空色鯨

美味しい水があって、本が読めて、音楽が聴ければそれで人生は豊かなものになると思っていま…

空色鯨

美味しい水があって、本が読めて、音楽が聴ければそれで人生は豊かなものになると思っています。 好きなものは音楽、本、絵、まんが 低浮上ですがよろしくお願いします^ ^

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小説『雨の十二月』

「速さだよ」 「なんだって?」 「速い奴が一番偉い、速さこそが正義、そういう時代があったんだよ。 イングウェイマルムスティーン、ポールギルバート、ジョーサトリアーニ、クリスインペリテリ、トニーマカパイン、ジョンペトルーシ。 彼らは皆速かった。光速で空間を切り裂き時空を超えた雷を落とした」 「スポーツみたいだなぁ」ぼくは電子たばこの本体にカートリッジを差し込んで加熱する。数秒してスチームされたそれをゆっくりと肺に吸い込んだ。21世紀にはたばこさえも電子化されるとは。 彼、山崎

    • 72とアンガーマネジメント

      諦める、ということが人生楽しく過ごす上でいかに必要なスキルが、と理解している人は多いだろうが、実際に行動と一致させることは酷く難しい、 でも全てを悟って即身仏のようになれと言うわけではなく、諦める、という行動、あるいは選択を一つのスキルや道具として考えることは意外と容易い、 ぼくは個人的に怒ることが嫌いで、そもそもが怒っている自分がまず嫌いなのだ、だから腹が立つことや理不尽があっても極力怒らない、 身近な人に害が及ぶ時はしぶしぶ怒るという具合で、 けれど内心怒らないでい

      • 痛みから生まれるもの

        明けましておめでとうございます、 新しい年が始まって、新たなことを始めたり、何かを終えたり、苦しみながら続けたりするのが人間の営みかと思います、 過去や未来に憂いはつきもので、ああしたいこうしたいと贅沢を言ったり、少し前の自分を悔いて憂鬱になったり、見たくない将来に苦言を吐いたり、当たり前と思いながらも受け止めきれない苦しみがあったり、、 それでも日々は過ぎて、歳をとって、忙しかったり緩慢だったりでいたずらに時間ばかりが過ぎていきます、 前に進むたびに傷は増えてきて黙

        • うた

          やさしいかも知れない 美しいのかも知れない うれしいかも知れない すぐにでも壊れそうで 始まるから、終わって 傷ついて、産み出して 時の速さにおどされて わたしは走ったけれど 思ったよりすぐだった 終わりへの距離さえも 今日の夕暮れ時ほどに あっという間に来ては 消え去ってしまうのか どこへ向かうのだろう 何を見たいのだろうか 解らないからただ言う お礼の言葉をただ言う

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        小説『雨の十二月』

          このほし

          どこかで誰かが泣いていてそれでも誰かは笑っていたり怒っていたりしてそれをただ見てる人に無視をする人がいてそんなことはもうとうに諦めている人がいてそれが当たり前で今更寂しいとか辛いとか冷たい世の中だとは言えない世の中でそんな中にも愛はあって希望はあって本当かなと疑ってしまうような幸せもあるけどその実殆どの人は不幸を感じていてそれこそが不幸なわけであって

          このほし

          だれも

          誰とも喧嘩していないのに誰のことをも傷つけていないのに激しく辛い別離をしたような切なく苦しいような気分になることがたまにあってどうしようもないから布団の中に逃げ込んで少し泣いてから眠るけれど朝方見る夢は温かく楽しいから夢という映画をもっと長く見たくて寝坊をしてしまったりするからわたしは恐らくとても幸せな人種なのだと感じて感謝するけど一体誰にかなと思う親か友人が社会かかみさまかいずれにせよ言いたいのはありがとう。

          遊ぶこと、休むこと

          忙しいストレスフルな現代社会を生き抜く上では然るべき時に然るべき休息を取ることが必要かと思う、 取れない、時間無い、金ない、とか言われそうだけど取り敢えず休みが必要で少しは余暇があるという体で話させて貰うと、 ぼくは20代位まで休む、休憩するということを大いに履き違えていた。 以前もここで同じようなことを呟いていたかもしれないが、時間が余った時、仕事がない時、そりゃあ自分のしたいことをするけど、 遊ぶこと、楽しいことって案外疲れるし負荷も金もかかるもので、 結果的に普

          遊ぶこと、休むこと

          かえりみち

          疲れて帰るのはいい よく眠れるから 疲れて帰るのはいい 家が愛しくなる 衣食住など 当たり前と思った子供の頃 感謝謙遜を わきまえてもいなかった 当たり前のことが嬉しい 当たり前のことがありがたい 誰に言うともなくお礼を言い 頭を下げる 夜は朝を祝福する 私はあなたのためだけに生まれてきた 私をあなたのためだけに使っておくれ 本当に

