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50歳編集者/ライター主婦、未経験業界&職種へ。

4月中旬から始めた求職活動に、先日、ようやく決着がついた。

10年間続けてきた雑誌編集/ライター職ではない。以前から密かに興味をもっていた未経験の業界の未経験職種――。派遣や紹介会社を介さずに、求人票を見て直接応募した2件のうちの1社だ。「50歳の今を逃したら、きっと二度と機会はない。後悔したくない」ーーそう考えて、思い切って応募した。捨てるような輝かしいキャリアも傷つける経歴も、初めから私には何も無い。ただ小さな勇気さえ出せば、その2つの求人票には「挑戦する資格」だけは、あったのだ。

かくして、ひとまずアルバイトとして来月からスタートすることが決まった。同業種同職種のもう1社(契約社員)との間で少しだけ迷ったが、色々な観点から考えて、アルバイトからでも第一希望だったこちらの会社に決めた。10年間もフリーランス生活で、雇用されること(会社勤め)自体が久しぶりのアラフィフ主婦の私には、悪くない。なにしろ、この職種では「50歳・未経験の新人」なのだから、謙虚に学ばせていただく心構えだ。

全くの未経験業界・職種でありながら、チャレンジしようと思うに至ったのには、長い話がある。実は若い頃からずっと、この分野・業界に興味があったということ。10年後の60歳以降でも、心身元気であれば、フリーランス/個人事業主でこの経験を活かして働けるだろうという目算があること。地域社会に繋がり、貢献できるだろうこと。過去から現在までを振り返って、好きなこと・興味のある分野・今後50歳以降の人生でやりたい仕事を考えたときに、やはりこの案件が一番だったこと…。

職場では、私が最年長かと思いきや、なんと、65歳の先輩もいるらしい。「未経験可」「年齢不問」という求人票には、嘘偽りがなかった。会社と人事採用担当者は、「50歳・ブランク有り・主婦」というキーワードでひとくくりにせず、この仕事に通じる経験とスキル、私という人物をきちんと見て評価し、採用してくれた。勇気を出して応募して、本当によかった。


結局、求職活動を開始した当初希望していた「出版業界/紙媒体の編集職でフリーランスから正社員に転職」計画への未練は、断ち切ることになった。それでも結果的には、ライフシフトのタイミングを捉えて、新しい第一歩を踏み出すことになったのは、想定外の効果だったと言える。

ただ、ライターの仕事は、今後も複業としてマイペースで続けるつもりだ。自分のメディアでも専門・好きなことをテーマに、ライフワークとして細く長く書いていきたいと考えている。(今回の自身の経験から、アラフィフ主婦の再就職・転職に絡む記事を書けたらいいなとも考えている。)


途中、派遣会社の紹介で決まった案件もあった。が、これは、本当に運悪いタイミングで婦人科検診での精密検査、通院が必要となり、勤務開始日や勤務条件・内容などの都合から辞退をすることになった。今思えば、色々と面倒になり「手ごろなところ」で手を打とうとしていた私に対して、「ちょっと待って。本当にそれでいいの?その仕事をあなたは楽しく続けられるの?」という問いかけ、暗示だったのかもしれない。ただ、そうした紆余曲折も、自分自身の生き方と働き方を問い直すためには、必要な時間だったと感じている。約3か月間の求職活動で、これらの遠回りの時間がなければ、自分の気持ちは再確認できなかった。



50歳主婦の仕事と人生後半戦、新しい道へ。やっと、やっと。一歩前に踏み出せそうだ。

この先、どんな風景が見えるのか。未知の世界にちょっぴり緊張しながら、初出勤日を楽しみに待っている。






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