マガジンのカバー画像

ファーストステップ司法書士

53
これから司法書士試験の学習を始める方を対象に、司法書士試験で合格のポイントとなる民法中心に、身近な事例を通じ楽しみながら学べるよう講義を展開していきます。
運営しているクリエイター

#資格試験

ファーストステップ司法書士1「司法書士試験の概要を知ろう!」

【1】はじめに みなさんはこれから,司法書士試験の最終合格に向けて学習を開始するわけです…

ファーストステップ司法書士2「司法書士試験の難しさとは?~試験攻略のポイント~」

【1】暗記と理解の関係 (1)司法書士試験の難しさ 司法書士試験で問われる知識自体は,難…

ファーストステップ司法書士4「条文の読み方と法律用語を知ろう!【法学入門②】」

【1】条文の読み方 (1) 条・項・号 法律の条文は「条」と「項」から構成されています。「…

ファーストステップ司法書士5「民法とは何か?【民法入門①】」

【1】民法とは私たちの身の回りには,不動産の購入,金銭の貸借,アパートの賃貸,交通事故…

ファーストステップ司法書士6「物権と債権とは?【民法入門②】」

【1】物と人との関係 (1)意義 Aという人がいて,自分の財産の甲建物や乙自動車を所有し…

ファーストステップ司法書士7「胎児は「人」なのか?【権利能力】」

【1】意義例えば,AがBから車を買う契約(売買契約)をした場合,AはBに対して「車を引…

ファーストステップ司法書士8「幼稚園児が3万円のゲームを 買ってしまった!【意思能力】」

【1】意義権利能力を有する者がすべて契約をすることができるかというと,そうとはいえません。例えば,上記の事例のように幼児が契約をしてしまったというような場合,幼児は,この契約によって3万円を支払わなければならなくなるということ,そしてそれが何を意味するのかということが分かっていません。つまり,行為の結果を認識するに足りるだけの精神能力〔意思能力〕を有していません。このような意思能力を有していない者〔意思無能力者〕のした法律行為は無効とされています(3条の2)(※1)。また,

ファーストステップ司法書士9「中学生の息子が100万円の車を 買ってしまった!【行為…

【1】意義行為能力とは,1人で確定的に有効な法律行為をすることができる能力を言います。…

ファーストステップ司法書士10「夫が行方不明!どうしたらいいの?【失踪宣告】」

【1】意義失踪宣告とは,不在者が生きているかどうかわからない状態が続き,死亡している可…

ファーストステップ司法書士11「冗談で言ったことって無効なの?【心裡留保】」

【1】意義心裡留保とは,意思表示の際に,意思表示をした者(表意者)が,表示行為に対応す…

ファーストステップ司法書士12「グルになって虚偽の契約をしたらどうなるの?【通謀虚…

【1】意義上記の事例のように,相手方と通じてする真意でない意思表示,つまり相手方と相談…

ファーストステップ司法書士13「勘違いした!それでも契約って守らなきゃいけないの?…

Bに賃貸を申し込まれたのが甲建物なのに,Aが別の物件である乙建物の賃貸を申し込まれたと勘…

ファーストステップ司法書士14「詐欺師に騙された!どうしたらいいの?【詐欺】」

Aは高級ブランドのカバンを取り扱っているというBから,カバンを30万円で買いましたが,Bは…

ファーストステップ司法書士15「脅されてした契約も守らなきゃいけないの?【強迫】」

Aは,Bに「お前の持っている車を5万円で俺に売れ!」と脅され,泣く泣く車を売ってしまいました。Aは泣き寝入りするしかないのでしょうか? ☑ 参考条文 ☑ 【96条】  ①詐欺又は強迫による意思表示は,取り消すことができる。  ②相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては,相手方がその事実を知り,又は知ることができたときに限り,その意思表示を取り消すことができる。 【121条の2】  ①無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は,相手方を原状に復