こんにちは、戸田です。 経営の変革局面に立ち会う際に感じるのは、ベンチャーであれ、事業承継であれ、再建・再生であれ、問うべきことが問われていない、ということです。 頑張っているのだけれども成果が出ていない、という原因のほとんどは、ここにあると言っても過言ではないかもしれません。 問うべきことがしっかりと問われさえすれば、いきなり解決策にまで至らずとも、問題に対してどう思うか?といった当社の見解や認識、その前提にある視座や視点(立場)が明らかになり、それによって初めて、正
こんにちは、戸田です。 経営や管理職の方であれば、事業上の取組みにおいて、いろいろな取組みアイデア(施策)が現場から提案されてくる場面(会議)があると思います。 このような時、一つひとつの施策の有効性を検討するためには、どのような視点で確認し、判断していけばよいのでしょうか。 個別に施策の効果の根拠を確認するだけでは、全体像とのつながりが見えにくくなり、また、本来取り組むべき領域から外れてしまう(優先順位が低いものを一生懸命取り組む)ことにもなりかねません。 今日は、
こんにちは、戸田です。 会社の成長は、何によって決まると思われますか。 私は、その答えの一つとして、特に中長期の目線で見たときには、適切な「管理」の仕組みがあるかどうか、にあると考えています。 会社の成長が、止まるとき 多くの会社は、創業者のインスピレーションと能力でもって成長していきます。 顧客一人ひとり、一社一社に価値をもたらし、場合によっては市場を創造し、クリエイティブを前面にして、事業が伸びていきます。 競争優位のある事業モデルが形成され、参入障壁をも考慮
こんにちは、戸田です。 経営には、事業・組織・財務の構造そのものを、同時並行で一体的に変えていくことが求められる「変革の局面」があります。 典型的なものは次の4つです。 1. 新規事業やスタートアップの立上げるとき 2. 分社化(グループ化+組織再編)やM&Aをするとき 3. 経営/事業を承継するとき 4. 企業再建や事業再生をするとき それぞれ異なる局面でありながら、それでも、共通して「変革の初手」となるものはあるのでしょうか。 最初に何をすれば、変革がうまく進む(
こんにちは、戸田です。 会社を当事者として経営し、あるいは、会社の経営に当事者の一員として伴走する時、さて、この会社は(世の中において)「続けるに値する会社」だろうか、と思う時があります。 この問いへの答えは、立場によって変わります。 顧客から見たとき同じような商品やサービスを提供している会社や店が他にもある場合や、代替となる手段が簡単に手に入る場合、極論を言えば、その会社が続かなくなっても、顧客としてはあまり困りません。 ひいきにしていたロングセラー商品が休止になっ
こんにちは、戸田です。 本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。 さて今年、私がフォーカスしたいのは「スモールカンパニーの生産性を上げること」です。 マクロ経済の視点で中小企業の生産性を論じたものが沢山ありますが、結局、1社1社において生産性をいかに上げるかは、あくまで経営の問題です。 どのようにスモールカンパニーの生産性を上げるのか、基本となる取組みの視点をいくつか挙げてみたいと思います。 1. 企業の新陳代謝を促す「止める経営」 中小企業を取り巻く環境にお
こんにちは、戸田です。 時々、「なんでTRAIL、という名前にしたんですか?」と聞かれます。 私たちの会社名のTRAILは、単語そのままですと、「足跡」という意味です。 事業の大小よりも、実感できる一歩 これは、ご一緒した人、会社や事業にとっての歴史や記憶に残るような、自分たちの“足”で貢献した実績を残す、または実感できる仕事をしたい、という想いがありました。 事業の規模に関係なく、働いている人たち、その周囲にいるステークホルダーの皆さんにとって、たしかな“跡”として
こんにちは、戸田です。 私は今まで何回も、ある種の“提案”をしては、失敗を重ねています。 利益誘導の提案はワークしない ここで言う“提案”とは、流れをこちらに引き寄せよう、こちらの意図や利益に合うように物事を動くようにしよう、という意思を働かせた動きを総称して使っています。 お客様視点が必要だとか何だとか言いつつも、そこには少なからず利益誘導の意志が働いていたことは否めません。そして、これが気持ちのいいほどに(顧客と自分のお互いにとって)期待した成果を生みませんでした
