Yuki Inoue

編集者。おかしなことばかりしていると思われるが、大まじめにやっている。

Yuki Inoue

編集者。おかしなことばかりしていると思われるが、大まじめにやっている。

マガジン

  • 「A DAY IN THE LIFE」制作マガジン

    リトルプレスの短編集「A DAY IN THE LIFE  7都市・7人の作家が描く、 新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。」制作の記録です。

最近の記事

ロシアの漫画『サバキスタン』の本がでます。

今年の4月から日本での連載が始まったロシアの漫画『サバキスタン』の日本語版書籍、全3巻の刊行スケジュールが決まりました。 第1巻が8月9日で、そこから3か月連続で刊行します。 『サバキスタン』書籍化スケジュール ティザー動画が公開されました。 ニュースはこちらです。 https://www.asahi.com/and/pressrelease/423947616/ 予約も始まっています。日本全国いつでも買えるものではないと思いますので、よければご利用ください。 htt

    • 新連載『サバキスタン』のお知らせ

      新連載のお知らせです。 普段はこういう告知みたいなことはあまり書いたりしないのですが、今回はかなり特殊な事例なので最初に説明があったほうがいいかもしれないと思いまして、ここに書きます。 端的に言いますと、ロシアからとあるコミックが届きまして、その日本語翻訳をはじめることにしたのです。 ちょっとだけ紹介しますので、よかったらお付き合いください。 その作品の名は『Sobakistan(サバキスタン)』(露語表記『Собакистан』)といいます。 ロシア語で「Cобака」

      • 出版から一年経ちました

        昨年5月に出版した自主制作本「A DAY IN THE LIFE 7都市・7人の作家が描く、 新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。」。 出版から1年が経ちました。 ありがたいことに、長くいろんなところで少しずつ感想をもらえたりしていて、作ってよかったな、という気持ちが時間とともに大きくなる。 「少しずつ」というところがとても大事で、こういう大きなプロモーションができない本は、三カ月で売り切れて増刷して…、というスピードよりも(そんなことはまずないけど

        • 経過報告

          「A DAY IN THE LIFE 7都市・7人の作家が描く、新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。」の本ができてから2カ月ちょっとが経ちましたので、発売してからの経過を記すことにします。 誰かの何かの参考になればと、すこし細かいところも書きます。 【制作の過程はこちらのマガジンで】 完成時期が4月末くらいで、ちょうどGWの連休前ということもあって、発売日を5月1日としました。 4月28日に印刷所から送られてきたので、かなりぎりぎりの発送手配になって

        ロシアの漫画『サバキスタン』の本がでます。

        マガジン

        • 「A DAY IN THE LIFE」制作マガジン
          12本

        記事

          本ができました

          自主制作コミック短編集「A DAY IN THE LIFE 7都市・7人の作家が描く新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。」、企画から約1年かかりましたが、やっとできました。(本の概要はこちらでどうぞ) 今のところ、下記の書店で順次販売されていきます。※随時追加していきます。 すべてが個人の手作り同人誌になりますので、至らぬところもあるかもしれませんが…、よろしくお願いします。 ◆関東 ・銀座 蔦屋書店(東京・銀座) ・ブックギャラリーポポタム(東京・

          本ができました

          第13回公開研究会「コロナ禍から世界のマンガを考える」

          「日本マンガ学会」というかなり敷居の高そうな響きのするところで、この本の企画について話をします。 この本とは、2021年の春くらいに出版予定の自主制作本、『A DAY IN THE LIFE 7都市・7人の作家が描く、 新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語』のことで、その名の通り、現在のパンデミック下にある世界のいろんな街でのいつもの一日、をテーマにしたコミック短編集です。 ※本の概要はこちらです。もしよろしければ。 日本マンガ学会は、公式の概要によ

          第13回公開研究会「コロナ禍から世界のマンガを考える」

          本の進行20201227

          翻訳も残りあと数ページを残すのみとなりました。 ここから、もうひと段階上、本の構成を具体的に考えながらの作業に少しずつ入っていく感じです。(題字も変わりました) まだすべての原稿が揃っていないので、いろんなことを勝手に考えていて、この時間も(不安になってしまうこともあるけど)、楽しいです。 先日、日本とスウェーデンの状況を並べて考えている記事を読みました。 この本にはスウェーデンからも参加している作家がいるので、ここ数ヶ月、スウェーデンのことは注意して見ていて、日本とスウ

          本の進行20201227

          出版時期延期のお知らせ

          当初今年の年末を目標にしていた、自主制作本の出版が遅れることになりましたのでお知らせします。 理由は、制作や翻訳といった作業が想定よりも時間がかかってしまっており、このままいくと決定を急いだり、焦ってへんな判断をしてしまったり、人を急かしたり、書店さんに迷惑をかけたり、そういうことが起きそうだから、です。 そして、ウイルスの状況の変化も。 来年、2021年の3月末あたりを次の出版時期と設定しました。 楽しみに待ってくれている人にはとても心苦しいですが、やっぱり、かなり急い

          出版時期延期のお知らせ

          海外作家とのコミック制作について(翻訳)

          「A DAY IN THE LIFE」の本について、制作過程を書いています。 制作状況、遅れています。でもそれでもいい。 現在は、一部翻訳作業をしていて、やっとひとつの作品の工程を終えることができました。 原文が英語のものは基本的には、 ①ぼくが第一訳者として翻訳をし、 ②原稿内にテキストをのせたものを、 ③原文・訳文あわせ友人に渡し、チェックしてもらい、 ④戻してもらったもの再度調整して、 ⑤英文をつけて著者確認 をという感じで進めています。 シンガポールのトロイ・

          海外作家とのコミック制作について(翻訳)

          本の表紙デザインができました!

