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著…青柳いづみこ『ピアニストは指先で考える』

 指の形、奏法、ピアニスト特有の体のトラブル、初見、暗譜、コンクールについての本。

 特に、「自分は手が小さいからピアノを弾くのに向いていない…」とコンプレックスを抱えている方におすすめしたいです。

 著者自身も手が小さいとあって、手の小さい他のピアニストの話も多く紹介なさっています。

 手が大きい人はどんな音域にも楽に指が届くため確かに有利で、手が小さい人は無理に手を広げがちで手に負担がかかる上にミスタッチを招きがちなので不利というイメージがあります。

 しかし、手が大きい人にはその人なりの苦労があり、手が小さい人にはその人なりの良さがある、と著者は語ります。

 わたしも手が小さいので、

 「手が小さい人は、そのぶん神経が鋭敏で、タッチの弾きわけなど、細かいコントロールがよくきく。ギレリスやリヒテルを育てたネイガウスはとても手が小さく、ルービンシュタインのような大ピアニストにはなれなかったが、非常に繊細で美しい音で弾いたという」
(P48から引用)

 という文に励まされました。

 手が大きいと弾きにくい曲の例として、ドビュッシーの『「半音階のための」練習曲』が紹介されています。

 わたしもレパートリーに加えられるように練習します!

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