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ZUIHITSU

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#随筆

雷燦々と都市に落ちて

雷燦々と都市に落ちて

この夏の落雷はもう去年までのそれとは比べ物にならない域。
東南アジアなどでは、ずっとこうだったのだろうか?でも去年行ったベトナム(トランジットだったので行きと帰りで計24時間いたかどうかだけれど)でも雷には遭わなかったと記憶している。
私は、もう散々SNSへ書き殴ったりしていることからもお分かりいただけると思うが、大の雷嫌いである。
まず、遠くの方から雷雲が近づいてくるのを見るだけで冷や汗が出てく

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許して欲しい。「国際トランスジェンダー可視化の日」に寄せて

許して欲しい。「国際トランスジェンダー可視化の日」に寄せて

急にこんな文を、私が真面目に書くとは思わなかった。
もう過ぎてしまったが、3/31は「国際トランスジェンダー可視化の日」であったという。過ぎてから書き始めていることをとても反省している。許して。
当事者でありながら、私はその存在を昨年あたりになんとなくふわっと知ったのだった。
私はそれまで知らずに生きてこれて幸せなのかもしれないし、知らずに苦しみもがいてなんとか今生きているのかもしれないし、両方な

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夜の芳しき

今夜私は、どうせ眠れないからと開き直って、しばらく見て見ぬふりをしていた部屋の整理をすることにした。
昼間外に出たら、もうすっかり初夏の陽気だったので、ついに暑苦しく思うばかりになってしまったコート達を整理して、衣替えから。

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地元漂流記(2016/8/11)

(この記事は、ポケモンGOリリース直後、2016年の夏にはてなブログで書いていたものを一部修正し移植したものです)

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いつかこの日々は 煌めいていたあの頃 になってしまう。急がなくてはいけない。(2016/6/4)

誰しもが思っているのか、それともそんなこと考える暇もない人のみが「煌めいていたあの頃」を手に入れるのか。

私はすぐに考えてしまう。そして一つ残らず掬い取ろうと両の手を激しく動かし、結局すべて取り零してしまう。

 

 

商店街を車で行く時に燕達が車をギリギリ躱す、素早く美しい様に見惚れて事故を起こしてしまわないかヒヤヒヤしてしまう、それでもその姿に見惚れずにいられない私。

 

淫雨に陰鬱

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不死鳥の歩み

「紅炎の鳥」という、不死鳥をテーマに作られた曲がある。
仕事に行く時には、ほとんど必ずといっていいほど私はその曲を聴いている。
不死鳥が燃え尽き、そして灰の中からまた生まれ飛び立つ様を表現した曲で、主に吹奏楽団が演奏する曲である。

初めて聴いたのは、吹奏楽部でトランペットを演奏していた妹の応援に、吹奏楽コンクールに行った時だった。
妹の学校ではなく何処かの学校の吹奏楽部が演奏し始めたのを聴くや否

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