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コラム「離島で遠吠え」

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疑問や提案を離島から「遠吠え」でお届けします!
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#料理

「移動」しない旅を楽しむ ~お伊勢参りというヒント~

江戸時代のお伊勢参りでは、旅の思い出を披露する会が開かれたそうな。 そこに「移動」しない…

「お顔」を知るのは農家の喜び 〜マルシェにフォロワーさんが来てくれました〜

今月3日(日曜日)、香川の離島からさいたま新都心駅の「けやきの下マルシェ」に出店させてい…

「家庭料理のプロ」は矛盾しているのか?

「だとすると、おばちゃんは家庭料理のプロですね」 絶品の家庭料理農家民宿であるウチの宿で…

【初心者でも簡単】これから栽培にトライしたい夏野菜3選!

ついこの前、春野菜3選をお送りしたばかりなのですが、もう夏野菜について語らないといけない…

「農業」と「農のある暮らし」は似て非なる

農業に対する漠然とした欲求は、家庭菜園で事足りる 田舎で農業という憧れときおり移住相談を…

辞書を編むように、先人の知恵を紡いでいきたい

言葉で学んで、目と体で確認できる時代へ 「目で盗み、体で覚えよ」を問う少し前に、数年間は…

営利と人情

どうもカネと人情は相性が悪い。 「お金儲けしようと思ってやっているわけじゃないんよ」 どこかの県の食堂のおばちゃんがテレビのインタビューを受けていた。圧倒的な低価格でボリューム満点。なんならお土産のお野菜までついてくる。 サービスを体現したような店を切り盛りするそんなおばちゃんを 人情派 と呼ぶらしい。 私も最もそんな人情派なおばちゃんがいる店に行きたいし、足しげく通えばラーメンを大盛りにしてくれるような店が好きな質である。 他方で私がいま一人の個人事業主として、

ガソリンを入れて走る人間たち

「今の食事って、ガソリン入れるみたいになってると思うんだ」 私は彼の一言にひどく衝撃を受…

新聞写真が私と師匠の最初で最後の一枚かもしれない

思い出をたくさん記録するのもいいけれど、一枚の写真からたくさんの思い出を呼び起こすのも悪…

私のSOSはカップ麺が教えてくれる ~収穫する元気すらない日に思う~

忙しさと同時におろそかになるもの。それは食。 おそらく都会で働く子を持つ保護者ならば一度…

おもてなしが生み出す若手就農者の悩み

タダの論理が日常化している島でお金を稼ぐという難しさ タダより高いものはないこれまでタダ…

感覚の均質化と3.5点

昨今ECサイトを代表に口コミ、もはやそれ以上に「この商品は平均~点の評価を獲得しています」…

小さな幸せとはバターを買うこと

世の中には生活の質(クオリティオブライフ)、すなわちQOLを高めてくれそうなモノや考えが沢…

「島やのに魚が食えん」問題

「漁師がぐんと減った。この頃は島やのに魚が食えん」 先日、島のコミュニティセンターでの会合で島民からこんな発言があった。 私もかねてから同じようなことを感じていた。現状、島の現役漁師はわずかで、島での魚のやり取りはもっぱら釣りが趣味の島民の「お裾分け」である。なお魚を買えるような商店や鮮魚店は島にはない。もちろん都市部に比べれば魚をいただく機会は多いのだろうが、これは島内でも地域差が大きい。 またおっちゃんとは言うものの、そのほとんどが70歳以上、ないしはアラウンド70