石田梅岩の悟りと実践
石田梅岩の悟りとは、簡単に言えば、我々と万物は一体であるということを知るということであり、また、我々の存在の本質は生死や時空を超越していて不生不滅であるということを知る、ということである。このこと自体は、太古の昔から、ウパニシャッドや仏教、禅、または老子や荘子等によって語られてきたことと大して違いはない。
石田梅岩の思想の特徴は、その悟りを得た後、実社会においてそれをどのように実践していけばよいのかということを、儒教を基礎として、極めて豊富な例を用いて具体的に述べているとこ