          かえりみち

          wish you were here

          私は哀しくなるのが好きだった 哀しくて涙を流すと、必ずあなたが優しくそれを拭いてくれたから お腹が空いているときにご馳走を食べるみたいに あなたはいつも抱きしめてくれた そんな人はもういない また哀愁の季節がやってきた 私は独り部屋のすみでめそめそしている 懐かしい歌も、読み慣れた小説も慰めてくれはしない もしもあなたがここに居てくれたらいいのに 本当にそれだけでいいのに 高価な宝石も、贅沢な食事も要らない 隣に愛があるのなら、春の嵐すら愛して迎え撃とう

          wish you were here

          ラジオと笑い

          以前もここで話したことがあるかもしれないけれど、人間は毎日笑う必要がある生き物だとぼくは思う、 作り笑いでも、愛想笑いでも良い 口角を上げるのだ、 出来るなら爆笑できた方がいい、 大人になると誰しも1日に一度も笑わない日なんてザラにあるだろうし、渋面作って険しい表情きもなる。 思ったより深刻に精神衛生上よろしくない。 ぼくも今年の夏に入る頃、忙しくて満足に笑う余裕がなかった、 そんな中出会ったのは敬愛する漫画家のやっているYouTubeの雑談配信だ、 押切蓮介の

          ラジオと笑い

          オジーは凄い

          オジーオズボーン、 ヘヴィメタルを愛好する者の中で彼を知らぬ者はいないであろう。 バンド、ブラックサバスとしてデビューしてからソロになって早数十年。 現在73歳、ついこの間パーキンソン病になったことでも話題になったが、奇跡的に音楽活動を続けられている。 彼の何が凄いか、と言うことはぼくがここで語ると無粋で蛇足なことを並べてしまうので遠慮するが、 唯一絶対無二のトーンのボーカルと格好をつけない格好良さ、 そしてそれぞれの時代の新たなヒーロー的ギタリストを携えての派手で重

          オジーは凄い

          懐かしい街

          懐かしい街をゆく 足は勝手に動く 過去と同じ道を 以前と同じ気持ちで進む 驚くほど覚えている空気感に 胸の躍る思い 変わったものも 変わらないものも そんな自分もいる あの頃は皆が居た でも今はもう誰もいない ただ一人思い出の街をゆく 誰にも会っていないのに たくさんの人達に会ったような そんな気がした 未熟だった自分の過去の清算か 忘れていた情感を 思い出した

          懐かしい街

          悲しむくらいなら

          悲しむくらいなら、怒ってやれば良い 苦しむくらいなら、戦ってやれば良い 嫌われるのも良い、笑われるのも良い 失ってしまうなら、自ら捨てるが良い 謙虚なのも、弱気なのも、卑屈なのも、悔しいのも良いし、 全ての人の上に苦しみは降りかかる、 でもそこで強気でありたいと思う、奪い奪われるでもなく、精一杯の去勢でいい、立ち向かうのだ、 弱くていい、むしろ弱いから、劣っているから、苦手なことがあるから、忘れたい過去や罪があるからこそ、 明日も日が昇ることを喜べるのだ、 夜に全てが死

          悲しむくらいなら

          ぼくのまわりも

          ぼくのまわりも、にぎやかになってきて、たのしい日々も増えた、 ぼくのまわりも、おだやかになってきて、やさしい人々も増えた、 なぜと言う言葉や、いやと言う感情を、 少し我慢して帳尻を合わせれば、 しあわせになれる、ふしぎと、自分の足でたてるようになった、 だいじょうぶ、きみときみとあなたの感じている悲しさや苦しさには、終わりがあるから、 必ず終わる喜怒哀楽、 時はすぎゆくから、 嘘つきものにも平等に風が吹き、 雨が振る、 おわりのひはちかい

          ぼくのまわりも

          小説『夕焼けと好日』

          俺はクズだと思っていた。皆まとめてゴミみたいな人間の群れ…… そんな風にシニカルに周囲を見下す事で自分の脆い自尊心を保っていた。 中学校の教室に居る面子は皆俗物で、誰ひとり本当のことを分かっていない。 本来俺はこんな所に居るべき人間じゃない。 もっとふさわしい場所が、仕事がある筈だ。 もっとハイセンスで、もっと素晴らしく、もっと美しい未来が待っているに決まっている、きっとそうだ。 でも俺はどうしてこんな国のこんな場所の平凡な両親の元に生まれたのか、皆知らないのだ。 俺

          小説『夕焼けと好日』

          小説『マイライフ』

          弟から譲り受けた、不要になった携帯ゲーム機で1人遊んでいる。日本中の人が知っているであろう有名なRPGゲームのシリーズだ。 モンスターを育成してゲーム上で他プレイヤーと戦ってエンディングを目指す。 ゲームをやるのは子供の時以来なので、貰ったゲーム機は10数年前の古いものだったが新しく思えてしまう。 楽しくはあるが私はとても飽きっぽい。だからこれもまたすぐにやらなくなるだろう。 もう深夜4時だ。そろそろ眠くなってくる、これから寝て昼過ぎに目覚める、休日の睡眠はとても怠惰だ。

          小説『マイライフ』