飯島章嘉

ピクセルのすき間をデザインするUXデザイナー。2018年からオランダ在住の3児の父。オ…

飯島章嘉

ピクセルのすき間をデザインするUXデザイナー。2018年からオランダ在住の3児の父。オランダで気になったデザインやUXについて書いていきます。

マガジン

  • 他己紹介や寄稿

    インタビューなど他のnoteに登場させてもらったり、書かせてもらったりしたもの

  • フレームワークについて語る

    チームで作るUXデザイン、コラボレーション、フレームワークやメソッドについて考える連載。

最近の記事

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ミッフィーのトランプで考える記号的デザインの話

先日ユトレヒトに行ってきました。ミッフィーの作者である故ディック・ブルーナ氏が暮らし、ミッフィー・ミュージアムもあるオランダ第4の都市です。 今回はそれで思い出して、数年前にミスドでもらったミッフィートランプで娘と遊んでいて気づいた話を書きます。 ミッフィートランプって何? この写真の撮影日付によれば2014年の春〜夏頃、ミスドのキャンペーン景品でミッフィートランプがもらえる時期があったのです。1,000円以上買うとプレゼントみたいな。 ミスドの景品だから、数字目カード

    • 脳より先に行け!行動が思考を作る:『続ける思考』と『意志の取扱説明書』から得られる示唆

      Audibleで『「やりたいこと」も「やるべきこと」も全部できる! 続ける思考』(著:井上新八)と『意志の取扱説明書』(著:茂木健一郎)を続けて聴いた。一見、異なるテーマの2冊だが、共通する深い示唆が見えてきた。それは、「行動が思考や習慣を形作る」という考え方だ。 『続ける思考』は、継続が苦手な人に向けて、習慣化の具体的な方法や仕組みづくりを提案する。ブックデザイナーである井上新八氏は、意志力や「やる気」に頼らず、毎日小さな行動を積み重ねることで継続を可能にするアプローチを

      • ChatGPTと考えた、生成AIは僕らの仕事をどう変えるか

        Netflixの進化の過程から学べる重要な教訓は、技術進化とビジネスモデルが必ずしも計画的に段階を踏んで進むわけではなく、時に技術環境がビジネスを再定義し、成長を促すということです。NetflixがDVDの物理ディスクレンタルをしていた時代、サブスクリプションモデルは既に存在していましたが、当初は大きな成功を収めることができませんでした。それが転換点を迎えたのは、ブロードバンドインターネットの普及によってストリーミングが現実的な選択肢になり、そこにサブスクモデルが見事にフィッ

        • 子供と釣りゲームをアジャイル開発した話

          いや、アジャイル開発は大げさ(まさに釣りタイトル)なのだけど、さっき子供と遊んでいて気づいた話です。 元ネタはポケモンの釣りができるオモチャ先日、日本から我が家に遊びにきた友人が、子供へのお土産に、これを買ってきてくれたんです。 お風呂でポケモンつり バスボールをお風呂に入れるて、溶けると中から水ポケモンが出現し、魚釣りゲームができるというもの。 ブクブクとバスボールが溶けた後にポケモンが出てくるとか、よくできてる。うちのお風呂でヒンバスが2匹釣れて、子供達はけっこう

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          11本
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          3本

        記事

          2022年11月1日ーおばあちゃんにお別れを云い、本を9冊買った

          先日祖母が亡くなり、お葬式に出たかったので帰国しました。 祖父が亡くなってから、すぐ私も行くわと言いつつ25年、100歳まで(若輩の僕が見る限り)明るく生きたおばあちゃんでした。 お別れを言うために来ておいてナンだけど、もうここには居ないんだなと思いながら見送った。が来て良かった。 葬式のあと夕方、千葉駅ビルのくまざわ書店まで歩いて行き、けっこう本を買ったので以下に順にあげていく。 僕はこの「読む前レビュー」が割と好きで、読む前レビューの良いところは当然ながらネタバレ

          2022年11月1日ーおばあちゃんにお別れを云い、本を9冊買った

          新社屋設立にあたってー採り入れたい4つのワークスタイル

          オランダでは、2ヶ月ほど前からコロナは「終了した」ことになっている感がある。(感染者数は減っていないが)マスクをしてる人もほとんど見かけない状態です。 日本でも先日「蔓防」が解かれたそうで、リアルの面談を好むなどの理由から、以前の仕事スタイルに戻る人も一定数いるでしょう。 わざわざオランダに居る僕へ仕事が依頼されることは減るかもしれない。 見栄を張るわけではないが、すこし忙しさが減るのはちょうど良いと思っている。 そういう、良いのか悪いのかわからないタイミングで、今月中に

          新社屋設立にあたってー採り入れたい4つのワークスタイル

          UXデザイナーがロゴデザインに挑戦してみた話

          Laboratikが新たに始める、働くこと・生きることを考えるオンラインゼミ「学びラボ」のロゴを作りました。 僕はUXデザイナーとして、サービスのコンセプトと一緒にネーミングを考えたり、そのサービスロゴのコンセプトを考えてディレクションすることは多いですが、自分で仕上げまですることは基本ありません。 ・・・と言い訳しつつ。 今回は自分でロゴデザインをしてみたプロセスを書いてみたいと思います。(よくグラフィックの人が書いてる、こういう記事を書いてみたかった) 1.アイデア

          UXデザイナーがロゴデザインに挑戦してみた話

          湯島天神を(勝手に)氏神として参拝する理由 [2016年1月のブログより]

