Yuki Inoue

編集者。おかしなことばかりしていると思われるが、大まじめにやっている。

Yuki Inoue

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マガジン

  • 「A DAY IN THE LIFE」制作マガジン

    リトルプレスの短編集「A DAY IN THE LIFE  7都市・7人の作家が描く、 新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。」制作の記録です。

記事一覧

ロシアの漫画『サバキスタン』の本がでます。

今年の4月から日本での連載が始まったロシアの漫画『サバキスタン』の日本語版書籍、全3巻の刊行スケジュールが決まりました。 第1巻が8月9日で、そこから3か月連続で刊行…

Yuki Inoue
10か月前
35

新連載『サバキスタン』のお知らせ

新連載のお知らせです。 普段はこういう告知みたいなことはあまり書いたりしないのですが、今回はかなり特殊な事例なので最初に説明があったほうがいいかもしれないと思い…

Yuki Inoue
1年前
124

出版から一年経ちました

昨年5月に出版した自主制作本「A DAY IN THE LIFE 7都市・7人の作家が描く、 新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。」。 出版から1年が経ちました。…

Yuki Inoue
2年前
8

経過報告

「A DAY IN THE LIFE 7都市・7人の作家が描く、新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。」の本ができてから2カ月ちょっとが経ちましたので、発売して…

Yuki Inoue
2年前
12

本ができました

自主制作コミック短編集「A DAY IN THE LIFE 7都市・7人の作家が描く新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。」、企画から約1年かかりましたが、やっ…

Yuki Inoue
3年前
48

第13回公開研究会「コロナ禍から世界のマンガを考える」

「日本マンガ学会」というかなり敷居の高そうな響きのするところで、この本の企画について話をします。 この本とは、2021年の春くらいに出版予定の自主制作本、『A DAY IN…

Yuki Inoue
3年前
2

本の進行20201227

翻訳も残りあと数ページを残すのみとなりました。 ここから、もうひと段階上、本の構成を具体的に考えながらの作業に少しずつ入っていく感じです。(題字も変わりました) …

Yuki Inoue
3年前
1

出版時期延期のお知らせ

当初今年の年末を目標にしていた、自主制作本の出版が遅れることになりましたのでお知らせします。 理由は、制作や翻訳といった作業が想定よりも時間がかかってしまってお…

Yuki Inoue
3年前
12

海外作家とのコミック制作について(翻訳)

「A DAY IN THE LIFE」の本について、制作過程を書いています。 制作状況、遅れています。でもそれでもいい。 現在は、一部翻訳作業をしていて、やっとひとつの作品の工…

Yuki Inoue
3年前
6

本の表紙デザインができました!

表紙デザインについては、この企画を考えはじめた当初からぼんやりとどういうものがあうのかな、と考えていました。 ぼくはもともとグラフィックデザイナーとして社会人生…

Yuki Inoue
3年前
12

海外作家とのコミック制作について

さて、早いものでもう10月。この本は今年中を目標にしているので、そろそろ、というか作業にさける時間を考えると、かなり、やっていくことになります。 少しずつ、内容に…

Yuki Inoue
3年前
6

7人目の作家

「A DAY IN THE LIFE」の本について、マガジンを設定しました。もちろんすべて無料です。 いろいろ進行状況など、本が出来上がるまで少しずつ情報を公開していきたいと思い…

Yuki Inoue
3年前
7

企画のはなし①

この本の企画は、今年の4月初旬頃にスタートしました。 トイレットペーパーが足りなくなって、「オーバーシュート」「ロックダウン」みたいな言葉が出回って、そして、ち…

Yuki Inoue
3年前
4

「A DAY IN THE LIFE」 7都市・7人の作家が描く、 新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。

1冊の本を自費出版で出すことにしました。 世界7都市に住むマンガ家7人による、新型コロナウイルス感染症による非常事態下での「いつもの一日」がテーマの短編集です。 本…

Yuki Inoue
3年前
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ヨーロッパと旅について③

2012年(だったかな?)、父が死んだ。 ぼくは両親とは大人になってもわりと仲が良くて、父親ともたまにご飯を食べに行ったり、実家で一緒にビールを飲んで笑ったりしてい…

