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不安な気持ちで最高の結果を出す方法

はじめに
「ビビり=メンタルが弱い=結果が出ない」ではありません。
 
はじめまして。日本一ビビりなメンタルトレーナーの秋山泰隆です。
 
多くの人が勘違いをしていますが、緊張やプレッシャーを強く感じる人がメンタルが弱い訳ではありません。それによって、実力を発揮できないからメンタルが弱いと言われてしまうのです。
 
例えば、緊張してガチガチでプレッシャーに押しつぶされそうで顔が真っ青でも、自分のパフォーマンスを発揮して結果を残すことができればメンタルは強いということです。逆に堂々とした態度で緊張もしていない人が、本番で実力を発揮できずに結果も残せないのであ
ればメンタルが弱いと言われてしまうでしょう。
 
もう一度言います。
「ビビり=メンタルが弱い」ではなくて、「ビビり=実力を発揮できない」でもなくて、「実力を発揮できない=メンタルが弱いと言われる」です。
 
私は昔から、ビビりでした。昔からよく緊張すると腹痛を起こしていました。それは、今も変わりなく起こる現象です。人と会う時にも人一倍緊張します。特に初めて会う人の時には、かなり緊張します。その上、イップスにもなりました。

イップス (yips) とは「俗に、スポーツ(特にゴルフ)の集中すべき局面において極度に緊張すること。また、そのために震えや硬直を起こすこと。イップス病」(三省堂大辞林)を意味しています。

しかし、結果が出て
いないのかと言われると決してそうではありません。小学校から実業団まで続けた野球では、各カテゴリーでキャプテンを務めチームの中心選手として活躍してきました。
 
つまり、ビビりでもいいのです。ビビっていても、結果は出るのです。
 
野球以外でも、そうです。
 
講演やチームに対してのメンタルトレーニングなどでは、大勢の前で話をします。自分の中では緊張して、ビビっているのですが何度も話をしているイメージトレーニングをしてシミュレーションし、話す内容や順番を考え予め話のポイントを抑えておくことで本番ではスムーズに話すことができました。これが大事なポイントです。ビビっていても、緊張していても、自分がやるべき事がはっきりとわかっていれば結果は出るのです。
 
今回の例ではイメージトレーニングを繰り返し、シミュレーションするという内容でしたが本番で実力を発揮するためには様々な方法があります。
 
それを、本書でお伝えしますので是非あなたもこのトレーニング方法を使ってビビっていても本番で実力を100%発揮してワンランク上のステージへ行きましょう。


目次

はじめに
第1章 ビビって何が悪い ・ビビりの正体と才能
・ビビり=メンタルが弱い=結果が出ないではない
・良いビビりと悪いビビり
・むしろビビってない方がヤバい
・ポジティブシンキングの罠
・意味づけと捉え方
・挑戦にビビりは付きもの
・選手と指導者の関係
・開き直り
・〝今〟を受け止め認める力
・心技体の順番の意味
・メンタルトレーニングをしてもメンタルが強くならない人の理由(答え探しは間違い) 


第2章 ビビりながらも結果を出すメンタルトレーニング実践
・メンタルトレーニングの重要性
・理想の自分目線で動く【目標設定】
・自己分析〜あなたは何にビビってる?〜
・セルフトークと自己暗示
・コントロール内と外
・表情、姿勢、態度(心と体は繋がっている)
・演じる
・脳の仕組み
・緊張とプレッシャーの解放
・脱力の重要性
・イメージトレーニング
・ 2 種類の自信
・モチベーションの原石
・メンタルキーワード

第3章 ビビりなリーダーとビビりなチーム
・環境が人を作る=チームが選手を育てる
・キャプテンは、群れるな ・ 2:6:2 の法則
・チームが強くなる兆候
・本当のコミュニケーション
・一喜一憂するな
・意外と嫌われない 第4章 スマホメンタルトレーニング
・スケジュール管理メンタルトレーニング(暗証番号)
・ 1 人メールメンタルトレーニング
・音楽メンタルトレーニング
・動画メンタルトレーニング
・待ち受けメンタルトレーニング

 
第5章まとめ
・自分で自分を演出しろ
・考えているだけでは何も変わらない
・人間的成長が結果に出る
・人生は有限
・最後に勝つのはビビり
・出せ、存在感

特別章
イップス
・イップスとは
・イップスとの出会い
・なぜイップスになるのか
・イップスになる人の特徴
・イップスはありがたい
・イップス克服方法

最後に 思い込んだもん勝ち
 



第1章 ビビって何が悪い
         
◉ ビビりの正体と才能
 
私は数年前までは、このビビりに対して嫌悪感がありビビらないようビビらないようにしてきま
した。その気持ちが逆にビビりを増大させている事にも気付かずに。
 
本書を手に取っていただいた方の中にも、「ビビり」で悩み克服したいと考えている方もいるのではないでしょうか。しかし、克服しなくても大丈夫です。ビビりは決して悪い事でも、人生にマイナスな事でもありません。
 
そもそも、ビビるとはどういうことでしょうか。
 
不安、恐怖、恥じらい、緊張、気後れなどの総称です。人間は未体験のものに対して恐怖を感じ緊張するようにプログラムされています。これは人間の本能なので仕方ありません。
 
誰でも初めての事にはビビるということです。また、本番と言われるような場合にもビビりは発生します。スポーツでいう試合です。この本番でビビっている時には、どのような言葉が頭に浮かんでいるでしょう。
 
例えば、
* 負けたらどうしよう。
* 失敗したらどうしよう。
* 嫌われたらどうしよう。

などと未来のことを考えて不安になっていませんか?
 
では、なぜ不安になるのでしょうか。
 
それは、
* 自分は勝てるかもしれない。
* これだけ練習したのに失敗できない。
* 嫌われたくない。
と思っているからです。
 
つまり、自分に期待しているということです。自分に全く期待していない人はビビりません。
 
ビビる必要がありません。
 
何かに一生懸命取り組んでいる人は、多かれ少なかれ自分に期待をし、期待をすると同時に不安になるものです。その不安がビビりに繋がっているということです。ビビりの人は未来の事を人一倍考えるとも言えます。
 
これは素晴らしい才能だと私は考えています。それは、あらゆる不安要素を考えられるからです。
その不安要素を、ひとつひとつ解決して対策を練っておくことが、ビビっていても結果を出す人になる第一歩になるのです。負けるかもしれないと敗因を追求して考え抜き、勝つ為の対策を立てる事ができます。また、嫌われたくないと考えるということは他人目線になれるということにも繋が
ります。自分勝手な発言や行動は起こさず、常に空気を読み相手の考えていることや感じていることを察知できる。
これがビビりの才能です。つまり、人一倍準備ができるという才能です。

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・北海道メンタルクリエイション 代表メンタルトレーナー ・イップス研究所 札幌支所 支所長 ・著書「不安な気持ちで最高の結果を出す方法」出版 小学生~プロアスリートのメンタルサポート。日本一、全国大会、海外大会出場者多数輩出。