こんにちは、戸田です。 さて、今までも何度か、似たようなことを書いているかもしれませんが、経営のお話をしているときに、私が違和感を持つことの一つは、「お客様の立場で考える目線の不在」です。 自分視点の戦略語りばかりで、お客様の立場に立っていない もっともらしい“経営論”“戦略論”“未来予想論”ばかりが行き交う中で、 自分たちの(やろうとしている)商売の、 1 お客さまは誰で 2 その財布はどこから来ていて 3 いかなる都合で 4 なぜ当社の商品やサービスをわざわざ選んで
こんにちは、戸田です。 会社のこれからの絵姿や、直面している問題を見つめるときに 「そもそも、これってどうなの?」という問い を、たまには自らに投げかけることは、とても大切だと感じています。 ともすると、現状=関係者の都合が澱のように溜まっている状況では、疑うべき前提を取っ払うことができずに、選択肢の幅も数も狭まりがちです。 たとえば、『そもそも当社のビジネスを一から手掛けるとして、今の在り方にしたいと思うか?』という問いに対して、もし一部でもNOがあるのなら、市場(戦
こんにちは、戸田です。 会議や商談、打合せをしていますと、いわゆる“場の空気”というものを感じます。 生粋の日本人としての悲しい性か、そういうものに私も敏感に生きてきました。 仕事柄、会社や組織に大きなストレスがかかるお題が多いため、とくに初期から緊張感や対立意識が高い状態から始まることが日常だったりします。 いざ議論が始まったときに、正論ばかりぶつけていては白けますし、かといって与太話ばかりではいつまでも相手にされません。 世の中には実にいろいろなコミュニケーション
こんにちは、戸田です。 経済産業省より今年5月にまとめられた「未来人材ビジョン」を読みました。 ■「未来人材ビジョン」経済産業省 https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/mirai_jinzai/pdf/20220531_1.pdf 人口減少が確定している日本で、これからの雇用・人材育成と教育システムを一体的に俯瞰して議論することへの問題意識に端を発し、目指すべき方向性に2つが挙げられています。 1. 旧来の日本型雇
こんにちは、戸田です。 TRAILのお仕事で新しく出会う方とのお話の中で時折、「ハンズオン(支援)との違いは何ですか?」という質問を頂くことがあります。 ここで言われるハンズオンとは、具体的にはコンサルティング会社さん(や、場合によっては投資ファンドさん)のスタッフが現地に常駐して、経営周りの業務を推進することを意味している場合が多いですね。 そもそもTRAILは、会社の経営業務そのものを当事者として受託したり、一定期間に現地で社員の皆さんと企業変革に伴走する業務を生業
こんにちは、戸田です。 経営者としての能力、というものがもしあるとするなら、その能力は、きっと「責任ある、意思決定の場数」に比例して高まるように思います。 責任ある、とは、自分自身のことだけでなく、周りの人や組織を巻き込んで行うことを対象にしていることです。成功すれば、感謝されたり、信用を頂けたりしますし、失敗すれば、誠意をもって謝罪し、(組織的に)引責・弁償したりする必要があります。 意思決定、とは、いわゆる通常業務の判断を超えて、リスクを伴う(リスクを許容した上での
こんにちは、戸田です。 会社や事業の再建を一定数お手伝いしてきていると、なんとなく、会社が再建をしなければならないような状況に陥った背景には、業種や地域や事業規模が違っていても、実は似たような要因が背景にあると感じたりします。 今回も雑記になりますけれども、「会社が苦境に陥るときの5つの要因」を、自分なりに書いてみたいと思います。 ―――――――――――――― 1 見るべきを見ていない 目の前にある現実や問題、時代や競争の変化を「直視」していない。 あるいは、
こんにちは、戸田です。 最近は北海道に伺うことが時々あり、そこで出会い、また驚くのがザンギ(鶏のから揚げ)の味の良さ、質の高さです。 言うまでもなく、から揚げそのものは何も珍しくもない食で、コロナ禍でも飲食店の業態転換の事例として一時期は取り上げられていたくらい、かなり一般的でレッドオーシャン間違いなしです。 しかし、北海道のザンギは、味が何というか、一段上、なのです。(個人的な首都圏比) そして、1~2割、値段も安いのです。定食で700円台とか。 なぜこうなっている