          表紙デザインについては、この企画を考えはじめた当初からぼんやりとどういうものがあうのかな、と考えていました。 ぼくはもともとグラフィックデザイナーとして社会人生活を始めているし、元来印刷物も好きだったので、これについてゆっくりと、ちゃんと考える時間ができたのは、久しぶりというのもあり、楽しかったです。 本、マンガを売る世界にいて、表紙の力というのは本当に思っているよりもかなり強い、ということも身に染みて分かっていたので、好きなことでもあるし、これにはしっかり時間と労力をかけ

          本の表紙デザインができました!

          海外作家とのコミック制作について

          さて、早いものでもう10月。この本は今年中を目標にしているので、そろそろ、というか作業にさける時間を考えると、かなり、やっていくことになります。 少しずつ、内容について作家さんたちとお話をはじめています。 いくつか、ネームの段階でやり取りをしている人もいて、とても楽しいです。 特に海外の作家は、日本のようにキャラ設定、ストーリーボード、各話セリフやコマ割りなどを編集者に確認したりしません。 ヨーロッパでは、「完成原稿数ページ+ざっくりとしたあらすじ」で企画が通れば契約、そ

          海外作家とのコミック制作について

          7人目の作家

          「A DAY IN THE LIFE」の本について、マガジンを設定しました。もちろんすべて無料です。 いろいろ進行状況など、本が出来上がるまで少しずつ情報を公開していきたいと思います。ご興味あれば、お付き合いいただけると、とてもうれしいです。 さて、先日の本の告知では「あとひとりの作家が未定」という状態だったのですが、無事、7人目が決定いたしましたのでご紹介します。 ■トロイ・チン(シンガポール) Troy Chin(Singapore) トロイさんとは、6年前くらいに

          7人目の作家

          企画のはなし①

          この本の企画は、今年の4月初旬頃にスタートしました。 トイレットペーパーが足りなくなって、「オーバーシュート」「ロックダウン」みたいな言葉が出回って、そして、ちょっと前にマスクが各世帯に2枚配られることが発表された、ちょうどそんな頃。 まさに、本当に何が何だかわからない状態だった時で(実はいまもそうだけど)、不安と焦りみたいなものが、(特に東京では)充満していたような気がします。 そのことをうけて、ぼくは日記を書き始めていたのですが、それとともに、ぼんやりとこの企画につい

          企画のはなし①

          「A DAY IN THE LIFE」 7都市・7人の作家が描く、 新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。

          1冊の本を自費出版で出すことにしました。 世界7都市に住むマンガ家7人による、新型コロナウイルス感染症による非常事態下での「いつもの一日」がテーマの短編集です。 本のタイトルは「A DAY IN THE LIFE」としました。 深刻な状況を背景にした本にもかかわらず、無防備なくらいストレートなタイトルにしたのは、ウイルスに「どう対応するか」という視点や意図をなるべくなくしたかったからです。それに、日々状況は変わっていて、それについて考察するような、そんな本はとてもじゃないけ

          「A DAY IN THE LIFE」 7都市・7人の作家が描く、 新型コロナウイルス・パンデミック下での、いつもの街の物語。

          ヨーロッパと旅について③

          2012年(だったかな?)、父が死んだ。 ぼくは両親とは大人になってもわりと仲が良くて、父親ともたまにご飯を食べに行ったり、実家で一緒にビールを飲んで笑ったりしていた。 その父がいなくなって、なんか家は慌てた。 手続きに忙殺されたのもあるけど、母親、家を出ていた姉、残された家族それぞれが「父がいない」ことの整理をつけるため、静かにだけど、慌てた日々を送っていたように思う。 いろいろな整理がついて、ひと段落したかな、と感じた2014年の初夏、ぼくは母親を連れてヨーロッパに行

          ヨーロッパと旅について③

          先日遭った暴力について

          先日、東京の池袋駅から山手線に乗ったところ、妙に空間があいている席があった。そこに座ろうかな、と思ったがどうもただならぬ気配を感じてやめた。 ある男性がそこに座っていて、その両隣が空いていたのだ。 すぐに「あ、」と暴力の雰囲気を感じた。 その男性はすぐに周囲に対して大声で威嚇をはじめた。ぼくが乗る前からずっとこの調子だったのだろう。 そしてその威嚇がぜんぜん冗談ではない感じ、そういうギリギリ、なにかの拍子で実際の被害が出てしまうような雰囲気がでていた。 年齢も3

          先日遭った暴力について