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短歌連作「鬱と就職活動と友の自殺と」 50首

(冒頭の11首までは無料、それ以降の39首は有料)

まえがき

僕は今年(2022年)で短歌をはじめて四年目となり、これまでにつくったほぼすべての短歌をこのnoteアカウント上にて無料で公開してきました。
歩んできた過程も含めて自分の表現だととらえているので、むかしの初心者丸出しすぎる短歌も基本的に消さずに残しています。

ただ今回はタイトルを見てもらえればだいたい想像がつくように、無制限にだれでも見られる場所には置きたくない内容だということもあり、有料としました。
とはいえ中身のわからないものにお金は払いにくいだろうと考え、冒頭の11首までは無料で見られるようにしています。

ハッピーな話ではありません。偏執的で病的な内容を含みつつも、それは同時に多くの現代人の孤独や苦悩とも結びついている。
ご自身の精神状態やタイミングなどを考え、今は回避しておくというのも一つの手だと思います。

僕はこの作品がとにかく売れればいいとは考えていないし、そういう目的でつくったわけではないので、過度に期待させるような煽りは書きたくありません。むしろ慎重なご判断を望んでいます。

万人向けではありません。ただ刺さる人には刺さる内容に仕上がっているはずです。
人生の中で精神的な危機を経験していないという方は、読んでも楽しめないかもしれません。
この作品を必要とする人は、何らかの意味合いにおける少数派なのではないかと思います。まず僕自身がそうですしね。

いつも投稿している短歌の何倍も時間をかけてつくりました。今まで自分が投稿してきた連作の中では、最高と言ってもいいくらいの出来ではないかと自負しています。少なくとも現在の自分のベストは尽くしたつもりです。
缶コーヒー二本分くらいの価値はあると信じています。

本作は自分の世界観を支える重要なエピソードとなっています。買ってもらえること、読んでもらえることは、僕にとって非常にうれしいことです。



「鬱と就職活動と友の自殺と」


だれとなに話していても寂しくて笑えないけど笑う食堂


楽しくもないのに楽しいふりをすることは疲れる大学生活


こんなにも多くの人に囲まれてこんなにわかり合えない僕ら


煮えたぎる苦悩を叫ぶブログとかSNSへ そしてまた消す


「前向きにとらえよう」との言葉にて二重に否定される二重苦


Syrup16gとTHE BACK HORNだけが味方 イヤホンをして電車通学


崩れてるのに攻めていたのは胸にひとりで埋まらぬ穴があるため


軍人のようなかたちが賛美されほかの個性は恥ずべき弱さ?


目に見えぬバリア張られているようだ近づけないぞ就活セミナー


自分でも不思議なほどに嫌悪した手書き履歴書スーツ面接


強引にバリアを突破したときに自分が割れる音が聴こえた



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