Yuki Inoue
4年前
5

先日遭った暴力について

先日、東京の池袋駅から山手線に乗ったところ、妙に空間があいている席があった。そこに座ろうかな、と思ったがどうもただならぬ気配を感じてやめた。 ある男性がそこに…

Yuki Inoue
4年前
5
ロシアの漫画『サバキスタン』の本がでます。

ロシアの漫画『サバキスタン』の本がでます。

今年の4月から日本での連載が始まったロシアの漫画『サバキスタン』の日本語版書籍、全3巻の刊行スケジュールが決まりました。
第1巻が8月9日で、そこから3か月連続で刊行します。

『サバキスタン』書籍化スケジュール

ティザー動画が公開されました。

ニュースはこちらです。
https://www.asahi.com/and/pressrelease/423947616/

予約も始まっています。日

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新連載『サバキスタン』のお知らせ

新連載『サバキスタン』のお知らせ

新連載のお知らせです。
普段はこういう告知みたいなことはあまり書いたりしないのですが、今回はかなり特殊な事例なので最初に説明があったほうがいいかもしれないと思いまして、ここに書きます。
端的に言いますと、ロシアからとあるコミックが届きまして、その日本語翻訳をはじめることにしたのです。
ちょっとだけ紹介しますので、よかったらお付き合いください。

その作品の名は『Sobakistan(サバキスタン)

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出版から一年経ちました

出版から一年経ちました

昨年5月に出版した自主制作本「A DAY IN THE LIFE 7都市・7人の作家が描く、 新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。」。
出版から1年が経ちました。

ありがたいことに、長くいろんなところで少しずつ感想をもらえたりしていて、作ってよかったな、という気持ちが時間とともに大きくなる。

「少しずつ」というところがとても大事で、こういう大きなプロモーションができない本

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経過報告

経過報告

「A DAY IN THE LIFE 7都市・7人の作家が描く、新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。」の本ができてから2カ月ちょっとが経ちましたので、発売してからの経過を記すことにします。
誰かの何かの参考になればと、すこし細かいところも書きます。

【制作の過程はこちらのマガジンで】

完成時期が4月末くらいで、ちょうどGWの連休前ということもあって、発売日を5月1日としま

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本ができました

本ができました

自主制作コミック短編集「A DAY IN THE LIFE 7都市・7人の作家が描く新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。」、企画から約1年かかりましたが、やっとできました。(本の概要はこちらでどうぞ)

今のところ、下記の書店で順次販売されていきます。※随時追加していきます。
すべてが個人の手作り同人誌になりますので、至らぬところもあるかもしれませんが…、よろしくお願いします

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第13回公開研究会「コロナ禍から世界のマンガを考える」

第13回公開研究会「コロナ禍から世界のマンガを考える」

「日本マンガ学会」というかなり敷居の高そうな響きのするところで、この本の企画について話をします。

この本とは、2021年の春くらいに出版予定の自主制作本、『A DAY IN THE LIFE 7都市・7人の作家が描く、 新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語』のことで、その名の通り、現在のパンデミック下にある世界のいろんな街でのいつもの一日、をテーマにしたコミック短編集です。

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本の進行20201227

本の進行20201227

翻訳も残りあと数ページを残すのみとなりました。
ここから、もうひと段階上、本の構成を具体的に考えながらの作業に少しずつ入っていく感じです。(題字も変わりました)

まだすべての原稿が揃っていないので、いろんなことを勝手に考えていて、この時間も(不安になってしまうこともあるけど)、楽しいです。

先日、日本とスウェーデンの状況を並べて考えている記事を読みました。
この本にはスウェーデンからも参加して

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出版時期延期のお知らせ

出版時期延期のお知らせ

当初今年の年末を目標にしていた、自主制作本の出版が遅れることになりましたのでお知らせします。
理由は、制作や翻訳といった作業が想定よりも時間がかかってしまっており、このままいくと決定を急いだり、焦ってへんな判断をしてしまったり、人を急かしたり、書店さんに迷惑をかけたり、そういうことが起きそうだから、です。
そして、ウイルスの状況の変化も。

来年、2021年の3月末あたりを次の出版時期と設定しまし

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海外作家とのコミック制作について(翻訳)

海外作家とのコミック制作について(翻訳)

「A DAY IN THE LIFE」の本について、制作過程を書いています。

制作状況、遅れています。でもそれでもいい。
現在は、一部翻訳作業をしていて、やっとひとつの作品の工程を終えることができました。

原文が英語のものは基本的には、
①ぼくが第一訳者として翻訳をし、
②原稿内にテキストをのせたものを、
③原文・訳文あわせ友人に渡し、チェックしてもらい、
④戻してもらったもの再度調整して、

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本の表紙デザインができました!

