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歩むべき道を宣言した曲 ~ エルトン・ジョン 「Good Bye Yellow Brick Road」


この、タイトルの黄色い煉瓦道とは、オズの魔法使いから取られたもののようです。それは、この世の資本主義的な頂点、つまり富を手にするための道ということなのだそうです。

歌詞を読み解いてみますと、、

When are you gonna come down?
When are you going to land?
I should have stayed on the farm
I should have listened to my old man

エルトン・ジョン 「Good Bye Yellow Brick Road」
より抜粋

もう一人の自分が俺にささやく。落ちぶれ、郷に帰る日が来るのはいつのことだろうな?お前は、人生の先達の声に耳を傾けるべきだったんじゃないか?

You know you can’t hold me forever
I didn’t sign up with you
I’m not a present for your friends to open
This boy’s too young to be singing the blues

エルトン・ジョン 「Good Bye Yellow Brick Road」
より抜粋

そうはいうが、お前は、俺をいつまでも縛っては置けないはずだ。そんな契約はしていない。利用されるなんてまっぴらだ。ブルーズと言う音楽を歌うには俺はまだ若いってだけさ。

So goodbye yellow brick road
Where the dogs of society howl
You can’t plant me in your penthouse
I’m going back to my plough

エルトン・ジョン 「Good Bye Yellow Brick Road」
より抜粋

だからそんな人生からは、おさらばするのさ。権謀渦巻く世界からはね。そんなところに長居は無用。俺は自分のいるべき場所へ帰るんだ。

Back to the howling, old owl in the woods
Hunting the horny-back toad
Oh, I’ve finally decided my future lies
Beyond the yellow brick road

エルトン・ジョン 「Good Bye Yellow Brick Road」
より抜粋

あの自然あふれる世界へ。やっと決心できたんだ。本当の僕の未来は、あの黄色い煉瓦の道を超えたところにあるってことを。

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この楽曲が含まれるアルバムには「キャンドル・インザ・ウィンド」も収録されています。

この曲は発表当時は、世の中の荒波に翻弄されたマリリン・モンローへ捧げる鎮魂歌のような、意味合いを持っていました。

この頃のエルトン・ジョンにどう言った思いが去来していたかは、わかりませんが、この曲は、かつての名優への想いが、自分と重なり、ある意味狂騒の資本主義社会の奴隷にはならないぞという、宣言のようなものだったのかもしれません。

哀愁漂う曲調も、その宣言の影には幾ばくかの哀しみがこもっているような気がしてなりません。

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