堂野博之

「どーのさんのまわりは時間がゆっくり流れている。」と言われます。 自称「地域おこさない…

堂野博之

「どーのさんのまわりは時間がゆっくり流れている。」と言われます。 自称「地域おこさない協力隊」エンジン全開ではなく艪を漕ぐようにじわじわと活動中! 【笠岡市地域おこし協力隊】 【一般社団法人飛島学園 代表理事】 【詩画集「あかね色の空を見たよ」著者】

最近の記事

「支える」ってなに③

「支える」と「支え」は違う 支えるのは自分が想うこと。支えは相手が想うこと。 重い荷物を背負い歩けなくなっている人の荷物を背負ってあげるのは「支える」かも知れないが、いつも背負ってあげるわけにはいかないのが人生。 その人の荷物を代わりに背負ったり軽くしてあげることは出来ないが、その人が重い荷物を背負っていたとしても頑張って歩き続けることが出来る存在は「支え」といえる。 教育相談をしていた頃、ついついアドバイスをすることで「支えよう」としていた。しかし、それはカウンセリ

    • 「支える」ってなに②

      私たちは、バランス感覚を持っています。「頑張りすぎて疲れたらちょっと休もう」「怒ってしまって後悔してるから謝ろう」とか、、、不登校のケースだと、ご両親が「絶対に行かせるー」と思ったり「休ませてあげよー」と思ったりして心が揺れ動くのもバランス感覚だと思います。 揺れ動く気持ちを落ち着かせるために、お父さんだったら、仲間と酒を飲みに行くとか!お母さんだったら、ママ友に旦那の愚痴を聞いてもらうとか!そうやってバランスとっています。 毎日いろんなことが起こりますから、気分が良かっ

      • 「支える」ってなに

        みなさんは、「誰かを支える」ってどういうことだと思っていますか! 「よろよろしている人を支える」だと、転ばないように手を貸したりできますが、「もやもやしている人を支える」とか「びくびくしている人を支える」だと、どうやって支えていいか分からないときってありませんか? よく不登校の子どもになんて声を掛けていいかわかりません!!!っていう質問を受けることがあります。その人は、言葉によって支えようとか、元気にしようとか考えてしまうんだろうなー。こういうとき、不登校は問題であるから

        • 元気のない子どもを元気にする方法!

          不登校の生徒や親御さんと向き合っていて思うことですが、元気のない子どもを元気にしてほしい!と願うお父さん、お母さんはとうぜん多いのです。 でもね。元気になるには元気になる条件ってのがあってね。 たとえば、池の魚がぷかぷか浮いていて苦しそうに泳いでるのを見つけたら、何が原因だと思いますか?魚が弱いから?イジメられてるから?まぁそれもあるかもしれないけど、、もしかして水が悪い?とか考えますよね!もし水が悪かったとしたら水を変えないと元気になれないよね。 もし、家庭や学校の環

        「支える」ってなに③

          旅するように学べ ~離島で学校を創る~

          今の社会や教育は、旅することが出来ないんだよね。 観光のように、行きたいときに行きたいところへ、食べたいときに食べたいものを、感動したいときに感動するものを、癒されたいときに癒される場所へ、学びたいときに学びたいものを、出会いたいときに出会いたい人と、、、 全部、そんなかんじ。 私の目指す理想の教育はちょっと違う、なんとなく旅に似ている。 出会う人から学ぶ、出会う困難で考えたり、立ち止まったり、踏み出したり。 計算じゃないし、結果も求めていない。でも力は身についてい

          旅するように学べ ~離島で学校を創る~

          準備しない教育 ~離島で学校を創る~

          来客を連れて飛島をご案内しながら、「この島で学校を創ろうと思っているんです。」って言うと皆さん「素敵ー!」と言ってくれます。 そして、素晴らしい景色を見つけるたびに「ここで畑やったらいいですねー」とか「ここに露天風呂とかあったらいんじゃないー」とか「この空き家なんか整備したら最高の宿になりますよー」というアドバイスをしてくれます。でも私は「確かに、、、でも準備したくないんです。」と応えます。 「えー、なんでしないんですかー!」「絶対やればみんな来ますよー」と言われます。

          準備しない教育 ~離島で学校を創る~

          ~離島で学校を創る~ @やりたいことが見つからないと思ってる人へ

          「やりたいことが見つからない」という若者へ。 やりたいことは見つかるものではありません。 やりたいことがなくても、やりたいことが見つかるまでの過程において、やりたいことが見つかったときに動き出せる、知識と忍耐と体力を養っておかなければなりません。 やりたいことが花屋さんでも、パン屋さんでも、学校の先生でも、専門知識を身に付ける勉強は必要だし、事務処理や広報や人とのコミュニケーションも必要です。仕事のほとんどがやりたくない作業だったりするけど、売る商品が好きなものだったり

          ~離島で学校を創る~ @やりたいことが見つからないと思ってる人へ

          ~離島で学校を創る~ @失敗できる

          非認知能力 非認知能力は、学力のように1人で身につけられるものとは異なり、集団での行動の中での困難や失敗、挫折などの経験を通して養われるものが多い。 しかし、世の中はものすごい勢いで失敗できない環境が整っていく。 苦しい思い、苦い思い、嫌な思い、そこから学ぶことは多い。困難に立ち向かうときのエネルギーほど人を成長させるものはない。と思うが、それを経験すること自体が、誰かの落ち度として責められる社会になってきている。 何か起こると、みんな責任の矢印が相手に向かう。自分に

