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堤中納言物語を読みました(超面白かった!)

一昨日ぐらいに蜂飼耳さん訳の堤中納言物語を読みました。全部は読んでないです。
これは平安時代とかに書かれた物語で、短い物語が沢山収録されていました。
光文社古典新訳文庫なので、原文じゃなくて現代の言葉遣いで書かれています。もちろん、身分とか通い婚とか和歌とかそういうストーリーの部分はそのままで言葉だけ新しい感じです。

高校時代、私は古文や日本史は大嫌いでこれらについてはいくらでも語れるくらいエピソードがあるくらいですが、この本を買って読んだことは本当によかったです。
平安時代の文化とかそういう背景に全然詳しくないので、沢山解説が載っているのがありがたかったです。
とにかく、訳がよかったです。

高校時代に何かで「虫めづる姫君」を読んだ気がしますが、こんなに面白いなんて知らなかったのでした。
優美というか、優雅というか。でも質素で、心がポカポカする感じです。
ゲラゲラ笑いながら読みました。

花を手折る人(花桜折る中将)と、あたしは虫が好き(虫めづる姫君)は特に気に入りました。

まず、「月の光に騙されてしまった」という冒頭に惹かれてのめり込みました。
和歌がいくつか出てきますが、綺麗だし技術がすごい。なかなか簡単には思い付けるような歌じゃないのに、さらっと歌ってた。かっこいいやん!惚れてまうやろ!って感じです。
花を手折る人(花桜折る中将)は、オチが本当に面白かったです。

あたしは虫が好き(虫めづる姫君)は、
女性はお化粧をして綺麗な着物を着て優雅に花や蝶を愛でている時代に、高貴な家なのにお化粧もしないでボサボサな身なりで毛虫を観察する変わった女の子の物語です。
姫様の言葉が結構胸に刺さりました。人間の本質を見てるって感じがしました。

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最近の悩みだったのですが、本当に読書に集中出来なかったんです。

カフェとか電車の中だとわりかし集中できるのですが、お金もないし、用もないのに外に出れません。

ここ数日、アンドレ・ジッドやジャン・コクトー、ジャン・ジュネの本を数ページ読んで、集中出来なくて違う本に変えてまた集中できなくて、また本を変えて……っていうのを繰り返していました。
私にとって、ジッドの本はつまらないわけじゃないです。狭き門とか田園交響曲とか背徳者とかです。だいぶ読みやすいです。興味もあります。でも、気付いたら、何回も同じ行を眺めているだけだったり、小説と関係ない考え事をしてて内容が頭に入ってないのにページを捲っていたりしてしまうのでした。
読まなきゃいけないって、焦るのは良くないので、集中出来てないなって思ったらすぐに読書中断するのですが。

多分、前期の成績発表が近くて卒業への不安がストレスだったんだと思います。抜け毛も増えて、注意散漫?っていうか、心も散らばってる感じがしてました。

この堤中納言物語は一つ一つが短いので辛うじて読めました。
実は、この前に読んだヘッセの車輪の下もだいぶ集中出来てなかったです。
これじゃ読んでも意味ないよなって思うくらい頭に入ってこないのです。

一応、成績発表も終わり、卒業見込も濃厚になったので安心しました。思ってたより取れててよかったです。
これからは読書にも集中できると良いなあと思います。

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もしここまで読んでくださった方がおられて(読んでくれてありがとう)、その中で詳しい方がいたらコメントいただけたら有り難いのですが、
今時間を持て余していて、個人的な知的好奇心で哲学をちょっと勉強しようと思っているので、何か読みやすいものご存知でしたら教えて下さい。

最近、以前ゼミで読まされたミルの自由論(光文社古典新訳)や、ロックの統治二論(岩波白帯の鬼分厚いやつ)をぱらぱら読み返していて、面白いなと思っていました。
小説も読みながら、学術でも何か新しいものに手を出してみようと思います。

これまでカントからは何度も逃げてきたのでそろそろ向き合いたいし古典も良いなと思うけど、新しいめの思想もありかなと思っていて、例えばロールズ、ノージック、ハイエク、マッキンタイア、サンデルみたいな、リベラリズムやリバタリアニズム、共同体主義は軽く調べてきたけどもっと詳しくなりたいし、フェミニズムとか多文化主義はあんまり詳しくないのでこっちもあり。知らなきゃならないことは沢山ある気がしてます。

こういう政治哲学系じゃなくて、ガチ哲学(?)みたいな人たちの著作も読んでみたいです。色々考えてみます。

読んでくださってありがとうございました!

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