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【動画つき】スタバ日本全県進出までの店舗分布を日本地図にプロットしてみた

全国で約1900店舗を展開するスターバックス

今年で日本上陸28周年を迎えるスターバックス。アメリカワシントン州のシアトルで生まれた小さなコーヒー店は、今や全世界に店舗を構える巨大カフェチェーンとなりました。

公式サイトによると、2023年9月末現在で日本には 1,885店舗のスターバックスが店舗を構えています。これは、日本のカフェチェーンで第1位の店舗数。2位のドトール(1068店舗)のダブルスコアに迫る店舗網が全国に広がっています。今回は、そんなスターバックスの日本での展開の歴史をGISでマップ化。スターバックスがどのように日本のカフェ界で王者にたどり着いていったのかを解剖していきます。

スターバックスの日本第1号店は

ちなみにスターバックスの日本第1号店は「銀座松屋通り店」。1996年8月2日にオープンしています。1996年度に開店した店舗は計3店。もう2店舗は、「お茶の水村田ビル店」と「八重洲地下街店」でした。いずれも、現在まで営業しています。

スターバックス コーヒーの店舗としては、北米以外の新市場における初の店舗となる。さらに1年半以内に首都圏に10~12店舗オープンする計画を発表。

https://www.starbucks.co.jp/company/history/fy2000.html

開店日順に現存店舗をに日本地図にプロットしてみた

この開店を皮切りに、スターバックスの日本展開の快進撃が始まっていくわけなのですが、下動画で、日本第1号店が開店した1996年8月から、月ごとにStarbucksの現存店舗をオープン順にプロットしていきました。都道府県ごとの初出店の際には、その都道府県が緑色に塗られていきます。

1996年の開店から1年間は東京都内への出店となるのですが、1997年7月に初の東京都外の店舗を神奈川県に出店します。1998年には大阪府に関西地区初の店舗「梅田HEP FIVE店」をオープン。2000年3月には東海地区初となる「名古屋JRセントラルタワーズ店」を名古屋市内にオープンしました。2000年は、全国出店が加速した年でもあります。下図の通り、2000年は前年に比べて大幅に出店数が増加した年でもあり、この年に九州地区(福岡県)、東北地区(宮城県)、中国地区(岡山県)への初出店を果たしています。次年度も出店の波は続き、北海道地区へも店舗がオープンしたほか、過去最高となる10県で第1号店が新たにオープンしました。

図1 各年におけるオープン店舗数

2002年に新たに7県、2003年には6県に第1号店をオープンして以降は、出店数も落ち着きを見せましたが、2008年にかけてふたたび出店が加速。2010年には3年ぶりに店舗未進出の県へ出店しました。(徳島県、青森県、山形県)これにより、この時点でスタバ未出店となっているのは島根県、鳥取県ンの山陰2県のみとなりました。しかし、2013年に島根県、2014年度末には店舗数が全国で1000を突破しました。そして2015年5月、ついに47都道府県中最後となる鳥取県への出店を果たし、日本全県への出店を達成しました。一方、日本全県への進出を果たした2015年以降も、出店ラッシュは続き、コロナ渦による出店数の落ち込みはややあったものの、現存店舗ベースで100店舗を超えるペースでの出店が現在まで続いています。


図2 店舗数Top10の都道府県

一方で、全国で約1900店を展開し、全県出店も果たしているスタバですが、店舗数の都道府県別のシェアを見ると、その出店傾向には大きな特徴があることがわかります。2024年1月末時点の店舗数で全都道府県トップでなのは東京都で、418店舗が出店しています。人口では日本の全人口の11%ほどである東京都が、スタバ全店のおよそ4分の1もの数を占めていることになります。続くのが、愛知県(152店舗)、大阪府(148店舗)、神奈川県(134店舗)で、ここまでが100店舗を超える店舗が出店している都府県です。この4府県のみで全国のスタバの半分の店舗数をカバーしていることになります。「ドミナント戦略」(ある一定の地域に多くの店舗を集中的に出店し、地域におけるブランドの優位を保つマーケティング戦略のこと)を採用し、成功を収めている例として有名なスタバの出店戦略が、今回の分析で改めて示される結果となりました。

全国民から愛される「スタバ」ブランド

今回の記事では、スタバの日本展開の歴史を地理的側面から紹介しましたが、「Starbucks」ブランドがこれだけ日本人愛され、店舗シェア第1位のカフェチェーンに君臨するまでになったのは、緻密なマーケティングリサーチとそれに裏付けされた企業戦略の賜物といえるでしょう。その数ではいよいよ2000店舗の大台も見えてきたスタバですが、注目されがちなその圧倒的な店舗数が証明するのは、カフェチェーンとしての確固たる実力とたゆまない企業努力であることは忘れてはならないでしょう。

図3 スターバックス御徒町春日通り店

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