じぶんの個性を発見しよう①意欲と難しさの評価

・このグループワークは…
□ 自分の強みと苦手分野を発見する手助けとなります。
□ 自分を活かし、人生戦略を立てやすくなります。
□ このワークをグループ発表形式で行うことにより、自分の個性(自分にとっての当たり前が、周りにはそうではないこと)を知ることができます。
□ 頭の体操、コミュニケーションの練習にもなります。

《おすすめ》
□ 夫婦、家族 □ 職場   □就労支援 □ アイスブレイクやレクリエーション
□ 発達障害、繊細さん(HSP)とそうでない方との相互理解
□ 当事者の自分説明書の制作、自己理解のために。

【用途】
Seek and Find QUESTについてはこちら

▪️はじめに
コミュニケーションって難しいですよね。私は初対面の人と話すのはあまり得意ではありません。以前、ある集会でスタッフをしたときのことです。同じスタッフのAさんが1人の無口そうな男性を指差して「あの人の話し相手をしてくれない?わたし、ちょっと別の人と話さなきゃいけなくて」と、私にウェルカム役を任せました。おそらく私の人当たりの良さを見て、「こういうのが得意」だと思われたのでしょう。正直、気が乗りらなかったのですが、「他にいないから私に頼んだのだろう、頼まれたからにはがんばらなくちゃ」と思いました。苦手ですが、出来なくはないのでなんとか任務を果たします。精神的にはヘトヘトです。ところが、その様子をみてAさんは「ああ、やっぱりこういうの得意なんだ、これからも彼に任せよう」と思うわけです。どちらも、良かれと思っていますが、確認のないまま「〇〇だろう…」という思い込みで進んでしまっています。こういったディスコミュニケーションが積み重なると、ストレスになり、怒りや不満、失望が募り、最終的に、退職や離婚を決断するまでになってしまうのです。
必要なのは、小さな確認の繰り返しではないでしょうか。

それでは、ワークを始めます。
まずは、こちらのワーク用紙を配布してください。


画像2



+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-+:-:-+:-:+:-+:-:+:-+:-:
 SFQ じぶんの個性を発見しよう ①意欲と難しさの評価  (進行スタッフ用)
+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-+:-:-+:-:+:-+:-:+:-+:-:

   月   日   :    〜    :    (     分 )

※事前に、質問を板書しておくとスムーズです
▪️記入タイム (リーダーは用紙を配布してください)
・「日付、名前を記入してください。@は場所、#はメンバーや天気や
 今日の出来事など後から思い出せるようにするために書くためです」

・「ワーク用紙に描かれた12個のイラストの場面を想定し、
 自分が受ける印象を評価軸に記入してください。」

▪️発表タイム (自己開示) 
・「以下の質問に沿って、グループ内で発表してください。
 また、質問や感想、関連エピソードなどがあれば分かち合ってください。」

1.あなたがもっとも『やりたい』と評価したものはどれですか?

2.あなたがもっとも『楽ちん』と評価したものはどれですか?

3.あなたが、『楽だけどやりたくない』、もしくは『難しいけどやりたい』と
 評価したものはどれですか?
(チェック場所した差が開いているもの)

(時間が余れば)
4.あなたもっとも難しく、やりたくないものはどれですか?
5.あなたにとって、『ぴんとこなかったもの』はどれですか?
6.評価結果が右よりのもの共通点、左寄り寄りのもので共通点はありますか?

▪️発表したり、他の人の発表を聞く中で自分にとって『意外だったこと』、
 気づいたことなどを感想として、ワーク用紙の下部に記入してください。

●終わりに
このグループワークを通して、自分をうまく説明できるようになっていただきたいと思います。
そうすることで、困った時にはSOSを出しやすくなったり、
逆に周りが他の人の困難性に気づくことで「声かけ」をしやすくなったりします。
まだ制作途上ですが、違ったパターンも用意していきたいと思います。ぜひ、お役立ていただければ嬉しいです。(ワークは以上です、以下はグループリーダー用のメモ書き)

▪️おまけ(自己分析、作戦立てに使用してください)

 A. 簡単で達成感もある    ┃ C. 容易だが達成感もない
 ━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━━━
 B. 難しいが達成感もある   ┃ D. 難しく達成感もない

□ (D)は無理に続けようとせず、人に相談して変わってもらったり、自分なりに対策しましょう。
□ (A,B)は長期的に続けることに向いています。
□ (A,C)は“あなたにとっては”簡単に出来るタスクです。
 ※これを『誰でもできる』と思って接するとイライラしてしまいます

▪️どんなスキルを要するか(関連ワード)
① 創造性、とらわれない発想力/② マルチタスク力、切り替えの速さ/③ 変化のない状態、停滞した状態に耐えられる力/④ 再現力、考えすぎない力、自我を出さない力/⑤ 臨機応変、柔軟性、自発性/⑥ 瞬発力、状況判断能力、分析力/⑦ 冷静な判断力と論理的思考、感情のコントロール、相手との距離感/⑧ コミュニケーション、交渉力、説明する力/⑨ 人の感情に程よく共感できる能力、察する力が求められる/⑩ 同じ事を繰り返す反復性、単調作業への耐性、継続力/⑪ 全体を見渡す目、統括力や采配力、冷静さ/⑫チームワーク、自己抑制

【注意点】
・「低く見積もりがち」な方は全体的に値が左よりになりますが、「これはまだマシ」というように自分の中の差を意識するようにしてください。
・これは、自己開示を行うことによって個人差を認識する作業であり、優劣の判断はしません。
・1人で行うと思い込み(バイアス)を強めてしまう危険が生じるので、推奨しません。
・これは診断ではなく自己分析の補助ツールです。このワークは考えるためのヒントを提供しますが、答えは出しません。現場で個々に対応してください。
・これは『今のあなた』を部分的に表すものです。「自分はこうだから…」と考えを固着化せず、流動的なものと捉えてください。一時間後に変わっていることもあります。
・NGワードは使わないように気をつけてください。
(普通そう、だいたいみんなそう、変、当たり前、常識、〇〇した方がいい…)



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?