腹が減っては戦はできぬが、戦のあとには何食べよう?

辛さが王将に行く理由になるのなら、その辛さも悪くない気がしてきた

落ちた私と王将

高校の合格発表の日、私は王将にいた。
私は王将にいたけれど、私の受験番号はその高校にはいなかった。

私の実家から川を越えて車で5分。もう今はなくなってしまったけれど、そこに確かに王将があった。
それまでも幾度となく、我が家はそこの王将で食事を取った。なんなら母はときどきテイクアウトも活用していた。

ただ高校に落ちた日に踏み入れた王将の床はいつもより油ぎったように感じられ、心なしか床と靴がいつもより張り付いた気がしたものである。

負けて、辛くて行く場所は

それ以来、私にとって王将は「負けた」ときはもちろん、辛いとき、むしゃくしゃする日に食べることになっている。
つまり、高校受験失敗後も、私は王将に幾度となく支えられてきた。

分かりやすい例で言えば、陸上の試合で上手くいかなかった日や語学試験で失敗したときがそれになる。
他方で、王将が数多く私を支えたのは「理由はわからないけれど、なぜか焦っているとき」であったように思う。

先の大阪の実家近くの店舗はもとより、大学時代によく行った大阪第3ビルの王将、岸和田駅近くの王将の床は、私の焦りによって床がテカテカになっていた可能性すらある。

腹を満たす安堵感

そんな理解得しえない感情のもとで、頼むメニュー大抵決まっている。

餃子2人前
焼きそば
ライス

自分でもおかしくなるくらいに炭水化物おばけのような食事である。

なんとも可愛げのない私は、辛くて何も食べられないということがこの人生でほとんどない。すなわち「とりあえずガツンと食べよう」となるのだ。

そんなときに必要なのは脂肪であり、アルコールでもなければ、もちろん黒い烏龍茶でもない。油をたっぷりまとった焼きそばと餃子をおかずにライスを頬張る。

「餃子は主食だよ、からちゃん」

と友人の中国人留学生が言っていたがそんなことは気にしない。彼女のアドバイスからいえば、主食で主食を食べているのだろう。ただ私にとって王将における餃子は主食ではなくおかずなのだ。

そんなことアドバイスをすっかり忘れて腹を満たし、あの酢醤油の香る店内から出る時に感じる「まずは、腹いっぱい」という独特の安堵感は王将ならではあろう。

戦の結果はメシ次第

腹が減っては戦はできぬとは言うが、戦のあとに何を食べるかでその戦の結果の見え方が変わったりもする。

「理由はわからないけれど、なぜか焦っている」

なんていう場面では、そのときその焦りをどのように捉え直すかで翌日からの気の持ちように違い出るというものだ。つまり、負け戦が勝ち戦に思えたりもするということだ

いま、こんな記事を書いていると王将に足を運びたくなってきた。
ということは、何か辛い思いが心の中にあるのだろうが。
とはいっても、その辛さが王将に行く理由になるのなら、辛さも悪くない気がしてきた

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私はいまだ甘酢の天津飯を食べたことがないのですが、おいしんですかね?
私の地元の王将では、しょうゆ味の天津飯が自動的に提供されておりましたので、、、

というわけで、本日はこれにて。
ご清読ありがとうございました。

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