本の表紙デザインができました!

表紙デザインについては、この企画を考えはじめた当初からぼんやりとどういうものがあうのかな、と考えていました。
ぼくはもともとグラフィックデザイナーとして社会人生活を始めているし、元来印刷物も好きだったので、これについてゆっくりと、ちゃんと考える時間ができたのは、久しぶりというのもあり、楽しかったです。

本、マンガを売る世界にいて、表紙の力というのは本当に思っているよりもかなり強い、ということも身

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海外作家とのコミック制作について

海外作家とのコミック制作について

さて、早いものでもう10月。この本は今年中を目標にしているので、そろそろ、というか作業にさける時間を考えると、かなり、やっていくことになります。

少しずつ、内容について作家さんたちとお話をはじめています。
いくつか、ネームの段階でやり取りをしている人もいて、とても楽しいです。

特に海外の作家は、日本のようにキャラ設定、ストーリーボード、各話セリフやコマ割りなどを編集者に確認したりしません。

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7人目の作家

7人目の作家

「A DAY IN THE LIFE」の本について、マガジンを設定しました。もちろんすべて無料です。
いろいろ進行状況など、本が出来上がるまで少しずつ情報を公開していきたいと思います。ご興味あれば、お付き合いいただけると、とてもうれしいです。

さて、先日の本の告知では「あとひとりの作家が未定」という状態だったのですが、無事、7人目が決定いたしましたのでご紹介します。

■トロイ・チン(シンガポー

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企画のはなし①

この本の企画は、今年の4月初旬頃にスタートしました。

トイレットペーパーが足りなくなって、「オーバーシュート」「ロックダウン」みたいな言葉が出回って、そして、ちょっと前にマスクが各世帯に2枚配られることが発表された、ちょうどそんな頃。
まさに、本当に何が何だかわからない状態だった時で(実はいまもそうだけど)、不安と焦りみたいなものが、(特に東京では)充満していたような気がします。

そのことをう

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「A DAY IN THE LIFE」
7都市・7人の作家が描く、 新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。

「A DAY IN THE LIFE」 7都市・7人の作家が描く、 新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。

1冊の本を自費出版で出すことにしました。
世界7都市に住むマンガ家7人による、新型コロナウイルス感染症による非常事態下での「いつもの一日」がテーマの短編集です。

本のタイトルは「A DAY IN THE LIFE」としました。
深刻な状況を背景にした本にもかかわらず、無防備なくらいストレートなタイトルにしたのは、ウイルスに「どう対応するか」という視点や意図をなるべくなくしたかったからです。それに

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ヨーロッパと旅について③

ヨーロッパと旅について③

2012年(だったかな?)、父が死んだ。
ぼくは両親とは大人になってもわりと仲が良くて、父親ともたまにご飯を食べに行ったり、実家で一緒にビールを飲んで笑ったりしていた。

その父がいなくなって、なんか家は慌てた。
手続きに忙殺されたのもあるけど、母親、家を出ていた姉、残された家族それぞれが「父がいない」ことの整理をつけるため、静かにだけど、慌てた日々を送っていたように思う。

いろいろな整理がつい

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先日遭った暴力について

先日、東京の池袋駅から山手線に乗ったところ、妙に空間があいている席があった。そこに座ろうかな、と思ったがどうもただならぬ気配を感じてやめた。

ある男性がそこに座っていて、その両隣が空いていたのだ。

すぐに「あ、」と暴力の雰囲気を感じた。
その男性はすぐに周囲に対して大声で威嚇をはじめた。ぼくが乗る前からずっとこの調子だったのだろう。
そしてその威嚇がぜんぜん冗談ではない感じ、そういうギ

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