          ~離島で学校を創る~ @失敗できる

          ~離島で学校を創る~ @まなべる環境を整える

          「教育機関を創る」と言うと、決まって聞かれることがある。「先生はどうするの?」「授業はどうするの?」である。 私にしてみれば「なんで先生じゃないと教育できないと思ってるんですか?」ってことです。「教育=授業というスケジュール・カリキュラムがないといけないのか?」ということです。もっといえば「先生がいないと子どもは勉強しないのですか?」「授業がないと子どもは勉強しないのですか?」という問いになります。答えはNOです。 戦後まもなく制定された現在の6・3・3という学校教育制度

          ~離島で学校を創る~ @まなべる環境を整える

          ~離島に学校をつくる~ @廃校活用

          2021年に開校する通信制サポート校/フリースクール/シェアスクールは、旧飛島小学校の廃校施設を活用します。廃校といっても築25年。施設はまだまだ新しく、一昨年エアコン、調理室、トイレが全面改修されてピカピカです。1階には教室や多目的ホール、調理室があり、2階が体育館というおしゃれな学校です。 港までJR笠岡駅から徒歩5分。港から島まで定期船で約40分。島の港から学校まで徒歩1分。つまり、JRの駅から1時間以内で瀬戸内海の離島の学校に辿り着けるのです。しかもです。この島は観

          ~離島に学校をつくる~ @廃校活用

          ~離島で学校をつくる~ @向き合う・寄り添う

          私は不登校の生徒たちと向き合うときに、不登校生徒であるという意識はない。リストカットをしている生徒と向き合うときに、リストカットをしているという意識はない。死にたいと言っている生徒と向き合うときも、元気な生徒と向き合うときも、なにも変わらないし関係ない。配慮もしないし助言もしないし評価もしない。ただ、一緒にいるだけというスタンスです。このスタンスは私は当然ながら楽ですが、周りの生徒も楽なようです。 私の経験からいうと、100の言葉より1の安心。どんなに言葉を並べて「大丈夫」

          ~離島で学校をつくる~ @向き合う・寄り添う

          ~離島で学校をつくる~ @離島の素晴らしさ

          ここは瀬戸内海のど真ん中の離島です。ちなみに私がお借りしている住所は島の裏側にあり電波が届きにくい集落です。住居にいるとネットはほとんど繋がらず、テレビもありません。つまり、日が暮れると、、、静かな波の音と鳥の声、風の音だけの世界です。住居の周りの民家はすべて空き家で人が来ることもほとんどありません。(笑)夜になると、なにもすることがないので読書か座禅か睡眠です。 今まで情報が入らないことは不便であると思い込んでいましたが、実際にはこれほど快適とは気が付きませんでした。それ

          ~離島で学校をつくる~ @離島の素晴らしさ

          ~離島で学校をつくる~ @教育環境を追求する

          私は、人が成長するには「知性」と「感性」の両方が大切だと思っています。つまり「うまく生きる」ために必要な「知性」と「善く生きる」ために必要な「感性」です。しかしながら、今の日本の社会では「感性」を育むことは難しいと感じています。もっとも「感性」が育まれる家庭や地域、自然といった人間を豊かにする環境において、子どもたちに考え行動させる時間を与えなければなりません。 私は、不登校支援のために離島で学校を創ろうとしているのではありません。教育の本質を追求するには教育環境が大切だと

          ~離島で学校をつくる~ @教育環境を追求する

          ~離島で学校をつくる~ @新年の抱負

          新年明けましておめでとうございます。 地域おこし協力隊の任期も残り1年4ヶ月になりました。「教育による持続可能な地域振興」をテーマに活動してきましたが、今年は協力隊任期終了に向けていよいよ自分の夢「自分の学校を創る」をビジネスとして確立させるための重要な1年となります。 飛島には築23年というまだまだ新しい廃校があります。現在は笠岡市飛島研修所となり、私が代表を務める一般社団法人飛島学園が指定管理者として管理していますのでハード面は整っており、現在は施設内の宿泊(寄宿舎)の

          ~離島で学校をつくる~ @新年の抱負

          ~離島で学校をつくる~ @不登校を応援する

          私は不登校で苦しんでいる生徒やご両親を応援します。理由は自分自身が不登校だったからです。 今から思えば、学校に行くことが強烈にしんどかった。大人が知りたがる原因は、「転校」「いじめ」などいろいろありますが、自分ではそんなことではないと思っていました。まじめで人の目や評価が気になり、授業中にあてられることも、トイレにいくことも、自分の考えを聞かれるときも、みんなと一緒に行動するときも、自分の机が前のほうになったときも、緊張と不安でたまらなく苦しかったことを覚えています。それら

          ~離島で学校をつくる~ @不登校を応援する

          ~離島で学校をつくる~ @教育による持続可能な離島振興

          飛島の居住人口は30名以下、高齢化率80%後半.マンパワーの減少は居住人口では測れない。 同じ居住人口でも、79歳の方が80歳になるのは、29歳の方が30歳になるのとは訳が違う。たった1年で歩けた人が歩けなくなる。痛みのなかった体に痛みがでてくる。というように急速に地域のマンパワーというものは減少していく。本来なら若者が育ち地域を担っていくのだが、この島には若者がいません。49歳の私が一番若いのだ。新たな地域の担い手が生まれないなか懸命に行事や伝統文化を守ろうとしているが生

          ~離島で学校をつくる~ @教育による持続可能な離島振興