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本の表紙デザインができました!

表紙デザインについては、この企画を考えはじめた当初からぼんやりとどういうものがあうのかな、と考えていました。
ぼくはもともとグラフィックデザイナーとして社会人生活を始めているし、元来印刷物も好きだったので、これについてゆっくりと、ちゃんと考える時間ができたのは、久しぶりというのもあり、楽しかったです。

本、マンガを売る世界にいて、表紙の力というのは本当に思っているよりもかなり強い、ということも身に染みて分かっていたので、好きなことでもあるし、これにはしっかり時間と労力をかけたいな、と思っていました。

4~5月とか、企画の草案ができたあたりでは、自分でも思いついたことを描いては消して、そういうことをやっていました。
ただ、やっぱり全然うまくいかなくて(自分の才能のなさを思い知らされるばかり……)、まあ、そのうちどうにかなるかなあ、という感じでぼんやりしていました。

その中で、6月の終わりくらいに、ルイス・メンドさんというイラストレーター(東京の台東区で[ALMOST PERFECT]というギャラリーをやっています)の方が、「The Home Stayer」(https://www.luismendo.com/thehomestayer)という架空の雑誌の表紙を描く、というプロジェクトをやっているのを見ました。

彼はこのコロナウイルスの緊急事態を受けて、自分にとっての「街」が「部屋」になっていると感じ、「部屋での生活」をタウン誌風に表現してみたそうです。

このシリーズの雰囲気がとてもよかった。
ルイスさんとは面識もあったので、すぐに連絡して相談をし、いろんな助言をいただきました。このやり取りの中で、自分の中でも方向性がある程度定まったように思います。

今回、表紙とその他いろんなパーツを描いてくれたのは、タニア・ヴィセドさんです。
イベントで何度かお会いして、その作品はもちろん、優しい人柄が素敵で、ぼくはファンでした。いくつかの絵も大事に部屋に飾っています。
彼女に今回の本の表紙とその他イラストの制作をお願いしたいと話をしたところ、ありがたいことに快諾してくれました。

7月あたりから何度もメールでやり取りをして、方向性をお互いに確認しました。

そんな彼女から、3つのラフスケッチが届いたのが8月の終わりでした。

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どれもウイルスの状況を反映しているのに、カラッとした明るい雰囲気であるのが彼女らしいな、と思いました。

それからふたりでいろいろ話し、最終的に、この絵に決まり、先日ついに出来上がりました!

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天気が良く、気持ちのいい日、外には全然人がいなくて、犬の散歩も快適で、本当に最高の一日なのに、すこしさみしい。
世界中のいろんな街に住む人が、「うん、そういう日、あったよね」って思えるかもしれないな、と感じました。

タニアさん、すばらしい表紙を、ありがとうございます!

本の発売は今のところ予定通り年末を目指しています。
※2021年の春に変更になりました!

まだまだ作業は続きますが、ぜひ気にしてもらえると嬉しいです。

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