いおり

発達障害の当事者。就労支援の職員。二児の父。妻の夫。

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発達障害の当事者。就労支援の職員。二児の父。妻の夫。

マガジン

  • 就労支援の現場から 〜凸凹指導員の目線〜

    就労継続支援A型事業所の指導員であり、発達障害当事者。元グラフィックデザイナーである経験と、過去の職場で何度もつまづき、失敗した体験をもとに編み出されたノウハウを武器にしくじり先生として指導を行う。

  • 発達障害の処世術。

    発達障害当事者でありながら、生活指導員としても働く著者が、ストレス多きアウェーなこの世界で、凸凹を活かしつつ、何とか生き延びる術をつづったマガジン。略してマガジン。

  • ジョハリの窓から見る景色 自己理解と相互理解のワーク集(β)

    趣味で作ったワークシートです。といっても、本気で作りました。 自己を開示し、他者を理解することで、自分の強みなどの特性を知ることができます。 ゲーム感覚で楽しめるよう、改良していく予定です。 また、自己理解における基本的な理念は他者に開示することにより『ジョハリの窓』、アドラーの『目的論』を参考にしています。 ・自己理解(得意、不得意、気質など)による自己肯定と方向づけ ・他者(相互)理解による役割の発見、社会貢献(他者を助ける) ・個人主義からの脱却(相互尊敬) ※一般的な自己啓発(成功法則、引き寄せ)、占いやリーディングなどのスピリチュアル的な要素は排除しています。

  • わらわデボ姫(お姫様が聖書を読む漫画)

    歴史、文学、哲学…あらゆる書物を読みあさるのが日常のお姫様デボラ。ある日、遠征先にいる国王から届いたのは世界のベストセラー、聖書。突っ込みをいれながらも、その世界観に魅せられていく読書コメディー。 『わらわデボ姫』(お姫様が聖書を読む漫画) ・Twitter https://mobile.twitter.com/princes_deborah

  • 漢字四コマ

最近の記事

休暇についての笑えないアメリカン(風)ジョーク

ゴールデンウィークを控えたジョン次郎は同僚のキャサ子に言った。 「僕はこの休み中、月曜から一週間をまるまる仕事に当てようと考えているんだ。(伏線)もちろん、自己投資のためにね。(伏線)」 キャサリンは、「そう、じゃあ頑張ってね、それじゃあまた、休み明けに」と いつもの優しい笑顔で見送った。 そして計画初日の月曜日。 ジョン次郎がパソコンを立ち上げると、部屋に異音が鳴り響いた。 どうやら、持ち帰るときにパソコンのファンが壊れてしまったようだ。近所のモールに修理ができる店が

    • 障『害』者という言葉の是非論

      発達障害当事者でありながら、就労支援の仕事をしているいおりです。 なんか、障害者は「害じゃない」から「がい」にするとか、 障害じゃなく個性だとか、身障者は差別用語だとか、 「便宜上…者に統一して表記しています」という注釈を入れたりとか、 そういう言葉上の問題って、自分の中ではあまり重要視してない。 そういうことで、文句をつける人に対しては 「結局のそれって、あなたの信条でしょ」って思う。 私は、自分の信条を大切にするけど、 それは人に押し付けるものではないと思っている。

      • 当事者だからわかること(1)〜就労支援の現場から〜

        自身、発達障害を持ちながら、障害や病気がある方の就労支援をさせていただいている、指導員のいおりです。 「障害者のくせに障害者の指導ができるんかぃ」と突っ込まれそうなものだが、 いや、実際そんなことを言う人にまだお会いしたことがないが、 「障害者だからできるんじゃぃ」、と切り返してやろうと思っている。 障害者の就労、マジしんどい。 この言葉のリアリティを理解できる人が、どれだけいるのだろう。 このしんどさが、身に染みているという人はどれだけいるか? 私自身、若いうちは

        • ミス対策は“不注意モード”で考える

          ある種の人々にとって、「気をつける」ということは、すごく有効な対策である。(驚いた事に一定数、『気をつけるだけでミスを激減できる人』は実在する) しかし、発達障害などを持った、うっかりさんはそうはいかない。 前回も、うっかりさんにとって「気をつける」という対策は役に立たないといった内容を書いたけど、その続きだ。 くどいようではあるが、実際に、「気をつける」「しくじる」「自分の不注意を責めて奮い立つ」という負の連鎖によって、着実に自己肯定感を失っていく人はたくさんいる。

