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”紙”の出版は”電子”より情報量が多いのでは

※このnote記事は、2023年9月1日に日本法令より初版発行されます林雄次さん(資格ソムリエ®︎&デジタル士業®︎)のご著書『資格が教えてくれたこと 400の資格をもつ社労士がみつけた学び方・活かし方・選び方』の「書評」ということでまとめてみました。

 近年は便利な電子技術により、kindle出版などの電子書籍がシェアを伸ばし、紙の出版業界では厳しい経営環境が続いている・・・他方、紙の出版には根強いニーズがあるのではないでしょうか。このニーズの正体一つに、私個人的に「紙の出版には、電子では表現できない情報」が多く含まれ、商品としての価値を構成するからだと理解しています。
 もちろんkindle出版など電子書籍の良さも別にあり、目的や用途は「紙出版と電子出版とでは全く別物」だと考えています。この上で「紙の出版の魅力」について、noteでご紹介できればと思います。


 書評の前に「著者の紹介」とポイント・背景となる「副業・開業」について見てみましょう。この記事を最後までご覧いただくことで、きっと本書『資格が教えてくれたこと 400の資格をもつ社労士がみつけた学び方・活かし方・選び方を、より楽しく学ぶことができるものと信じています。

1.林雄次さん(資格ソムリエ®︎&デジタル士業®︎)とは?

 林雄次さん(以下、林さん)は中央経済社社労士事務所のDXマニュアル』を2022年3月1日に出版しており、他にもダイヤモンドや東洋経済等、さまざまなマスメディアにも投稿しています。
 さらに林さんは今年、2023年からnoteも始めており、プロフィール記事でまず目に留まるのは資格の数。実に400超(2023年8月15日現在)と日々その数は更新。各SNSで様々な資格について、各資格の詳しい話や全体的な勉強法・時間術などについて有用な情報を発信しています。

図①:400超の資格を持つ林さん。士業内のブランディングとは?!
図②:BtoBでデジタル士業®︎、BtoCで資格ソムリエ®︎と使い分けています。

2.副業・開業の時代が来ている!

 林さんのご著書『資格が教えてくれたこと 400の資格をもつ社労士がみつけた学び方・活かし方・選び方は、まさに現在の副業・開業の時代の流れに乗ったものといえるでしょう。
 商業出版で重要なポイントとして「書籍のテーマが時流に乗っているか」が挙げられるのも頷けます。林さんも、働きながら副業・開業のうえ、独立をしています。

図③:通常、「開業」→「副業」→「独立」の順を踏むのではと思います。

2-1.働きながらの「開業」と士業資格の活用

 働きながらの「開業」を考えるとき、下図④の通り、ご自身(従業員)と本業(会社側)の関係で整理した方が分かりやすいと思います。

図④:働きながらの開業のメリットとデメリットとは?

 働きながらの「開業」のメリットは、第1に「経験と人脈」。本業での経験と人脈を開業時にでも使えるということです。本業が強みになります。第2に「金銭的余裕」。本業からの収入がある分、開業時に出費を伴うことにチャレンジしやすいといえます。
 他方でデメリットは、第1に「時間の消費」。本業にプラスして士業としての活動の時間を作るのは大変です。第2に「開業のやる気DOWN」。金銭的余裕の裏返しで「本業の収入があるから」と色々先回しにしまいがちで、ずっと「開業準備中」になりがちになります。

2-2.聞いたことある?「計画された偶発性」とは?

 ところで「副業・開業」のお話でよく引き合いに出されるのが心理学者のクランツボルツが提唱した「計画された偶発性」では。計画された偶発性とは、 個人のキャリアの8割は、当初予想しない偶発的な事象によって決定される理論です。
 何をしたいか「目的意識」に固執すると、目の前の「想定外のチャンス」も見逃しかねませんよね。副業・ 開業でも一緒。「情報感度」を高め、目先に固執せず、いろいろ経験するのが良いかもしれません。

図⑤:目的意識に固執すると、目の前の「想定外のチャンス」も見逃しかねません・・・。

 そして「情報感度」を高めるには「コンテンツ」(=商業出版の経験がある著者の先生)から学ぶのも有効な手段ではと考えます。例えば士業の場合、資格取得後に取り組みやすい副業・開業は下図⑥がイメージ出来ます。

図⑥:士業にとって資格取得後に取り組みやすい副業とは?・・・の具体例です。

 以上、「著者の紹介」とポイントとなる「副業・開業」を見てきましたので、いよいよ本書『資格が教えてくれたこと 400の資格をもつ社労士がみつけた学び方・活かし方・選び方の書評をしてまいります。

3.本書の構成はどうなっているか?

