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ノーメイク男は「すっぴん料理」で恥じらいを覚えた

SNSで料理写真を投稿するとなると、いつもの料理より疲れてしまう。きっとそれは誰かに見られるという視点が自分の中にあるからだろう。もしくは見られるを通り越して、見られたいという自己顕示欲の場合もあるとは思う。

いつもなら1品しか作らないのに、写真用に数品用意してみたり。面倒な油ものにもトライしたり。誰かに見られるとなると、ここまで体が動くのだから不思議な話だ。

「写真撮るなら、眉毛くらい描いてきたのに~」

とノーメイクの女性がふざけ交じりに声を上げた。男で化粧をしない私にとっては、化粧の有無、もっといえば眉毛の有無が心境にどのような影響があるのかは推し量りかねる。一方で、ノーメイクだから写真を忌避するという一連の流れは、これまでの人生で何度も目にしてきた。

「写真撮るんやったら、もう少し綺麗な皿に盛ったらよかったわ」

後日、男友達が我が家で食事をして帰った。私からすれば大して手間のかからない麻婆豆腐であったこと、また友人であったこともあり写真を撮られる想定をしていなかった。もう少し綺麗な皿を頭に思い浮かべると、先日の「眉毛くらい」が脳裏をよぎった。

私は普段、「すっぴん料理」ばかりを食べている。たとえば、それは卵かけごはんだったり、めんどくせぇと思って丼一つで野菜炒めを野菜炒め丼にしたり。このような場面は日々の中で何度もある。とはいえ、私のSNSを覗くとキッチリ化粧をしたもしくは眉毛くらいは描いた料理ばかりで溢れているのはなぜだろう。

私はメイクをせず、すっぴんで毎日生活している。やはり、すっぴんの恥ずかしさを心底理解できるとは言えないだろう。

けれども、友人のスマホが迫る麻婆豆腐を見ていると、書いたはずもないアイブロウが汗で消えかかっている気がしてきた。

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男性でも化粧する人もいる時代らしいので、そもそも女性だから化粧という考え方が古いかもしれませんね

★キッチリ化粧な料理ありますし、島の魚を大胆に放り込んだ味噌汁も!↓


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