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「1つの分野で突き抜けろ」はリスクでしかないと思う。
「○○といえば、○○さん」そう言われるようになるまで頑張れ、
10年前、会社を辞めて独立した当初、よく言われました。
でも、今、2020年6月現在。
「何か一つの分野で突き抜ける」ことは必要なのでしょうか?
講座の受講生さんたちと話していると、
「1つも形にできていないやつは、中途半端でダメだ」
「まずは一つの分野で一本立ててから」
という思い込みのせいで、ビジネスが停滞してしまっている人が多いと感じます。
「ニッチな市場で1番になる」に何年もかけている間に…
「この分野で第一人者」として認識されるようになれ、
「この地域でこのジャンルと言えばこの人」と言われるようになれ、
そんなアドバイスをされることがよくあります。
私は関西に住んでいるコピーライターで文章講座をしているので、
「大阪でキャッチコピーを教えている人なら、さわらぎさん」と言われるようにならないとね、というようなこともよく言われました。いろんな人に。
でも、それって意味あるのかな?
今、海外の人も私のオンライン講座を受講してくれています(日本語で文章を書く人限定ですが)。大阪で~なんて言わなくてよかった。
「キャッチコピーの人」とか「個人事業主や起業家向けに文章を教えている人」とか、そういう風に自分を限定していたら、学生さんや会社員で副業したい人が講座を受けることもなかったでしょう。
キャッチコピーを作りたいというニーズに気づいていない人が、「自分の仕事をゼロから作りたい」と言って私の講座を受けてくれることもなかったでしょう。
地域で一番!ニッチなジャンルで一番!
もちろん、業種業態によっては、それが効果的な場合もあると思います。
1年ほどで「ニッチなジャンルで一番になる」が達成できるならそれもいいのかもしれません。(何をもって一番と言えるのか疑問ですが)
でも、何年も何年もそこで止まってしまったり、呪いのように「この分野で一つ結果を出さなければ次に行ってはいけない」などと思い続けたりすることに、意味があるとは思えません。
「何かのジャンルで一本軸を立てないと」「手を広げ過ぎは良くない」「ニッチな分野で1位になるまで頑張れ」ってよく聞くけど、「1本立てなきゃ」「このジャンルで有名になるまでは」と自分を制限するのって古くないかな。1週間で時代は変わるのに、「一本軸を立てなきゃ」と死に際まで言ってそう。
— さわらぎ寛子@言葉で仕事をつくる。/コピーライター (@hiroko_sawaragi) June 5, 2020
できることを絞り込んで尖ることは、リスクでしかない
ひとつの分野で突き抜けて、一生その仕事をしていく。
それはカッコいい生き様だけど、今、この2020年以降、
「何か一つの仕事に軸足を置く」のは、リスクではないかと私は思います。
もちろん、その生き方を否定する権利など私にはないですし、
何か一つのジャンルで突き抜けている人を尊敬します。
だけど、「あれもこれもやっている」「あれもこれもやりたい」という人が、無理に一つに絞る必要はないのではないか。
やりたいことがたくさんある人に対して「一つに絞れ」というアドバイスは、相当危険なのではないかと思うのです。
その人の可能性をつぶしている。
ニーズを埋めるだけだと、価格競争から抜け出せない
「相手のニーズを埋める」ことだけに注力していると、
いつまでたっても、価格競争から抜け出せません。
このキーワードで検索上位を狙うんだ!と息巻いたところで、
検索によってページに到達した人は、
「同じようなサービスで、もっと安いのないかな~」と比較する。
少しでも安い方を、少しでもサービスが多い方を、そうやって「比較される」土壌にずっといると、
どんな価格なら買ってもらえるだろう?
どんなお客様なら買ってくれるだろう?
と、受け身の価格設定、受け身のターゲット設定に陥ってしまいます。
それは本来、自分がやりたかった仕事のやり方でしょうか?
あれもこれもやっているけど「人として選ばれる」方が圧倒的に強い
「○○と言えば、○○さん」と言われる状態は、自分の可能性を小さな枠に閉じ込めてしまっている。
そして、同じようなことをしている誰かが、もっと安く、もっと便利にそのサービスを提供し始めた途端、人はそっちに流れてしまう。
それよりも、あれもこれもやっているけど「○○さんが良いというならやってみたい」「○○さんがやることなら応援したい」と言われる人になる方が、これからの時代は強いのではないかと私は思います。
そのためには、発信に人間性を乗せること。
「やっていること」ではなく、人として信頼される。
「やっていること」ではなく、人にお客様が付く。
なんか面白いよね、目が離せないよね、応援したくなるよね、
と言われる人になることが大事なのではないかと思うのです。
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