HishidaSatoshi

Guitarist, Singer Song Writer.元バンドマン。現在弾き語り…

HishidaSatoshi

Guitarist, Singer Song Writer.元バンドマン。現在弾き語りで活動中。絵と写真、生物観察が趣味。

最近の記事

歌はとんと鳴かなくなってしまった。

何かを語ろうとすると、虚しくなるような、そんな夜もある。 最近、僕の歌はとんと鳴かなくなってしまった。 昔のフォークシンガーの歌詞みたいだ。 こんな寂しい夜には、こうして日記を書いてみたくなる。 どうやら、今日も一曲仕上げられなさそうだ。 新しい歌が必要だ。 そんな風に思う。 しかし、あまりの時代のスピードに追いつけず、 茫然と立ち尽くしているという有様だ。 自分の事をこうして振り返る時間が有るだけ、まだ幸せだと思った。 僕の部屋には今、F100号の油絵が

    • 〜音楽をやっている人へ、ちょっとした小話〜「Eマイナーが押さえられるのは当たり前じゃない。」

      今日は家の掃除をした。多少重い物を持ったせいか、ギターを持って弾こうとした時に左手首に違和感を覚えた。少し痛い。 その後、暫くして元には戻ったものの、少しヒヤッとした。 僕は改めてマジマジと今まで当たり前のように毎日押さえてきたEマイナーを押弦している手つきを見てみた。手首に無数の血管が走り、その間間に無数の神経が走っている。左手の人差し指と中指はアコギの5弦と4弦の2フレットを強く押弦している。 そう、その時ふと、自分がギターを始めたばかりの時の気持ちを思い出した。E

      • 音楽と向き合う事〜過去や未来について〜

        この頃、いくつも重要な判断を迫られる機会が多くて、少し疲れている。 そんな中で、音楽を捨ててしまおうと思ったり、忘れてしまいたい、と思ったり、逃げたいと思う事が少なくなかった。 こんな気持ちを周りの人間に分かって貰おうとするなんて、大迷惑だし、いっそのこと書かないで深く心の内に飲み込む方がずっとマシだ。 今日は、最近の自分に一つ区切りが見えたので、ここに文章を書かせて貰っている。 音楽という芸術は、実際のところ裾野がとても広い。多種多様な人物が入り乱れ、息をつく暇もなく

        • それでも音楽があるなら

          今年の10月や昨年末と続けて酷い駄文を載せてしまった。音楽を作る事に対する疲れが溜まってか、上手くいかない己の都合で、色んな物事に対して恨みつらみを並べてしまったと思う。全くもって愚かだった。 音楽なんて、やめたくなったらやめれば良いし、続けたければ続ければ良い。ただそれだけの事なのに妙に今年(2021年)は焦っていた。 今年の終わりにかけて、続けざまに3つ程ミュージック・ビデオを発表した。全部、自分の携帯電話で撮影したものだ。(録音はパソコンで行っている。) 評価やY

        歌はとんと鳴かなくなってしまった。

          音楽からの解放

          最近ようやく長きに渡った音楽という呪縛から解放されつつある。時代のせいかも知れないし、僕自身が変わっただけだからなのかも知れない。やめるとかやめない以前に、昔ほどの執着が無くなった。不思議と今はすごく気分が良い。心の中は、晴れ渡った青空のようだ。 無駄だったとは思っていない。言葉で韻を踏んだり、数々のフレーズに思いを乗せることも、自分の心と真正面から向き合う事も、どれも皆、自分の為になった様な気がしている。 今はこの晴れ渡った空のような心を通して、世界を眺めていたい。ちょ

          音楽からの解放

          3.11の記憶

          10年前の3月11日(2011年)、僕は就職先の健康診断を受ける為に横浜の関内にいた。受け終わった後、ファーストフード店で食事をしていた時に揺れが来た。店内はオモチャの様に揺れ、窓の外ではバスがぐらんぐらん揺れて、運転手さんが外の車に向かって何か言っている様だった。揺れが収まった後、外に出ると往来の道行く人々は皆、携帯電話で何か話していた。 とりあえず駅に行くと電車がストップしているという事だった。慌てて家に電話をかけようとするも回線が混んでいてかからない。 しょうがない

          3.11の記憶

          前回のお詫び

          前回の内容で、"音楽は人気者の仕事"と言った事を少し後悔しています。人気者の努力を無視してしまったと思うからです。 また"失礼な態度"をとるどころか、僕なんかに温かく接してくれた方々に対して、本当に申し訳なかったと思っています。 ほんの些細な嫌な事を思い出して、まるで全部悪かったかの様に思うのは、僕の悪い癖です。今後は反省しながら、少しゆっくり休ませて頂くことにします。 またいつか、皆さんと笑って会える日を楽しみにしています。と言ってもそんな理想通りには行かないかも知れ