 Amazon紹介欄を見ていきましょう。100項目のヒントが書かれています。

国家資格・民間資格や検定等は、日本国内だけで1,000以上あります。
そのうち400以上の資格を保有する「資格のプロ」として、いま資格学校や各種メディア等に活躍の場を広げているのが、本業は士業事務所を運営している林雄次社労士です。
行政書士や中小企業診断士といった士業資格はもちろん、システム監査技術者やITストラテジストといった情報技術系資格、はたまたソムリエ(ANSA)やチョコレート検定のような飲食系、さらにはなんと“僧侶資格”にいたるまで、働きながら次々と取得し続けているそうです。
「毎日忙しいのに、よく勉強できますね?」という声に対し、著者は「むしろ短時間しかとれないからこそ、効率的な勉強ができる」といいます。どういうことでしょうか。
この本は、そんなとにかく資格・検定に詳しい著者が、
・どういう資格を取得するべきか、組み合わせるべきか
・合格までのモチベーション維持
・働きながら勉強もするタイムマネジメント
・短時間でも効率的な学習法
・取得した資格を仕事に結びつける方法
などなど、日々実践している習慣や心がけ等を100項目にまとめたものです。
資格取得に興味のある人や、現在資格勉強中の人に、合格へのヒントと元気を与える1冊になっています。

目次
第1章 資格を学ぶ前に
(資格を使う、考え方)

01 そもそも資格を取る理由を意識する
02 既存の枠組みから外れてオンリーワンの存在を目指す
03 自分の強みを見つける
04 「出過ぎた杭」を目指す
05 幅広くインプットする
06 インプットと日頃の観察で良質なアイデアを出す
07 一期一会のチャンスをつかむ
08 目標達成前に、次の目標を立てる
09 学ぶことは、生きること
(資格の選び方)
10 簡単な資格も役に立つ
11 関連資格をまとめて取る
12 変わった資格で特徴を出す
13 資格の組合せ術「足し算」
14 資格の組合せ術「掛け算」
15 資格の組合せ術「割り算」
16 資格の組合せ術「引き算」
17 資格の探し方
18 体験談は補正して考える
19 ネガティブサーチする
(モチベーション)
20 合格率を気にしない
21 わからないのは、当たり前
22 まず行動することで、やる気が生まれる
23 わざと中途半端でストップする
24 「明日から頑張る」では、結果は出ない
25 「ちょい足し」で習慣化する
26 成果が出るのはゆっくり
27 模擬試験の得点を前向きにとらえる
28 試験評論家にならない
29 自分へのご褒美を有効に使う
30 コツや近道だけを探さない
第2章 資格学習&取得術
(時間術)

31 「時間がない」ときはまず、なにかを「やらない」決断をする
32 仕事・勉強を生活サイクルの一部にする
33 朝に勉強して、午前中にクリエイティブな仕事をする
34 午後に定型的な仕事をして、夜はボーナスステージ
35 週末の午前に集中する、仕事の合間にリフレッシュする
36 使っている時間を記録する
37 隙間時間を活かす
38 あえて「余白時間」をつくる
39 三段階のリフレッシュを意識する
40 睡眠にこだわる
41 余裕を持って日々過ごせる「3日ひとまとめ法」
42 スマホは常にサイレント設定
43 自分に合ったタスク管理をする
(効率的な学習)
44 計画が一番大事
45 計画は細かくし過ぎず、週単位で
46 最初に使う教材は試験問題
47 小学生に教えるつもりで学ぶ
48 暗記力・記憶力を高めるには
49 短時間でも意味はある、むしろ効率アップ!
50 不安になっても回答を変えない
51 奥の手「見ただけでわかる選択肢」
52 得点アップに一番効く方法とは
53 見直しのセオリー
(資格を取った後に)
54 資格取得を周囲に知ってもらう
55 資格で生まれ変わろうとしない
56 資格だけで名乗らない工夫
57 資格で開業・独立するには
58 資格を使って稼ぐには
59 大量の資格の管理術
60 商標登録する
第3章 資格を仕事にする
(士業のあれこれ)

61 種をまき続ける
62 知識を縦割りで考えず、他分野に応用する
63 速さは最大の武器
64 見た目を意識する
65 名刺を工夫する
66 印象を残すノベルティ
67 交流会や士業の会に参加する
68 自分の時間単価を判断基準にする
69 スタッフに任せる
70 外注する
71 依頼を断る基準を持つ
72 値下げを求められたら提供するサービスを減らす
(情報収集&発信術)
73 Googleアラートで情報収集する
74 音声入力する
75 SNS投稿のマイルールをつくる
76 人前で話すときは3つの目線を持つ
77 リアルセミナーでは動きと発声に気を使う
78 セミナー資料には次に繋がる要素を盛り込む
79 オンラインセミナーでも試行錯誤する
80 音声配信ではわざとクドい話し方をする
81 音声配信だからといって話し過ぎない
82 台本を作らない
83 文章を書くときは想定読者の姿を思い浮かべる
84 作ったコンテンツを使いまわす
(仕事環境整備術)
85 パソコンは3年以内に買い替える
86 PCセットアップはマニュアル作成のチャンス
87 マルチキャリアを徹底する
88 いつでも電源を確保する
89 スマホだけで仕事を片付ける
90 「自動化サービス」でウェブサービス間のコピペを不要にする
第4章 僧侶資格からの学び
91 資格勉強を続けていたら仏教に行きついた
92 僧侶になるまでに学ぶこととは
93 僧侶になる「得度」とは
94 期待しすぎない
95 自力と他力
96 すべては変化していくもの
97 行動の結果としての報い
98 ご縁を大事にする
99 お釈迦様のように、自分と向き合う
100 僧侶になって変わったこと、変わらないこと

