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正直に言います、しっかり値上げしました【伝統野菜・香川本鷹】

唐辛子・香川本鷹の個人様への販売、少しですが再開しました。ただ最初に申し上げたいことが。

値上げしてます。しっかり。

しれっとこのまま黙っておいてもよかったのですが、note界隈の方には、もう正直言おうかと。もちろん大幅な値上げには理由があります。

※100gあたり910円~948円にて(配送料198円・ポスト投函)

①作業量や価格感を掴み切れていなかった

→今年は昨年の試験栽培20㎡から栽培範囲を350㎡、つまり約23倍に広げました。そのため、単価を上げないと、どうしてもやっていけないのです。
また値段も昨年は「こんなもんじゃないかな」という相場との比較やほぼ勘だったのですが、今年はもう少しこの作業量に対しては~くらいという考えも生まれています。

②生活をするため

私自身、私がつけた価格が安いとは思いません。とはいえ、野菜を育て続けるためには、まず私自身が生計を立てないとという思いもあります。端的に言えば、アルバイトを卒業することです。

概ね農業は薄利多売のビジネスモデルです。だからこそ、そこに基準を合わせていては、こんな小さな島では農を生業にはできないなと思っています。だからこそ、私なりに私が生活するためには必要な価格を付けました。

③伝統野菜・農法を受け継いでいくため

→不便な離島で伝統野菜・香川本鷹を育てるというのは、種まきから出荷・梱包までを生産者自身で行うということを指します。また私の農園では、指導してくれる85歳のご夫婦の教えに基づいて、農薬・化学肥料不使用、また自然にとれる雑草や海藻を活用した農法を実践しています
そのため、多くの改良が進められたメジャー品種のように、大量に収量が見込めたりするわけではありません。ゆえに、メジャー品種と同様の価格感では全く割に合わない、つまり、費用対効果や時間対効果が小さくなるばかりとなります。
私からすれば日ごろスーパーで売ってる野菜は「驚くほど安い」です。また高齢の農家ほど、「野菜は安いもの」と思っている感はあります。このようにそもそも収益を上げにくい業界で伝統野菜や伝統的な農法を受け継ぐために必要なこと。それは、今の生産者が適正な価格を付け続け、次なる生産者に、

「こんな不便な島でも、伝統野菜でも、伝統的な農法でも、生活ができる」

と認知される素地を作っていくことだと思っています。 

香川本鷹の美味しさ

無論、今後、販売価格をどのように扱っていくのかについてはまだまだ検討の余地があります。あまりにも高すぎて売れないようなら、少しずつ値下げしていく可能性もあります。

もちろん美味しさは保証します。
特に秋の水分を十二分に蓄えた青唐辛子の瑞々しさは、生でかぶりついてほしいくらいです。赤唐辛子にはコクのある甘味もあります。

生唐辛子の出荷は霜が降りるまで、おそらく年内かなと言ったところですが、よろしければご賞味くださいませ。

というわけで、「値上げ」のご報告でございました。


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