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50歳から花開く人、50歳で止まる人【アラフィフ幸せ図書館】

『50歳から花開く人、50歳で止まる人』 有川真由美・著 

著者のメッセージとして、人生後半戦である50歳からは、他人の為ではなく『自分優先』で生きる、のびのびと自分のやりたいことをして『遊ぶように生きる』ことを読者へ提言、そのためのtipsを紹介しています。

・やりたいこと
・得意なこと
・求められること

この3つ条件が揃うことで、『自分の道』が実現できる。できるだけ早いうちに『自分の道』を見つけた方が良い。また、若い人と同じ土俵で勝負せず、スキルや経験などは、足りない部分よりも既にあるものに目を向けてみることが、50代以降には必要な考え方だと著者は説いています。

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40代50代女性のキャリア相談をしていると、自分が何をしたいのか、何ができるのか分からないという悩みを打ち明ける人を時々見かけます。それは、自己分析不足というよりも、長い期間『自分が何をしたいのか?』などは二の次で、子育てや介護など制約がある中で生きてきたために、自由に縛られずに『自分だけのために』考えることに慣れていない(あるいは抵抗がある)ことも原因なのだと感じています。

だからこそ、子育てや介護がひと段落したり、50代の人生の折り返しに際して、これまで家族に捧げた人生の時間を取り戻すかのように、『これからは自分の人生を生きたい』と強い思いにとらわれ、悩んだり、行動を起こす女性もまた、少なくないように思います。

かくいう私も、50歳というタイミングで、社会復帰をしようと決心し、再就職活動を始めたのが49歳のとき。コロナ禍の中、子供が大学受験を無事終えて、これからは自分のやりたかったことに挑戦するんだ!と心の中で温めていた計画をひとつずつ実行しました。その中の一つが、もう一度勤め人になる=企業への再就職だったのですが、これは、受験生のいる生活+初めてのパンデミック状況下で閉塞感たっぷりの生活を強いられていたことへの反動だったともいえます。とにかく外に出て、多くの人と仕事で交流し、より多くの人に喜ばれるよう企業社会を通じて貢献したい。そんな気持ちが徐々に膨らんでいったのです。

ところで、私は以前から、『本当にやりたい仕事』など、必ずしも見つからなくても良いという考えの立場をとっています。これは人材会社時代から、人に相談される度にお伝えしてきたことでもあります。
まずはちょっとでも興味あることを気軽に始めて、その時々、目の前のことに集中して一生懸命にやれば、上手にできるようになり、やがて認められるようになり、自分も楽しくなり、次にできることが増えてて、、、きっとそうやって、『自分の道』(自分のやりたいこと)が開けていくものだと思うのです。私自身、振り返ってみると、そんな風に、流れに逆らわずに歩んできた成り行きの人生だった。

ダメだったら別の方法を試しせばいいし、転んだらまた起き上がり、立ち止まって考えて。その繰り返しでいいじゃない? まずは試してみないことには何も分からない。もっと年をとり、本当に体も自由が効かなくなった時に、試さずにいたことを後悔したくない。50代の私に残された時間は、そう長くはないのだから。

年を重ねていくうちに新しいことをするのは億劫になるけれど、好奇心を忘れずに興味あることは、意識して行動を起こしていきたいとあらためて思いました。
気負わず、目の前にあることを、丁寧にひとつひとつ。願くば、心身健康で、働き休み、日々を楽しみながら。やっと訪れた人生のゴールデンタイムを、誰かのためでない『私自身のために』。