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~離島で学校をつくる~ @教育による持続可能な離島振興

飛島の居住人口は30名以下、高齢化率80%後半.マンパワーの減少は居住人口では測れない。

同じ居住人口でも、79歳の方が80歳になるのは、29歳の方が30歳になるのとは訳が違う。たった1年で歩けた人が歩けなくなる。痛みのなかった体に痛みがでてくる。というように急速に地域のマンパワーというものは減少していく。本来なら若者が育ち地域を担っていくのだが、この島には若者がいません。49歳の私が一番若いのだ。新たな地域の担い手が生まれないなか懸命に行事や伝統文化を守ろうとしているが生活を維持する道路の草刈りも追い付かないのが現状である。

行政よる地域振興策も外部の学生たちによる課題解決型のアイデアも観光ばかりで地域が本当に必要としている持続可能なビジョンが見えず虚しさを感じる。「観光客の増加で賑わいがうまれ、そこに雇用がうまれ、移住者の増加に繋がります!」聞き慣れたフレーズ。それも必要であることは分かっている。しかし、同じイベントでも10年前に200人参加したなら、現在は20人に縮小しなければ対応できないということである。減らすことや縮小させることに抵抗があるが、現実に島民心と体が付いていかないのである。高度経済成長期に育った人たちは「もっともっと」という先に幸せがあるという妄想を捨てられないが、いかに幸せに小さくするかも大切なことだと強く想う。

重要なことは、素晴らしい日本文化が色濃く残る生活習慣や伝統文化を消さないための持続可能な人口バランスとそれを維持する地域ビジョンである。あと10年先、何を残して、何を諦めて、何を生み出すのか。教育はそのことを一緒に真剣に考えてくれる若者を育むという可能性がある。

「島が私たちの学校です。」

教育による持続可能な地域振興を子どもたちと一緒に創り上げるという壮大なアクティブラーニングスクールになる。

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