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【馬と人の関係】優しさの存在

ウマは人の「優しさ」にとても敏感です。

馬と人が「心を開きあって」向き合うことで、生きること生きていること心と体と頭で実感するのがホースハーモニー体験です。
そして、その中核に人と馬の「優しさ」があります。

1. ウマとヒトが心を通わす


実は、私の知る限り、この里山ではウマのみならず、犬や猫、カラス、虫、草花までも、人の「優しさ」が通じます。
ヒトとウマが心を開いて交流する状態が3つあります。

心が開く場合(3つ)

1. ウマが心を開いて、鎧を着たヒトの心を開く場合
その反対に、
2. 
ヒトが心を開いて、鎧を着たウマの心を開く場合
そして、
3. ヒトとウマとお互いに心を開き、共に在る、共感の場合
があります。

意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、タロウとルーカスだって、心に鎧を着ることはあります。(「緊張」が防御態勢を取らせる状態のことです。)

2. 互いに心を開くために必須なこと、不要なこと。

必要なこと。「優しさ」
不要なこと。「目的」、「期待」、「レッテルをはること」


「目的」も「期待」も最初は不要です。後から「期待」ではなく「果実」という結果でもたらされますから。
タロウとルーカスの状態にレッテルを貼ること、これは永遠に不要です。

タロウもルーカスも、それぞれの「個性」があり、個性によるその時々の状態があるからです。
そもそも、タロウとルーカスには個性以前に、侵すべからざる「尊厳」があります。その「尊厳」が放つ輝きが、人々を照らします。
その輝きに対するヒトの感度が良くなると、癒され、喜びになります。

眼先に目的があり、「何かのために」という状態では、「優しさ」は現れません。
ましてや相手に「レッテル」など貼ろうものなら、最初から心を開くということを放棄していることと同義です。
「優しい」状態になると、人も馬も、心はそこから自然に、目的の方向を向き始めますから心配いりません。ここは馬を信じるところです。


3. 「優しさ」とはいったい何でしょうか。

まず一つ目は、静か。
二つ目は、穏やか。
三つめは、温かい。

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、
上の「優しい」の意味はすべて、自分自身の「状態」のことです。
決して「誰かのため」という目的語を伴うものではないです。

ホースとハーモニーをすると他者の優しさを、なにより自分自身の優しさを、タロウとルーカスのボディランゲージという形で知ることができます。

4. 「優しさ」は双方向

最初は不思議に思いました。
たとえ私が、いろいろなことに緊張と不安、疑心暗鬼で押しつぶされそうなときでも、
タロウとルーカスの優しさ
タロウとルーカスという「尊厳」が放つ光は
私の心に均衡を取り戻してくれます。
癒されて涙が止まらないことがあります。

でもなぜか、癒されているのは私の方なのに、タロウもルーカスも、あたかも私に癒されているかのような表情をしています。

癒されているのは私の方なのに、私の後追いをして着いて来て、甘えた表情で穏やかにスキンシップを求めてきます。

本当に不思議でした。

「優しさ」…

きっとそれは、
癒されている私は、同時に馬を癒している。
タロウとルーカスは癒された私に、同時に癒されている。

不安と緊張に押しつぶされそうなときでも、
平穏に静かに生活している時でも、
喜びにあふれて生活している時でさえ、
「それ」はいつでも自動的に起こります。

ホースハーモニーの「優しさ」とはそのようなものです。

5. まとめ

無理に誰彼に対して優しくなろうとはせず、
まず、静かに、
そして、穏やかに、
最後は、温かく。
その姿は、上品で美しいものです。

ホースハーモニーの際、「私は上品でも美しくもない!」とほとんどの方がおっしゃいますが、いえいえ、タロウとルーカスの目には、
「美しい」は「あなた」 、
「上品」も「あなた」、
「優しさ」は、「今、ここ、あなた」と見えているんですよ。

「あ、私は自信をもっていいんだ。」

タロウとルーカスの、そして自分自身の優しさに気づいた方々は、「優しさ」と「ありがとう」が同じ意味だということにお気づきになると思います。

「優しさ」とか「ありがとう」とか…
馬からのギフトは、かけがえのない宝物になります。

馬に訊いてみよう!目次はこちら。

引用部分:ホースハーモニー読本(©株式会社葉山ハーモニーガーデン)

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