友利有佑

好きな音楽は相対性理論、好きな映画はセッションです!

友利有佑

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最近の記事

自然体で良い状態

私は、いくつかのことに同時に取り組むことが苦手だ。 また、普段意識しないことを意識しなきゃいけない場面が苦手だ。 何かの面接とか、相手を敬うとか、挨拶をちゃんとするとか、そういうことが苦手だ。 母からあれ冷蔵庫に入れといて、と言われても5分後には忘れちゃうし、ああいう時はああしといてみたいな要求にも答えられない。 思い返すと、小学校低学年のときにはなんとなくそれを自覚していたと思う。 私が行っていた小学校では、毎日、音読をして両親からサインをもらわなければならなかっ

    • 問題の質

      エンジニアの成長は解決したい問題の質に依存していると感じる。 趣味でプログラミングをしていると、どうしても緊張感がないので、まあこれでいいか、という感じになる。 実際に社内で使われるシステムを開発するとなると、隣にいる従業員に喜んでもらえるようにがんばろうと思えるかもしれない。思えないかもしれない。 ともかく、どういう問題をどれくらいの切実度で手に入れられるか、というのがエンジニアの成長には大事である、という気がする。 設計書を読んでいると、そこで想定されているのは複

      • 技術記事における、網羅性とわかりやすさのトレードオフについて

        お久しぶりです。最近はとある事情で技術記事を書くことが多く、慣れない作業に悪戦苦闘しつつも、新しい発見がいくつかあったりして楽しくやれています。 今回は、最近の発見の一つである、「技術記事における、網羅性とわかりやすさのトレードオフ」について書いてみようと思います。 沈黙のWebライティングによると記事を書くときに重要なのは「専門性・網羅性・信頼性」である。しかし、技術系の記事においては膨大な概念が相互に深く関係し合っており、網羅性を求めすぎると情報量が多くなりすぎたり、

        • 自分のコアドメインを決めること

          自分のエンジニアキャリアを考えた時に、コアドメインを決めて研究することが重要であると思われる。汎用的なスキルだけを獲得していっても自由は得られないし、生き生きとしていられない。汎用的なスキルで食いつないでいると、常に環境やシステムに依存し、いつ捨てられてもおかしくないという不安を抱えながら生きることとなる。だから、これだけは負けられないというテーマを10年スパンで極める必要があると思う。その心を以下で整理する。 コアドメイン戦略では、(伊藤穰一さんがいうところの)プル型とい

          時間の相対性について

          最近更新が滞っているのでとりあえず書き始める。 科学や哲学では、1次元->2次元->3次元->4次元というふうに次元を数えるが、私にはどうも3次元->4次元のジャンプが他のジャンプに比べて距離が大きいように感じる。3次元->4次元のジャンプが私の認知機構にとって相対的に大きな意味を持っていると言い換えても良いだろう。 一般的には1次元は点であり、2次元は線であり、3次元は空間であり、4次元は時間である。そして、n+1次元はn次元を含んでいる。だから帰納的に考えると4次元と

          時間の相対性について

          選択的ノイズについて

          私は集中力が切れたら散歩に出ることにしている。近所の見慣れた風景は、情報が少なく、思考をシンプルにしてくれる。 散歩をしていると、ふと作業で詰まっていたところの解決策が思いついたりする。ふとやりたいことや行きたいところが浮かんでくることもある。そうして歩きながら思考を自由にしていると、自分が何を欲しているのかや、何が足りないのか、何に満足しているのか、何が好きで、何が嫌いなのかなど、本質的なことが段々と見えてくる。家に戻るときには、考えが整理されていて、すっきりした気持ちに

          選択的ノイズについて

          計画性と刹那性

          多くの組織は、構成員による協力によって成り立っている。構成員は汎用化されている方が望ましい。なぜなら、部品のように取っ替え引っ替えできて便利だからだ。そういった汎用化を通して、組織は計画を立てることができる。 そういうわけで、世の中では汎用化、計画化という一つの強力な力学が働いている。職場や学校では、汎用化が求められる。 しかし一方で、汎用化しなくても価値を生み出している人たちもいる。その人たちは、一般的にはアーティストと呼ばれる。アーティストは汎用化と全く逆の方向の力を

          計画性と刹那性

          初めてのハッカソンで、運良く最優秀賞を頂けて、色々と感慨深くなった話~プログラミング初心者に届け~

          私はプログラミングを始めて3年ほど経ったが、技術はほとんど独学で勉強し、サービス開発も一人で行う期間が長かった。大学の学部は経営学部であるため、プログラミングしている大学の友達はほとんどいなかった。(高田というスーパーエンジニアがいるのは補足しておきたい)  そんな私の数少ないエンジニア友達が太一と大地くんだ。 同僚の太一はRutenで受託開発をこなしたり、私と自社事業の開発をしてきた。私はRutenを創業するタイミングで太一と出会ったことで、技術の話ができたり、わからな