        休暇についての笑えないアメリカン(風)ジョーク

        マガジン

        • 就労支援の現場から 〜凸凹指導員の目線〜
          2本
        • 発達障害の処世術。
          7本
        • ジョハリの窓から見る景色 自己理解と相互理解のワーク集(β)
          14本
        • わらわデボ姫(お姫様が聖書を読む漫画)
          2本
        • 漢字四コマ
          1本

        記事

          気をつけたところで。『次から気をつける』禁止

          うっかりさんは、よく失敗する。 そして、「もっと気をつけなきゃ」「次からはもっと気をつけよう」と、 自分を奮い立てる。 そして、また失敗する。 だから、もういっそ「次から気をつけよう」禁止ね。 「気をつけろー!」「気をつけろー!」って 未来の自分に注意喚起しても、届かないよね。 そもそも、うっかりさんは『十分気をつけている』よね。 もう何度もしくじって、嫌ってほど叱られてきてるんだから 人一倍気をつけてるはずだよね。 もう、気をつけているんだから、気をつけたとこ

          気をつけたところで。『次から気をつける』禁止

          優先順位は無視。 『やること迷子』から抜け出そう

          私のような発達障害にとって、 【やるべきことがわからない(優先順位が決められない)状態】というのは、 かなり深刻だ。 この状態を私は親しみを込めて【やること迷子】と名付けている。 そして、結論から言おう。 この状態から早く脱する方法は 優先順位なんて無視して 『やらないよりはマシだと思えること』 『やりたくなったこと』にスグ取り掛かれ! だ。 ToDoリストとか作り始めるな。 まず、やることを『緊急度』と『重要度』にわけて… マトリックス云々が…、とか そんな悠長なこと

          優先順位は無視。 『やること迷子』から抜け出そう

          じぶんの個性を発見しよう②コストをかけられる対象

          ・このグループワークは… □ 趣味や情熱を注げる対象が見つかりやすくなります。(楽しいの再発見) □ 価値観の違い、考え方のクセを発見する手助けとなります。 □ 異なった価値観を認識し合うことで、チームワークを円滑にします。 □ 発表形式で行うことにより、自分の個性(自分にとっての当たり前が、周りにはそうではないこと)を知ることができます。 □ 頭の体操、コミュニケーションの練習にもなります。 《おすすめ》 □ 夫婦、家族 □ 職場    □就労支援 □ アイスブレイクやレ

          じぶんの個性を発見しよう②コストをかけられる対象

          もしも世界に仕事がなかったら

          もしも世界に仕事がなかったら 草は伸び放題 美味しい果物は落ちて腐るだけ 綺麗な花は 誰にも届かずに枯れ落ちる 生まれたときにいただいた得意を 誰のためにも使わないような世界は きっと寂しく つまらない 美しい絵を観れるのは、美しい絵を描く人だけ 美味しいものを食べられるのは 料理がうまい人だけ 難しいことがわかって楽な暮らしができるのは 頭のいい人だけ 火事から逃げられるのは 足の速い人だけ 水が潤った地域に住む人だけが 捨てるほどに水を飲み 海の近くに住む人だけが す

          もしも世界に仕事がなかったら

          なぜ世界には当たり前のようにできない人がいるのか

          知的障害をもったある人は、よくわからない言葉を発したり 不思議な行動をする。障害が重度だと、言語のコミュニケーションはおろか、排泄もままならないこともある。 事故などによって、高次脳機能障害を持たれた方も同じだ。 今まで当たり前のように出来ることが、突然出来なくなる。 人間の脳に、なんらかのエラーが生じると、 当たり前に出来ることを、当たり前のように出来ない。 なぜ「そんなこと」もできないのかか? 私にはわからない。 私たちのほとんどは、本当のところ、 日常的な動作を「

          なぜ世界には当たり前のようにできない人がいるのか

          ユニークさの発見(2)嬉しさを見出せる対象(グループワーク)

