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【イナカの家と住人のこと(2024)】29・イに満ちた空間の実体験

本人はどう感じているか分かりませんでしたが、
ピカピカ状態の父…


とはいえ、
そのままでいる訳にはいかないので拡張処置に。

ただ高齢者のため拡張処置をするといっても、広げる圧力に患部が耐えられるかや広がるかなど不安はつきまといつつ、


まずは体に負担の少ないバルーンで拡張をしていただきましたが、広がりが維持できず駄目でした。

その報告は父の現状を突きつけられ、
一縷の望みが絶たれた瞬間。

なぜなら後に待つステントでの拡張処置は、体に負担がかりか成功しても3か月程度(個人差はある)ということ。

そうくるのか…
と父に与えられたシナリオを残念ながらも受け入れるしかありませんでした。

もちろん成功あってのことですが、
滞りなく済んだら少しでも早く帰宅させて欲しいとお願いしました。


数日後、
一応トラブルなく処置は終了。


術後の様子見期間に例のビデオで父の姿を拝見。

変調にびっくり…

あのピカピカさが消えていました。
父の体にとってステントが入ったことは負担大であることを物語っており、

胸中は複雑でした。


それでも念願の退院日到来、
(10月1日ちょうど2か月間入院)

自宅療養のお話や最後の診察のために、父も一般外来の方に混じり広い病院内を歩いて行ったり来たり。

主治医はどうやら車椅子で移動していると思っていたらしく、まさかの自立歩行であらわれびっくりしていました。(笑)

入院中は衰えないようにリハビリをお願いしていましたので父は歩く以外に思いがなかったようです。(笑)

それにやっとわが家に戻れる開放感で嬉しく力がでたのかな…
迎えに行った私も父に会い、入院の2か月間を忘れてしまうような入院前の感覚でまったく違和感なしだったんですよね…


ですので、自宅でもそんな日々がしばらく続いてくれると思い込んでいました。

ですが、それは思い込みでした…


庭で日向ぼっこは…、お風呂は…と気分転換になるかと思い声をかけ、父もその気で動いてみるのですがどれも1回限り。

食事は、よかれと思い極力ステントに影響しないように刻んだそれも舌でつぶれるくらいのほぼペースト状食を心がけ出していました。
ですが思った以上に箸は進まず・・・
私にとっては想定外でした、たぶん父も…

体に異質のステントが入ったことで、何もせずとも相当負担がかかっていたんですね…


はじめはその事に気づかず動いていましたが、


だんだんと状況がみえはじめ、


私自身希望を持ちこんでいたことに気づき、
改めて心を見直し…

父の実相を受け入れ、父の希望にそい父にとっての最善をと腑におとし、父のことを優先順位一番で生活をすることに転換。
そのことを母と姉にも伝えました。


そこが!
わが家族のターニングポイントとなり、

そこから見事にひとつにまとまりはじめ、

その後の選択にも迷いがなくなりました。


そして何よりも、

父の存在が中心となったアイ(愛)の空間ができ、
すがすがしさに満ちていました。


変化に動揺することがなくなり、

すべて愛おしい時に…



・・・いただいた体験が経験に。

これから、
どういきていくか…

いかせていけるのか…


では、またね。


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