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会社は誰のものでもない

こんにちは、戸田です。

新しい年がきて、そして時は過ぎ。
今年も色々と、同時進行で、市場も企業も個人にも、変化が起こっていくことと思います。

上場、非上場を問わず、企業のM&A・承継が多く行われる中、時折出てくる「会社は誰のものか?」という問いに対して、私の思うところをメモしてみます。


100年後の世界には(おそらく)現役世代の「誰もいない」

バイオ/ゲノム技術の進展といった予測できない影響を除くと、100年後には、今現役で働いている人たちのほとんど、というよりほぼ全ての人は、第一線から退いている、はずです。

株式も、経営者としての職務も、その経済的な恩恵と責務も含めて、当然に有限であり、株式の保有は資産管理会社があっても一個人としては寿命が精一杯、経営者の職務もよくて40~50年、といったところでしょう。

90歳代まで現役!といった例外の方もいるかもしれませんが、いずれにしろ、二桁ほどの限られた年数でしかありません。

会社も、経営も、その時点で「預かっている」に過ぎない

M&Aされた、承継された、とは言え、またどこかで必ずバトンタッチは起きる。

その都度、株主のモノか、社員のモノか、市場や社会への影響といった議論もありますが、局面によって今この瞬間、或いは、数年先までの利益の押し引きがあったとしても、全ては「一過性のもの」と感じます。

将来の株主や社員のモノ、という考え方もあります。環境保護などをミッションとして掲げている場合に、未来の子供たちからの借り物、といった表現も時折見られる印象です。

とはいえ、その子供たちも、さらにその先の子供たちから借りているだけでありますから、やはり「有限の所有」でしかありません。

つまりは、あくまで一時的に、株式や経営という職務を「お預かりしている状態」だと捉えることができます。

会社は、もう誰のものでもないから

会社は、ある特定の時点で区切れば、もちろん誰かのモノではあります。

それでも、長期に捉えた場合、会社は誰のものでもない、とも考えています。

たまたまのご縁で、自らが創業したものでさえ、時代から、将来から、預かっているに過ぎない、という考え方です。

全てのものは永遠ではないですから、大切に、そのときだけはお預かりしつつ、そしてまた、(公的な意味の)世界へお返しをしていくものと思います。

自らが永遠に得られるものなどはなく、そのときどきでただお預かりするだけ、そして、外に対して少しでも還元できる姿勢であり続けたいと思っています。

TRAIL INC. noteに関するお知らせ

本書noteシリーズは、今回で最終回となります。
2021年からの約2年に渡り、経営への価値観を駄文ながら記して参りました。

想定以上にご面談等において事前にご覧頂き、相互理解につながったことを嬉しく思っております。

ご縁を頂いたすべての皆さま、大変ありがとうございました。
これからの益々のご活躍、ご発展を心より願っております。

戸田 隆行


TRAIL INC.(トレイル)
経営変革のための伴走パートナーシップ
Open Management®
(オープン マネジメント®)


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