          ____年 __月 __日  @__________ 場所/状況/メンバー等の覚え  ☹️├────────┼────────┤🙂 体調、健康面  ☹️├────────┼────────┤🙂 頭の回転、仕事やゲームの調子  ☹️├────────┼────────┤🙂 気持ち・感情の落ち着き ※本用紙は発表と自分が見返すために必要なもので、記入した内容を他の人に見せる必要はありません。書き込みや落書きも自由です。脳の体操のつもりで気軽に初めてみてください。(思い出そうと

          ユニークさの発見(2)嬉しさを見出せる対象(グループワーク)

          Seek and Find QUEST(表紙)

          ゲーム感覚で楽しめる、個性を見つけるワークショップを考えました。 ⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨      Seek and Find QUEST について ⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨ ●このクエストの目的は、自分のうちにある三つの“宝”の発見することです。 (趣味)自分のために…好きなこと、面白い、楽しいことを発見する。 (得意)隣人のために…人を助け、喜ばせる能力を発見する。 (役割)社会

          Seek and Find QUEST(表紙)

          じぶんの個性を発見しよう①意欲と難しさの評価

          ・このグループワークは… □ 自分の強みと苦手分野を発見する手助けとなります。 □ 自分を活かし、人生戦略を立てやすくなります。 □ このワークをグループ発表形式で行うことにより、自分の個性(自分にとっての当たり前が、周りにはそうではないこと)を知ることができます。 □ 頭の体操、コミュニケーションの練習にもなります。 《おすすめ》 □ 夫婦、家族 □ 職場   □就労支援 □ アイスブレイクやレクリエーション □ 発達障害、繊細さん(HSP)とそうでない方との相互理解 □

          じぶんの個性を発見しよう①意欲と難しさの評価

          プロフィール(自分説明書)

          いおり。1984年生まれ。作家、クリスチャン、発達障害(ADHD+アスペルガー)あり、半主夫。好きなこと→作詞作曲(ギター)。表や図を書いたり、説明書を作る。ラップをつくる。文章を書く。人を笑わせる。紙芝居をつくる。 ●ホームページや主な作品 いおりのほーむペーじ (個人ページ) 『mamamilk(ママミルク)』(風刺四コマ漫画とコラム) SOMミニストリーズ(キリスト教関係ツールの配布) Churchside shop (キリスト教関係グッズ販売) ★制作したHP(J

          プロフィール(自分説明書)

          自己肯定感という犯罪抑止力

          ●早い段階で自己肯定感を徹底的に養う大切さについて 犯罪を予防し、未然に防ぐすることは、犯罪者をさばくよりはるかに優れている。だって、被害者が生まれないから。 しかし、予防という素晴らしい働きは、その性質のゆえに、世間では目立たない。 人は、起こったことには気づくが、 起こらなかったことには気づかないのだ。 (このことについては風刺四コマmamamilkでも取り上げてる) 電車のホームに誤って転落した人を、命がけで、 大きなけがもさせることなく救出したサラリーマンは 「

          自己肯定感という犯罪抑止力

          「双方生きる道はないのか!」

          ●発達障害の処世術~その3 「森とタタラ場、双方生きる道はないのか!」と、アシタカは言った。 「発達障害と普通の人、双方生きる道はないのか!」 と、イオタカにも言わせてほしい。 前回、社会は数の論理の都合で「じゃない人向き」に作られているから、 凸凹はどうしても生きづらい的なことを書いた。 んで、今回は、どうしたら、少数派である「発達障害」も多数派である「そうでない人」も 上手いことやっていけますかねぇ?みたいなことを書きたい。 (以下、便宜上、『普通』という言葉を

          「双方生きる道はないのか!」

          生きづらさの本当の原因(数の論理)

          図をつくった。 生きづらい原因は『数の論理』にあった!! 釣り鐘型社会の構造 野球でも、サッカーでも、「ホーム」では強いが、「アウェー」での試合は勝ちづらい。同じルールで戦っても、環境によって有利不利が生じる。 「アウェー」の地で戦うプレーヤーには、そこを「ホーム」とするプレイヤーと同じパフォーマンスを発揮するにも、より努力しなきゃいけない。 もし、今の日本社会全体が、発達障害を持つ人にとっての「アウェー」であるなら、社会で生きづらいと感じるのは当然だろう。 そして、現実

          生きづらさの本当の原因(数の論理)