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オーシャンクリーンアップ:複雑で重たい課題に対して挑むヒーロー。その物語の一員になれるストーリーテリング。 (CASE: 43/100)


▲「The Ocean Cleanup」とサステナビリティ

持続可能な社会の実現は難しい問題です。持続可能性は「Wicked Problem:やっかいな問題」と見なされています。これは、複雑に絡み合った問題であり、他の問題と影響し合い、つかみどころがなく、明確な解決手段もありません。では、どうすれば一般の人々に、そのような困難な問題を理解し、参加するように動機付けることができるでしょうか。

現在、5兆個以上のプラスチックが海に散らばっていることが知られています。そんな手のつけられないような問題に挑戦するのが、「The Ocean Cleanup」です。オランダに拠点を置くNPO団体のエンジニアリング環境組織であり、海洋からプラスチック汚染を抽出する技術を開発しています。

NPO団体として、彼らは寄付によって活動資金を調達しています。人々を引き付け、支援するように動機付けるために、彼らはストーリーテリングの力を利用します。

彼らのストーリーには古典的な物語のように、ヒーロー「The Ocean Cleanup」と悪役「プラスチックゴミ」がいます。このままだと、悪役に世界は台無しになってしまう、そんな危機感も描かれています。ヒーローは挑戦に出て、悪役の弱点を発見します。プラスチックごみの大部分は、海流の渦によって5つの「ゴミベルト」に集中しています。海をきれいにするために、ヒーローはこれらの「ゴミベルト」からプラスチックをすくうのです。ヒーローは強力な武器を使用します。海からプラスチックをすくう巨大な浮き網です。

そんなヒーローの仲間になれる機会を、ストーリーテリングによってより効果的に、私たち生活者に提供しています。そうしてヒーローは、財政的支援を受けて、悪役と戦うことにさらに切り込み続けることができるのです。

持続可能性の問題の一部解決に影響を与える可能性のある、優れたソリューションが世界中にはたくさんあります。それらのソリューションをストーリーの力でパワーアップさせることが出来れば、より大きなインパクトのあるものにすることができるのではないでしょうか。

▲キュレーション企画について

イノベーション事例についてi.labがテーマにそって優れた事例のキュレーションを行い、紹介と解説を行います。

2022年のテーマは「サステナビリティ」です。

▲今回のキュレーション担当者

i.labシニアエクスペリエンスデザイナー
島田怜南

▲i.labについて

i.labは、東京大学i.school ディレクター陣によって2011年に創業されたイノベーショ ン創出・実現のためのイノベーション ・デザインファームです。東京大学i.school(2017年4 月 より一般社団法人i.school)が世界中のイノベーション教育機関や専門機関の知見を研究しながら独自進化させてきた理論知と、i.labが産業界で磨いてきた実践知の両輪で、企業向けにイノベーションのためのプロジェクトを企画·運営しています。

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