          新年の豊富的なことを書こうかと思ったのですが、昨年末にふとした流れで昔の自分のブログ記事を見て、あまり言いたいこと変わってないなと思ったので、noteに再掲することにしました。 2016年の年始なので6年前。日本で一人会社としてやっていた頃と、変わっていなくて良いのか?という問題はあるのですが。 基本的には僕は「変わらない」人たちが好きです。RAMONESとか、Teenage Fanclubとか。インタビューとかで「俺たちは『変わり続けてる』点が変わらないんだよ」とか言っ

          湯島天神を(勝手に)氏神として参拝する理由 [2016年1月のブログより]

          読んでない本大賞 2021

          ええと、読んでタイトルのごとし、読んでない本です。 年末を迎えるにあたり、今年買ったけどまだ読んでない本を、自分へのリマインドを兼ねて、Amazonの購入履歴を見ながら振り返ります。 良さそうだと思ったから買ったわけなので(紙の本は日本からオランダに発送したりしてるので)ひとにもオススメできる本かもしれないし、でも読んでないので僕もじっさいのところは未知。という無責任なランキングです。 順位はつけようもないので、深い意味はなく、買って時間が経っているものほど上位にしていま

          読んでない本大賞 2021

          ドット絵アイコンで、チームコラボレーションをもっと楽しくする話

          今回の話は、こちらの前回投稿の続きです。 ドット絵アイコンを伊藤さんに作ってもらい、それを色々なウェブサービスや、会社ごとのブランドカラーを背景にしたパターンを作って使うことで、仕事が3倍楽しくなりました、という話。 今回は「ひとりで楽しむだけでなく、チームで使うのもまた楽し」という話をご紹介したいと思います。 同じテイストでメンバーアイコンを作るTamsterdamでは、僕の他にデザイナーの村松さん、外部パートナーでアートディレクターの加嶋さん、デザインチーム3人でこ

          ドット絵アイコンで、チームコラボレーションをもっと楽しくする話

          ドット絵アイコンでQOLがあがった話

          デジタル上のプロフィール画像問題プロフィールアイコンって、けっこう困りませんか? これぞっていうお気に入り写真を、プロに撮影してもらってたりする場合は良いけど。 僕は前はSNS等はだいたいこんなのを使っていました。 とくべつ気に入ってる写真でもないが、なんとなく色々なSNSなど共通で。10年近く経っているので、そろそろ変えたいところ。 プロフィール写真は1枚あれば良いわけではない僕は、自分でも日本のひとり会社と、オランダ法人の代表をしていたり、仕事柄クライアントの企業にア

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          Twitterアカウント名を、公私混同の「ハーフピクセル」に変えてみた

          少し前にデザイナーの伊藤さんに、ドット絵で似顔絵を作ってもらい、主に仕事関係で使っていたのですが、日に日に愛着が増してきたので最近はTwitterやFacebookなどのプロフィール画像にも使い始めています。 僕は今オランダに住んでいますが、日本にいる9年前から株式会社ハーフピクセルという会社をやっていて、ウェブやアプリなどデジタル上での体験のデザイン(UXデザイン)をするのが仕事です。 PCやスマホの画面(デジタルの点の集まり)で表しきれない、使った人のアナログな感覚も

          Twitterアカウント名を、公私混同の「ハーフピクセル」に変えてみた

          目次を書いてみる

          目次をたてるのは、わりと苦手です。 たとえば企画書を書く時に、最初に目次を箇条書きにしておいてから、中身を膨らませていく方式とか。苦手。 これは基本的に自分がアイデアを考える時にせよ、日々の生活にせよ「目的思考(指向)でない」ということだと思っています。目的なくしてアイデアもなにもあったものか、という意見もあると思いますし、目的を決めて計画的にものごとを進めること自体に反対というわけではないのですが。 いっぽうで、アイデアやデザインは必ずしも「課題解決のためのもの(ソリュ

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          名前をつけてみる

          『フレームワークについて語る』2回めです。第1回は、このシリーズで「何について書くか」の説明をするだけで、けっこう長くなってしまった。 ちなみに説明といっても、実際はちゃんと考えを固めてから「説明」をしているわけではなくて、ぼんやり考えた方向性(=デザインや企画の手法とかに関するnoteを書いてみたいな)について、ああかな、こうかな、と自問自答しながら書いています。なので脱線を繰り返して、やたら長くなることもあります。 もっともらしく言えば「アイデアを形にしながら検証して

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          『フレームワークについて語る』について語る(昨年の振り返りと新年の抱負)

          Gelukkig nieuwjaar. オランダも年が明けました。 2020年は、コロナでディスタンスで、分断されたからこそ(自分はそれ以前にオランダで離れてるのもあるんですが)、チームで働く、コラボレーション、インタラクション、そういうことを意識した年でした。 企画やデザインをどうチームで作っていくのか?そこにはフレームワークとか経験の共有とかは役に立つのか?立たないのか? そんなことについて、年末休みを利用して、noteのマガジンを書き始めました。今年続けて行きたいこ

          『フレームワークについて語る』について語る(昨年の振り返りと新年の抱負)

          フレームワークについて語る

          というタイトルで連作の記事を書きたいと思っている。というか今ここで書き始めている。noteを書くのは1年半ほど空いてしまっているが、つまりnoteの「マガジン」的なものを作ろうとしているわけです。 フレームワークとは? ご存知の方が多いと思いますが、タイトルからカタカナ語なので一応説明します。 フレームワークとは、、、何なんですかね。 実は自分自身が数年前までほとんど使っていなかった単語で(知ってはいたけど)、自分でもそんなに「しっくり来ていない」部類の言葉です。そして

          フレームワークについて語る