Patricio GonzálezによるPixabayから画像を使わせていただいています。


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