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北欧デンマークで学ぶ障害者スポーツ

エグモントでは、
障害のある生徒のために
障害者スポーツというクラスがある。
そこで私は特別に許可をいただき
様々な障害を持つ生徒達と共に
障害者スポーツを学んでいた。
そこで見たもの感じたものを
今回は紹介したい。


とある日の授業、みんなで
車椅子ラグビーにチャレンジした時のこと。

ウォームアップが終わった後、
ゆっくり座って恐る恐る車輪を
進めていくF君。
彼はダウン症で、いつもニコニコ
おっとりした少し控えめな性格。

この日初めて車椅子に乗ったF君。
最初はHT(ヘルプティーチャー)がそばにいないと
上手く進めずにその場で止まっていた彼。

少し緊張気味の彼。


私とペアになって車椅子をこぎながら、
膝においたボールを
渡し合う練習をしているうちに
彼にも徐々に笑顔が。

車椅子ラグビーというと車椅子同士が衝突し、
見ているこっちがヒヤヒヤするほどの
アグレッシブなスポーツというイメージ。

ある程度の練習を終えて、
先生が組んだチームは
私とF君も一緒のチーム。

ゲームが始まると
さっきの穏やかな雰囲気はなくなり、
10秒以上ボールの保持は禁止、
車椅子以外の体の接触はなし、など
色んなルールが。
障害者スポーツと言っても、
ゲームはいつだって本気がデンマークっぽい。


試合中の様子。HTとぶつかるF君。

この日、2試合したゲーム中に
F君は味方の私にタックルしたり、
やっと保持したボールを相手に
「ハイッ!」と優しく渡したり。

沢山失敗したけれど、同じだけ
新しいことを体験できた彼は
いつも以上に笑顔でいっぱいだった。

短い間でたくさんの成功や失敗、
そして少し頭を使ったり
自分でできるように工夫したり
みんなと協力したりする
障害者スポー ツ。

環境とサポートさえあれば、
誰でもどこでもできるんだと学んだ。

先ほど《失敗した》と書いてはみたものの
私の目線から見れば、
彼の優しさはどんなときでもそこにあって
無邪気に喜ぶ姿は
スポーツを《楽しむ》ってこうゆうことなのか
そんな風に思えた学びがあった。


最後に素敵な笑顔をこちらに送ってくれた

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