見出し画像

【HSP】繊細さは、克服するな。

持って生まれたものを、嘆くことはない。克服しようとしなくてもいい。それはあるべくしてあるのだから。そして、その繊細さをなんにでも感動できるという強みに育てていけばいい。

なんてことを豪語するぼくも、繊細な感性をもって生まれたことを猛烈に嘆いた時期がある。


それは、鬱になる少し前のこと。


鬱になると内向きの感情(自分の感情)には鈍感になるものの、外から受ける感情(相手の感情)にはとても敏感になる。

人のグチ大会なんかに、とても過剰に反応してしまう。

「じゃあ、聞かなければいいやん」


そう思うかもしれないが、繊細過ぎる感性も相まって、コソコソ話がまるで耳元で囁かれているかのように聞こえてくるとしたら?


また、それがグチであった際は自分に向けられているに違いないと、確信めいたものさえ感じてしまうとしたら、どうだろう。


簡単に聞き流せないのではないだろうか。


これは鬱に限らず、繊細な感覚をもつ人が感じやすいこととされており、鬱ぎみならなおさら強く感じてしまう現象の一つだ。


じゃあ、どうすればいいのか。


「これはどうしようもない」と、割り切ってしまうといい。聞きたくない時は、その場から離れてしまえばいいのだ。いくら繊細といえど魔法のようにどこからでも声が聞こえるわけではない。


その場を離れたら、自然に耳を傾ける。都合の悪いことは意識せずとも入ってくるのに、都合のいいことに関しては、耳を傾けようとしない限り聞こえてこないのでよく聞こうとすること。


鳥の規則的なようで不規則なさえずり、そしてそれに呼応するように頬をかすっていく風の肌触りにきっとこころから癒されるはずだ。


繊細さんは、自分でも驚くほどマイナスな感情に心を乱される。だが、プラスの感情にも大きく心が動き、感動できることを忘れてはいけない。そしてその感性を育てることを放棄しないでほしいのだ。


マイナスなできごとには無意識に、しかも強烈に入ってくるのに、プラスなできごとは意識しないと感じ取れない。



なんて不都合な体。


でも、それすら愛おしいと思えばいい。



そう思えるまで自分の都合のいいことや、自分が欲してることに焦点をあて、ゆっくり丁寧に味おうとしていけば、おのずと自分の繊細さは育ち、より愛せるようになる。


自分が喜ぶのはどんな時か?
自分が好きなことはなにか?
好きなシチュエーションは?
好きな人は?ものは?


それらに囲まれるように意識して生きてほしい。食後に残しておいたデザートを食べる時のようにそれらを味わって欲しい。


それを継続できた時、自分を、ひいては自分の感性を愛せるようになる。


まわりの人が感じえない微小の幸せのタネを見つけることができる繊細さん。


マイナスを受け取りやすいという誤解をなくして、プラスに目を向ける努力をしてほしい。


その繊細さをどんどん育ててほしい。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?