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『Yes or No』2択で答えづらいことに、答えやすい質問の仕方とは?

昨日、職場での安全衛生委員会を開催しました。
担当の職務として、ぼくは委員であり議事進行も務めています。

安全衛生委員会とは、職場の労働環境・衛生環境などを議論する場で、最近ではストレスや心のケアや、熱中症対策・事故防止対策なども、重要課題として検討をしています。


毎月の会議を、昨年1年間もずっとしてきました。
と〜っても、毎回面白いんです。自慢の安全衛生委員会です。

昨日は、今年度になって初めての開催。
新たに委員になっている方もいて自己紹介して、年間予定などを確認するだけの、いわば、しゃんしゃんの開催回の予定でした。

でも、そんな回でも面白くなるのが、我が職場の安全衛生委員会の魅力です。

と〜っても素晴らしい議論ができたので、アウトプットしてご紹介します。


毎回の会議では、近日で報告された、「事故やケガ」の事例をもとに、委員が意見を述べるっていう、ちょっとした話題を設けるのが通例です。

昨日もいくつかありました。
そのひとつに、
訓練時のケガの事例がありました。

体力が必要な仕事です。
身体を鍛えます。

指導する上司・先輩。
訓練をする若手職員。

無理したんでしょうね、脚を故障してしまいました。

「あ〜、無理したんやろうね」
「気を付けましょうね」

表面的には、普通は、これぐらいの議論で終わるのかもしれませんね。

一歩進んで、
「若手職員から、キツイですって言える関係性、コミュニケーションであると良いですね」

こんな意見が出てきます。
これもとっても素晴らしいですね。
だいたい、ここぐらいですね、行き着くのは。これでもう100点満点です。

さらにもう一歩進んで、
「上司の方から、大丈夫か?って気遣ってやったり、コイツがダメって言うならダメなんだろうなって思える関係性ができると良いですね」

おぉ!!さらに!!
素晴らしいです!!!

実は、こうしたコミュニケーションの関係性から、事故やケガを防いでいくことができるんだろうと思います。
とっても良いですね。150点!!!


と、こんな150点で終わらないのが、ウチの凄いところです。

ぼくがこんな疑問を皆さんに問いかけます。

『どう質問したら良いんだろう?』
というものです。

大丈夫か?いけるか?
上司や先輩が質問します。

可否を答える部下・後輩がいます。

でも、そのコミュニケーションのなかで、適切なキャッチボールができるだろうか?


つまり、こういうことです。

キツイ訓練、過酷な現場。
危険やケガと隣り合わせです。

頑張っている部下・後輩。

Q:いけるか?
A:う・・・、いけます!!!

Q:大丈夫か?
A:だ、大丈夫です!!

Q:もうやめとけ。
A:いや、行かせてください!!

体育会系バリバリ。
こう答えてしまうんですね。

返事は「ハイかイエス」しか知りません(笑)


一方で、
Q:無理するな、ケガしたらみんなに迷惑かかるからやめとけ。
A:ぐ・・・。は、はい。分かりました・・・。

こうなってしまうやりとりもあると思います。
でも、実際の心情としては、
「オレが弱いって思われたんじゃないかな」
「まだ全然いけたのに」

そんなこともあろうかと思います。


ファシリテーションの技法のなかに、
「オープンクエスチョン」と「クローズクエスチョン」という考え方があります。
〇か×かで答えるものと、
内容で答えるものの、違いのことです。
この考え方と一緒です。


事例として挙げてきたこの状況で、
「〇か?×か?」
「Yesか?Noか?」
で答えさせるのは、適切な答えが返ってこないのかもしれません。

では、どう問うたら、お互いに適切なコミュニケーションがとれるのだろうか?
議長であるぼくから、皆さんへの課題提起です。


救助隊バリバリで、過酷な訓練や現場をくぐり抜けてきた課長さんが、その経験から、とっても素晴らしいアドバイスをいただきました。

訓練や現場の活動でキツイとき、
『1から10まであるとして、いま、どれぐらいキツイ?』
こう問うようにしていたそうです。

人によって体力も違います。
担当箇所によっても疲労度が違います。
その日の体調もあるでしょう。
精神的な部分もあると思います。

「ぼくは4ぐらいです」
「オレは6です」
「スイマセン、自分は8ぐらいまで来てます」

こう答えられれば、判断ができます。
よし、いったん休憩しよう。
よし、じゃあもう少しだけ頑張ろう。


「〇か?×か?」
「Yesか?Noか?」
ではなく、バロメーター的に、質問するということですね。

10段階でなくても良いと思います。
5段階でも良いと思いますし。


そう言われてみたら、ぼくの経験でも、
ケガしたり、病気したりした子どもに、こう尋ねると、分かりやすかったこともありました。

『一番痛いとき(キツイとき)が10だったとしたら、いま、いくつぐらい?』

ん〜と、8ぐらい。(全然減ってないやん)
ん〜と、3ぐらい。(おぉ!随分良くなってるやん)


こんな質問の仕方が上手くなっていけると、
職場や仲間うちでの関係性も良くなっていくと思います。

そして結局は、
ケガや事故も防いでいけるのだろうと思います。


いろんな場面に応用が利くものと思います。
通常が10としたら、この時期は、どれぐらい活動に参加できますか?
6と言う人もいるかもしれないし、15と言う人もいるかもしれません。


この案件についてどう思いますか?
100点満点としたら、どれぐらい納得・共感されていますか?


今日の試合、お疲れ様。
上手くいったことと、上手くいかなかったこととあると思うけど、自己採点で何点ぐらいできたかな?


良いですね!!
応用がききそうです。
こういう問い方が上手くなりたいものです。



好きなあの子がいます。
「付き合ってください!」

大成功するか、ズッコケるか・・・。
一世一代の大勝負。
のるかそるか・・。

答えにくいです。

『10段階あったとしたら、いくつぐらい、ぼくと付き合っても良いと思いますか?』

こんな問い方は、やめましょう・・・・(笑)


今日もご覧いただきありがとうございます。
貴重な時間のなか、この記事をご覧くださってありがとうございます。


冒頭のイラストは、yumetama|noteさんの作品を使用させていただいています。ありがとうございます。



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