          前回のお詫び

          活動休止について

          しばらく音楽も絵もやめてみようかなと思います。と言っても既に音楽は休業中の身なのですが。 もう歳も歳だし、あんまりこのまま創作活動を続けても埒があかないと思っております。個人的にはこの先、昆虫でも追いかけて余生を過ごそうかと思っております。 音楽を続けるのは、人気者の仕事という事で自分は身を引こうと思います。 コロナが始まるよりずっと前から同じような感じだったので、さして違和感も感じずに済みそうです。なんか知らないが、いく先々で同業者からの失礼な態度を受ける、そういう日々

          活動休止について

          心境

          僕ね、本当の事言っちゃうと、時々音楽やってる自分が嫌になってね。なんかこう、ギスギスしてるっていうか、他人の音楽を突き放すような耳で聴いてるクセして、自分じゃ人を納得させられるような作品を作れていない事にすごくイライラしてしまって。凄く、自分が嫌になるんですよ。 いつまで経っても憧れたミュージシャンの出したLPみたいな良い曲は揃えられないし、もう止めてしまおうかなんて何度思ったか分からない。というか、そんな風に思っている時間の方が長いんじゃないかな。 けど、こうも思うんだ

          焦らず行こう。気長に行こう。

          芸術や美術、音楽などの表現活動には思ったより"時間"や"お金"がかかる。確かに一夜にして有名になる人もいるが、一発当てて終わりという風にはまずいかない。それこそその分野ごとに血の滲むような努力があって初めて見える物や嗅ぎ分けられる力のようなものがある。だから若くして有名にならなくたって決して今までが無駄になるわけではない。いつか必ず役に立つ。 むしろ地道に続けていた方が良いケースだってある。表現活動は一生ものの仕事だ。 こんな風に自分に言い聞かせている。なぜかと言えば、僕は

          焦らず行こう。気長に行こう。

          音楽の価値観の変貌

          もう昔の話はしたくない。と言って今日のタイトルは昔を振り返る事になるのだが。前回、「続きは僕の大学時代での音楽人たちとの出会いについて書く。」と言って締め括ったのだが、もうそれもなんとなく億劫になった。音楽人との出会いなんて名前を出せばキリがないし、名前の出てこなかった人に悲しい思いをさせるのも不本意だ。なのでいずれ、書かなきゃいけない時が来たら書く事にする。 僕が今日書きたかったのは、最近感じている音楽文化の変貌に対する違和感だ。 僕の青春時代(大まかに2000年〜20

          音楽の価値観の変貌

          バンド活動-Beatles, Radiohead, AlternativeRockの時代

          中学生時代の終わり頃、M君という友達がいた。M君とはカメラ部の部員仲間で登下校の電車の中でよく一緒になり色々な話(恋の話などetc.)をしていて仲が良かった。M君は最初の頃J-POPを聴いていた。僕がある日ツェッペリンの「Stairway To Heaven」を聴かせると、あまりピンと来ていないようだった。けどM君も後にツェッペリンが好きになった。その後、当時僕がハマっていたレッチリを聴かせると、彼は「Fleaみたいになりたい。」と言って、ベースを買いたいと言い出した。それで

          バンド活動-Beatles, Radiohead, AlternativeRockの時代

          ギター、ロックとの出会い-Eric Clapton, Jimmy Page, Robbie Robertson, Beatles, Red Hot Chili Peppers, Radiohead

          中学生になり、音楽に興味を持っている友達が増えた。とりわけ、”洋楽”に詳しい友達が多かった。僕は彼らに遅れをとっていたけど、小学生の終わりにジョン・レノンを聴いていたので、その続きで「Starting Over」を聴くことに夢中になっていた。 中学校1年生の時、学校の文化祭でオリジナル曲をCDに録ってきたT君という同級生がいた。そのCDのあまりのクオリティの高さに僕は唖然とした。きっと周りの友人達も同じだったろうと思う。その事を契機に僕はギターを始めようと思った。今思えば、

          ギター、ロックとの出会い-Eric Clapton, Jimmy Page, Robbie Robertson, Beatles, Red Hot Chili Peppers, Radiohead

          音楽との出会い-Bobby Charles,Karen Dalton

          どこから話そうか。そう、僕が生まれた時(1987年)、実家に連れてこられて赤ん坊の僕の耳をステレオスピーカーに近づけて、父が真っ先に聴かせたのがこのレコードだった。 Bobby Charlesの「Bobby Charles」というアルバムだ。1970年代初頭にアメリカのウッドストックにあるBearsvilleという名のスタジオで録音されている。 その後僕は別の家へ引っ越し、父と母の寝る部屋で一緒に寝ていた。朝になると必ずかかるのがこのレコードともう一つあった。 Kare

          音楽との出会い-Bobby Charles,Karen Dalton