ヲキ

88年生まれ。東京暮らし。手先を動かすこと、旬のものを食べること、甘酒、ゲームが好きで…

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88年生まれ。東京暮らし。手先を動かすこと、旬のものを食べること、甘酒、ゲームが好きです。

最近の記事

2023.8.12

美容室で髪を切りさっぱりしたあと、違国日記のコラボカフェを目当てに西武池袋のe.a.granへ。 原画の飾られている壁際の席は埋まっていた。料理が来るのを待つ間、カウンターから遠目に凝視。 コラボメニューは「超超超ひとりになりたいコーヒー」を注文。レシートには「超ひとりコーヒー」と印字されていた。そんな閉じ籠ったネーミングとは相反して、すっきりとした味と香りに目を見開いてしまうコーヒーだった。美味しかった。 ミックスサンドとコーヒーを平らげ、しばらく読書に耽る。目が疲れてき

    • そこに在る寂しさ

      一週間分のおかえりモネを一気見するのが週末の楽しみになっている。今週(第23週)はなんといっても、新次が妻・美波の死亡届に意を決して判を捺すシーンに息をとめて見入ってしまった。私がおかえりモネで一番心を揺さぶられたのは、第39回で新次が「嬉しいことがあっても話す相手(美波)がいない」と涙しながら吐露したシーンだ。浅野忠信の凄まじい演技で露わとなった、新次が震災からずっと抱えてきた寂しさに、こちらまで身を切られるようだった。あのシーンはこの先もずっと忘れられないと思う。 どれ

      • 思い出の証拠

        私の生まれ育った家は20年以上前に重機で解体され更地になった後、隣にある市立中学の運動場になった。 家の南側には車3台駐めて布団が干せる広さの庭があり、乾いてざらざらした地面には大人の腰ほど高さのあるねこじゃらしやハルジオンやらが入り混じる雑草があちこちに伸びていた。庭の端を囲むように水路が流れていて、それに沿って木賊やこれまた背の高い雑草がボーボーに伸びていた。 玄関のある北側は杉林になっており、夏は木陰で涼しいのにどこか空気がしっとりとしていて、苔の匂いがした。林の向

        • ”僕の見た君を 君に伝えたい”

          GOTCHA!を視聴してから、通勤中と帰り道とでひたすらアカシアを聴いている。出だしがスタンドバイミーなのが本当にズルい。 歌詞を読んでまず出た感想が「私もいつか理由に抱きしめられてぇ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!」だった。次に「存在」への歓びがありったけ詰まった歌詞に胸がつまった。 藤原基央さんは「愛情」や「友情」や「夢」「希望」なんて言葉を用いずにそれらの本質を伝える名手だと思う。口にするのも書くのも照れ臭く、ときに胡散臭くもあり、ありふれてるのに捉え所がないそれら

          与えられた時間 充てる時間

          今月から仕事を変えた。 前の会社と比べると通勤時間は20分短縮、労働時間も8時間から7時間へと短縮、収入はその分減った。自由に使えるお金が減ったと肩を落とすことは不思議となかった。「時間をお金で買った」感覚は強く在る。 退勤すると、日が傾こうとする時間で空はまだまだ明るい。最寄り駅に着けば、学校や塾から帰ってきた子どもたちがはしゃいで駆け回り、自転車を引いて子どもたちを迎えるお母さんたち、そんな人たち同士でにぎやかに立ち話する光景が、駅前の商店街をにぎわせている。その中を

          与えられた時間 充てる時間

          レジンクラフトに手を出しました。

          出してしまいました…底のない沼とは重々わかりつつも。 何か吐き出さないと、作らないと、やってられない耐えられないまともでいられない!!みたいな焦燥に駆られるときがある。先週あたりからそれがピークを迎えて、仕事が暇なスキを見てはレジンクラフトの画像や作り方のページを眺めてホクホクしていた。なぜレジンクラフトかというと、手先を使いたい欲求と色合いと風合いで目を幸せにしたい欲求を叶えてくれそうだったからだ。 もしレジンクラフト製作環境が整っていたら何を作りたいか?を想像したら嬉