          初めてのハッカソンで、運良く最優秀賞を頂けて、色々と感慨深くなった話~プログラミング初心者に届け~

          今年は偉大な習慣を3つ手に入れる。

          いつも、自分がやりたいと思ったことはできるだけ実現したいなと思う。 しかし、時間と体力が圧倒的に足りない。だから、時間と体力がほしい。といっても簡単に増えるわけではない。 だから、今年の追加目標として「偉大な習慣を3つ手に入れる」というのを挙げることにした。 一つ目は、「ハイパフォーマンスなコーディングの習慣」。これには、Vimをより自由に使いこなすことや、TDDの実践や、リファクタリング手法の実践や、ショートカットキーの活用などがある。パフォーマンスをあげることに集中

          今年は偉大な習慣を3つ手に入れる。

          調子が出なくて苦しい時にどう振る舞うべきか

          何事に取り組む際にも、調子の波は存在する。調子が良い時は、何をやってもうまくいくものである。が、調子が悪い時は、何をやっても不十分な結果を生んでしまい、それを自分が悪いからだと論理付け、苦しくなってしまう。 高い目標や理想形を実現するために日々を生きている多くの人はこれに共感すると思う。私はそういう苦しみを感じてきたし、周りにも苦しんでいる人たちがいた。また、苦しい局面を耐え抜くことで大きく成長する人がいる一方で苦しい局面で頑張りすぎて病んでしまう人もいる。 この記事にお

          調子が出なくて苦しい時にどう振る舞うべきか

          この世界のバグを認識するということ

          ショートケーキというのは本当に快楽だ。農耕を始める前の人類の主食は、植物の実や茎だったと言われている。そういった食生活の中で不足するのは、脂肪と糖である。だから、脂肪と糖に関してはちゃんと体内に蓄えられるようになっている。また人体は、脂肪と糖を口に含むと快楽を感じるように設計されている。しかし、農耕や養殖が始まると、脂肪と糖を十分に供給できるようになった。今では砂糖と脂肪はスーパーに行けば簡単に手に入る。人体は個体の一生にくらべると、かなり遅いスピードで進化するので、砂糖と糖

          この世界のバグを認識するということ

          未来志向の自己フィードバック

          人は常に外部環境と対自している。外部環境には、他人や社会や物やコトなど、自分以外の全てが含まれている。外部環境は、確率的なガチャである。それは統計として捉えることはできるが、個別の事象を全て説明するのは難しい。 自己は外部環境とのインテラクションを積み重ねることで、人格を形成し、個性を獲得する。人格や個性は自己の行動を規定する。だから、外部環境とどう対自するのかが、未来の自分を作るということだ。 外部環境とのインテラクションは二つの要素に分けられる。行動と認識である。行動

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          存在時間という究極的な結果

          生物は進化する。しかし、生物には目的がない。ではなぜ進化するのか?だれが進化を司っているのか?現代生物学においては、その答えは"遺伝子"である。生物は生殖細胞を作る時に、2本1組の染色体がランダムな領域を交換する交叉という機能を持っている。また、異なる個体の生殖細胞が合体することで、異なる2本の染色体が1組の遺伝子となる。生物は何世代にもわたって、遺伝情報を少しずつぐちゃぐちゃにしていく。遺伝情報は個体の体の構造やホルモンの機能などを規定し、人体の設計図のような役割を果たす。

          存在時間という究極的な結果

          余計なことを考えてしまう人たち

          世の中には余計なことを考えてしまう人たちがいる。その人たちは、脳の中で常に余計なことを考えている。そのせいで何もしていないのに疲れたりする。精神分析家は、過度に余計なことを考えてしまう人たちは神経症である、と言ったりする。OSでいうとデーモンプロセスが常に脳に常駐しているような人たちである。 私もそのうちの一人である。よく何もしていないのに疲れたり、物事を深読みしてしまったり、何もなかったのに不安になったりする。これは良くないと思い対策を考えていた。対策の一つには、考えてい

          余計なことを考えてしまう人たち

          素晴らしいものを考察するということ。ミメーシスの媒介としての"考察"

          音楽とか映画で素晴らしい作品に出会った時にどうしようもなく落ち着きがなくなる。この素晴らしさをどう表現すればいいのか、どこに発散すればいいのかわからなくなり、同時に、胸が幸せでいっぱいになる。 大体は何が素晴らしかったのかを考察することになる。それをすることで、誰かに素晴らしさを伝えたり、素晴らしさを忘れないようにしたり、高まった感情をある程度は発散せることができる。 作品を受け止めるのはある瞬間の個人の状態である。個人の状態は個体によって異なるし、時間が経つにつれて変化

          素晴らしいものを考察するということ。ミメーシスの媒介としての"考察"

          偶発性の産物を計画的産物にすり替える技術

          人は計画することを理想とする。なぜなら、他の人に説明しやすいからだ。 この市場をターゲットとして、こういう商品を、このようにプロモーションしたら、競合優位性があるので、うまくいくんです! という風に説明した方が、上司に納得してもらいやすい。 しかし、計画というのはあまりうまくいかない。ほとんどの事業は最初の計画通りに落ち着くことはなく、幾度もの大小からなる舵切りを繰り返すのである。 文章を書くときも最初から書く内容を全部決めて、構成を考えて、論理ができてから書き始める

          偶発性の産物を計画的産物にすり替える技術