資格が教えてくれたこと 400の資格をもつ社労士がみつけた学び方・活かし方・選び方

4.本書100項目のヒントから一部紹介します

 本書の詳しくは、ご購入後のお楽しみ・・・ということで、全体説明のうえ、100項目のうち、ほんの一部だけピックアップのうえ、ご紹介します。

4-1.紙の良さを100%楽しめる一冊です

 このnote冒頭で「紙には電子では表現できない情報」が多く含まれ、商品としての価値を構成するという個人的見解をご紹介しました。本書ではまさに「紙の良さを100%楽しめる一冊」だと感じました。
 ところで「電子より紙の方が情報量が多い」ってどういうことでしょうか?・・・例えばこのnote記事(電子)。文字とイラスト(画像)情報以外にあるとすれば、太文字による強調や他のURLへのリンクくらいでしょうか。他方で紙出版の場合は、文字とイラスト(画像)情報以外に、紙の材質や手触り、本の持ちやすさ、インクの種類、表紙やカバーや帯デザイン等々・・・非常に多くのことを出版社で決めなければなりません。
 現に林さんは本書について日本法令より執筆依頼を受けてから、実に3年近く編集者とやり取りのうえ今回の発行に漕ぎ着けたことを語っています。

「本を出版するのは、ホンと大変なんです。」(本だけに・・・)

 また紙のメリットの一つに「手軽さ」もあるのではないでしょうか。
 全100項目の構成で、資格を「学ぶ」「活かす」「選ぶ」と多面的な視点で読め、後日読み返しても新たな発見が期待できます。 サイズは四六版縦書きで、林さんが別途ノベルティで配っている「ヒノキのしおり」とベストマッチしています。

図⑦:サイズは四六版縦書きで「片手読み」もOKです。
図⑧:ノベルティで配っている「ヒノキのしおり」

 んっ・・・?ノベルティ??・・・本書内で記載していますので、次で紹介。ここから100項目のヒントの一部をご紹介します。

4-2.印象を残すノベルティとは(No.66)

 林さんがとても重要視しているのが「種まき」です。ビジネスに繋がる活動をコツコツ地道に続けるということです(No.61 種をまき続ける)。そして自分を知ってもらうのに有効なツールが名刺。名刺以外にプラスアルファする営業ツールとして準備している、オリジナルのノベルティがとてもユニークです。

図⑨:ユニークなノベルティ2つ、「しおり」と「オリジナルのシール」。シールって??

 上図⑨で既に、右側のシールに目が行っていると思いますので、現物とビックリマンシールと並べてみました。

図⑩:ノベルティの一つ「オリジナルシール(上段)。下段のビックリマンはご参考です。

4-3.名刺を工夫する(No.65)

 営業ツールの基本である名刺を飛ばしてノベルティのご紹介をしましたが、林さんは名刺にもこだわりがあります。現物をご覧いただきましょう。

図⑪:下図⑫のとおり、裏面は資格一覧が記載され、4つ折りの仕様となっています。
図⑫:ちなみに3つ折りでは数十円/枚でしたが、4つ折りでは200円/枚とのことです。

 このような非常に「遊び心」満載の営業ツール。本書では他にも全100項目の構成で、資格を「学ぶ」「活かす」「選ぶ」と多面的な視点で読め、後日読み返しても新たな発見が期待できます。『資格が教えてくれたこと 400の資格をもつ社労士がみつけた学び方・活かし方・選び方は愛着持てる一冊です。

5.実はほんの一部、noteで読めたりします!

 私自身、セミナーや講演で配布する資料も常に悩むところがあります。この点、林さんは興味深いnoteを過去に投稿され、本書で(あくまで私の推測になりますが・・・)リライト・ブラッシュアップしています(No.78 セミナー資料には次に繋がる要素を盛り込む)。

 他にも、執筆中に諸事情でカットされた内容もnoteで読めたりします。

 今回の記事を通して、改めてnote(電子)では「紙の出版では読めない」刊行前の記事や「試行錯誤のプロセス」も読め、素晴らしいプラットフォームだと再認識。このnoteを読んだ人の新たな創作活動のヒントにもなっているのではと考えました。
 他方、冒頭にも述べたように目的や用途は「紙出版と電子出版とでは全く別物」だと考えています。この上で「紙の出版の魅力」をご紹介してきました。非常にクオリティ高いコンテンツを紙の形で所有でき、手元に持っていれば気軽にぱっと読むことができる・・・こんな「所有する喜び」が「紙の出版の魅力」の魅力かもしれませんよね。

 おそらく、このnote記事では『資格が教えてくれたこと 400の資格をもつ社労士がみつけた学び方・活かし方・選び方の魅力のごく一部しか紹介出来ていないと考えています。気になる方は是非、紙の媒体(本書)を手に取ってみてください。

<以上となります。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。>

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