記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

イギリスドラマ「女医フォスター 夫の情事、私の決断」(シーズン1&2)

主演:サランヌ・ジョーンズ、バーティ・カーベル、ジョディ・カマー 、トム・テイラー
シーズン1:2015年 全5話(1話約60分)
シーズン2:2017年 全5話(1話約60分)
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★★
(写真=すべてBBCより)

*本記事ではオリジナルとリメイクの比較をしているため、多少ネタバレが入ります。

これは面白かった!
韓国版リメイク『夫婦の世界』を見終わった後、ぐったりしたが、一応オリジナルのイギリス版がどこかで配信されていないかチェックしていた。そのときは見つからなかったが、程なくして日本でもリメイクされることになり、本作がアマプラに登場したので、早速視聴!
韓流オタク友も観たがっていたので、二人でささやかにウォッチパーティー🎉

って、当分夫婦ドロドロはお腹いっぱい〜と思っていたが、やはり各国リメイクされるというと、どうしても観たくなるのが人情である。本来ならアジア以外の作品は取り上げていない私のnoteで、今回も例外的にヨーロッパ作品を取り上げよう。
リメイクが世界各国で多く制作されて、ギネスにも載っているイタリア映画『おとなの事情』に続いて2本目のヨーロッパ作品。

髪の毛一本から始まる疑惑

パーミンスター(架空の町)で、女医として働くジェマ・フォスター(サランヌ・ジョーンズ演)は、自宅でマフラーに1本のブロンドの髪の毛を見つける。自分は黒髪なのに誰の髪の毛?そこから不動産デベロッパーで働く夫サイモン(バーティ・カーベル演)の浮気を疑う。そして夫の誕生日パーティーの日、その浮気相手が知り合いの娘である大学生ケイト・パークス(ジョディ・カマー演)であると判明。

シーズン1では、そこから離婚に至るまでの彼女の葛藤と行動が、シーズン2では離婚して2年後に、再婚したサイモンとケイトがパーミンスターに戻ってからの家族関係、人間関係が描かれる。

韓国リメイクと違うと感じた点

韓国リメイクを先に観てしまったので、ストーリーはわかっていたものの、どんな違いがあるのかを知りたかった。
全体的に韓国版は忠実に作られているものの、長さが6時間分ほど長いため、かなり膨らませていた。以下に、簡単に私が感じた違いを挙げてみよう。

(1)「夫婦」より「私」に焦点

これはそれぞれのタイトルからも分かるように、本作ではジェマが主役であった。シーズン1だけを観ると、韓国版とそんなに変わらないのであるが、やはり後半は違った。韓国版の元夫婦バトルには辟易としたが、こちらは離婚してからジェマもそれなりに「女」としての楽しみを求める姿も描かれる。
例えば、ジェマはある晩ディスコに踊りにいくが、これは韓国では再現が無理であろう。日本でも微妙だろうが、ヨーロッパなら年齢に関係なく踊りにいくというのはあるからである。

ジェマは他の男性とも付き合ってみたりもする。この相手役の存在意義は本作の方が説得力があってよかった。

(2)赤裸々にセックスの話、男女関係の違い

これは文化の違いだろう。サイモンとジェマの喧嘩には、絶えずセックスの描写もあり、また、女友達同士でもかなりの下ネタが入る。一緒に観ていた韓流オタク友とは20年以上の付き合いだが、二人で「いやぁ、日本人でもこういう話をしないよね」とコメントしたが、どうだろう?え、みんなしてる⁉️(笑)
韓国版は、全体的にかなり全てがハイソ&セレブな設定になっているため、このような会話はない。

また、ジェマ以外の登場人物がみなパーミンスターの出身で、学生時代からの付き合いという設定になっているため、割と男女間に普通の友情関係が築き上げられている。それがさらにジェマを「よそもの」であるイメージにしていたが、韓国版はそこまでの感じはしなかった。

その他、韓国版では元夫による元妻に対する様々な嫌がらせなどが多いが、その辺はあまりない。ジェマとサイモン以外のカップルの描写もあまりないので、よりジェマに焦点が当てられているというのもあるだろう。

やはり息子の扱いは酷かった

韓国版でも書いているが、本作でも離婚の際の子供の扱いは酷かった。しかしその酷さの種類が違う。韓国では、より法律システムなどによる違いも感じられたが、本作では明らかに息子は両親の言動や行動に傷つけられていくのが嫌なほど分かる。

息子トム役のトム・テイラー。シーズン2は本当に2年後に撮影されているため、成長したのがわかった。

息子トムはもちろん両親の離婚に傷つくが、シーズン2ではサイモンはクズ夫ぶりだけでなく、クズ父ぶりも発揮するのである。

「もう2度とやらない」という教訓?

本作の原題は英語で『Doctor Foster』。調べてみたら、同名の有名の童謡(ナーサリーライム)があるらしい。

フォスター先生
グロスターにお出かけ。
とても酷い雨の中。
水たまりにはまってね
腰あたりまで水浸し。
二度とそこには行かなくなった。

Doctor Foster went to Glo'ster
In a shower of rain;
He stepped in a puddle, right up to his middle,
And never went there again.

こちらのサイトより引用

もしかしたら関係はないのかもしれないが、離婚(雨)によるドロドロの復讐劇(水浸し)には気をつけるべし!なんて意味も含まれてるのかな。

こちらも「復讐」というよりは「執着」が強い感があるが、その結果どうなるか?という部分をきちんと見せてくれたと思う。
イギリスのドラマを多分観たことがないので、キャストは誰も知らなかったが、トムなどのティーンの子達も含めて皆よかった。インド系がいるのが、やはりイギリスならではか。私と韓流オタク友はジェームズ役の俳優にメロメロ😍
他にも比較視聴した方、ぜひ感想を聞かせてください〜!


昔はよく欧米の映画、ドラマなんかを観ていたが、すっかりアジアに沼っている今日この頃。アジア各国のリメイクがなければ本作は絶対に観る機会がなかった作品なので、観られてよかった。

本作もフィリピン、トルコ、韓国、フランス、ロシアなど、ギネスに載るんじゃないかというくらい、各国でリメイクされている。そして2023年には日本、タイ、ドイツでリメイクが予定。日本では4月から『夫婦が壊れるとき』が放送されるので楽しみ!!
(2023年7月6日 視聴したので記事を追加しました)



Amazonプライム様、ぜひ他の国のリメイクも配信してください❗️

こちらが韓国リメイク↓

こちらが日本リメイク↓

こちらがタイリメイク↓


この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文