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あの頃、ドラえもんが教えてくれたこと ~ 「空へ」 山崎まさよし

ある程度自分たちの自由で、近所で遊びまわることができるようになるのは、小学生から(2年生くらい?)でしょうか

あの時から、(何かと受験や社会というやつが視野に入ってくる)中学生までの、5-6年間の、、あの時間の自由さ、柔軟性といったら、まさに奇跡だったような気がしますよね。

時間は、ただただ無制限に自分たちの前に広がっていて、その中で、自分たちの行動範囲でならば、行動の自由もあった。

男子ならば、アニメ、おもちゃ、漫画、スポーツ、公園、川辺、海辺、原っぱ、おやつ、、といったところがキーワードでしょうか。

毎日何冊も漫画を読めそうな気がしていましたし、気の遠くなるくらいまで公園で遊び惚けていても、時間はまだまだ自分たちのもののような気がしていて。

まさに、Time was on my Side.

漫画といえば、思い出すのは、初めて買ってもらった一冊。なぜか自分自身に戒めをしていて、小学生になるまでは買わないんだと決心してたんですよね。子供らしい考えで、笑ってしまいますが、、

小学1年になってさっそく購入したのは、ドラえもん第14巻。

なぜ14巻だったのか、、は、なんとなくですね。ほかにもあったんですけど、直感で。でもこの14巻だけは、こんな風に今でも覚えている1冊になってます。(2冊目以降は完全に忘れてしまった)

ドラえもんは小学生にとっては、まさにいろいろな意味での勉強のタネがあって、、、子供向けかと思いきや、意外と真実をついた言葉や行動がでてくる。

たとえば、

のび太くんは、いつも逃げてばっかりなんですけど、ここぞというときに勇気を振り絞って立ち向かっていくとか。。

ジャイアンは単なる乱暴ものではなくて、実は正義感のある男だったりとか。

また、素晴らしい言葉も、ドラえもんには溢れています

「未来なんてちょっとしたはずみでどんどん変わるから」
「うわべばっかりかざってる人間は、いつかきっとぼろをだすさ。」
「きみはかんちがいしてるんだ。道をえらぶということは、かならずしも歩きやすい安全な道をえらぶってことじゃないんだぞ。」
「毎日の小さな努力のつみ重ねが、歴史を作っていくんだよ!!
「どっちも自分が正しいと思ってるよ。戦争なんてそんなもんだよ。」

ドラえもんより

名作、「のび太の結婚前夜」からはこちら

「あの青年は人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことができる人だ。
それが一番人間にとって大事なことなんだからね。
彼なら、まちがいなく君を幸せにしてくれるとぼくは信じているよ」

ドラえもんより

今にして思えば、この漫画から、どれだけ多くの事を学んだことか。。

勉強しようと思って学んだのではなくて、自然と、染みいってきていたような、、そんな感じ。

そして、いまだに心のどこかで覚えている、最も印象的だったものは、ドラえもんがのび太に語り掛けるこの言葉

「よくみておくんだね。君が昼寝をしている間にも時間は流れ続けてる。一秒も待ってくれない。そして流れ去った時間は、二度と帰ってこないんだ。」

ドラえもんより

時間は無制限に、自分たちの前に広がっていると思っていた小学生には、わりと衝撃がありました。

そう、昨日は帰らないし、先週も帰らない。

昨日壊したものは戻らないし、死んだ昆虫も戻らない

擦り傷はすぐ直るし、その痛みも忘れてしまうけれど、心の痛みはそうではないのかもしれないなとか。。

幼少期、小学生時代、この時代にとっての漫画やアニメの役割はきっとこういうものなのでしょう。。

あの頃、、、日々遊び惚けながらも、日々何事かを体の中に染み渡らせていっていたのだなあと、、、昔を振り返る度に、そんなことを想うんです。

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