          レジンクラフトに手を出しました。

          石を拾いに行くまでの話

          派遣先を変えることにしました。年末からウンウン悩んでいたのがいよいよ決心がついて、先日の契約更新のタイミングで派遣元に意向を伝えました。 私はHSPであるとはっきり自覚したのは、今の派遣先に勤めてからだ。ちょっとその話を書きたいと思います。 https://www.shinjuku-stress.com/column/psychosomatic/hsp/ HSPのことを知ったのは2年くらい前。ツイッターでたまたま流れてきた記事を読み、私もこの傾向あるな〜誰しもそうと思っ

          石を拾いに行くまでの話

          声の効能

          ここ一ヶ月ほど、会社の同僚以外と会話していない。私は雑談は苦手だが対話は好きで、私の考えや見聞きしたことを受けた相手がどう感じたかを知りたいし、その逆も然りだ。しかし同僚の多くは、話題を振ってるように見えてその実は言及したいだけで、広げも掘り下げもするつもりはなく、こちらには感想ではなく共感を求めているだけなのが透けて見えてしまう。(池袋暴走事故があったとき、運転手が逮捕されない!納得いかない!と熱が込もり気味な同僚に、逮捕されない理由を説明したら不満そうに黙りこくられたこと

          声の効能

          そもそも電車は好きな乗り物

          私にとっての平日朝の光景といえば、それこそCMや映画ドラマに出てくるような「THE通勤ラッシュ」だ。荷物がパンパンのバッグにさらにギューッと服を押し込まれて、ファスナーをギチギチ言わせながら無理やり閉める。ファスナーをギギギッと開くと、窮屈な思いをしてた荷物が解放されて、口からシワシワの服がボロォッとはみ出す。みたいな電車の乗り降りをする毎日だった。 外出自粛、テレワークの呼びかけがなされてからは、それまでの満員電車はまぁ混んでるかな?程度の電車になり、立っていても本を開い

          そもそも電車は好きな乗り物

          ことばは籠らせない

          外出自粛の要請に従っているものの、趣味も性分も専らインドアなもので普段とほぼ変わらない連休を過ごしている。インドア生活の難点といえは運動不足になりがちなこと。しかし今年からダンスを習い始めたのでその点も解消されてしまった。ダンスならゆるくでも息を切らしながらでも運動が楽しめる。スポーツウェアに着替える必要もない。すばらしい(大拍手)。インドア適応レベルがまた上がってしまった。 昨晩は札幌に住む友人に手紙を書いた。 彼女とは、今勤めている会社の前の職場で知り合った。彼女が休

          ことばは籠らせない

          ”やっていい”ことが私たちにはたくさんある。 『みんなの「わがまま」入門』 富永京子

          政治や社会問題に関心はあっても、どこか遠いものに感じてしまってどうアプローチをすればいいかわからない人は多いと思います。私もそう。 世の中への不平不満、批評や主張を「わがまま」というツールに置き換えて、言いづらいことを言いやすく、政治や社会を身近なものとして引き寄せるための助けとなってくれる本です。 わがままを言えない理由・言う意味→言う(受け止める)準備→実際に言ってみる→わがままをおせっかいへ というのが一冊を通した流れで、社会運動が主軸にありつつも「わがまま」が一貫

          ”やっていい”ことが私たちにはたくさんある。 『みんなの「わがまま」入門』 富永京子

          今、何歳の私が声をあげているか

          私の記憶は3歳から始まっている。自分の意識が目覚めた瞬間をはっきりと覚えている。当時住んでた家の、茶の間の畳にべたっと俯せになっていて、顔を上げると父のスーツが仕舞われているワードローブがあった。外は明るい。たぶん初夏。そこから父、母、兄の家族が登場し、彼らの名前、兄は五つ上、などの家族プロフィールを知っていく過程もなんとなく覚えている。兄のことは1〜2年は呼び捨てで呼んでいた。母の真似のつもりだった。”兄”のことは一般的に「にいさん」や「おにいちゃん」と呼ぶものだとだんだん

          今、何歳の私が声をあげているか

          ごあいさつ

          はじめまして。おはようございます。こんにちは。こんばんは。 ヲキと言います。 日常で感じ、想い、考えたものごとを、人に伝えることを前提とした文章に表したくて、noteをはじめることにしました。 はじめようと決めた理由の一つにに、SNSでも日々の生活で人と対面していても、片やおびただしい情報の"受け手"に、片や話の”聞き役”に徹しがちになってしまい、流れ込んでくるそれらをなんとか受けて返すことにばかり頭と言葉を働かせてしまう日々に、ほとほとつかれてしまった…というのがあり

          ごあいさつ