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【風呂酒日和29-2】 酒蔵北の誉

【風呂酒日和(フロサケびより)】
どこかで銭湯を見つけると、つい寄り道したくなる。
銭湯から出ると、つい一杯飲みたくなる。
そんな私がふらりと立ち寄った、心と体とお腹を満たす、銭湯と居酒屋をまとめたマガジン。


椎名町の駅前の方に戻ってきた。
商店街の通り、なかなか楽しそうなお店が並ぶ。

なんとなくこの空気感、好きだな。
歩くほどに惹かれるお店をチラチラ目に入れつつも、マップを見て一番気になったところを目指してみる。


からからと扉を開けると、なかなか広い。
カウンターが10席ほどと、テーブル席がいくつか。
店員さんが5〜6人はいる。
私がよく行くこういう店の中ではこれはかなり大きい方だ。
一人です、というとカウンターへどうぞと促される。

自意識過剰かもしれないが、なんだこいつ...?という視線が痛い。
カウンターの後ろのテーブル席に座っている人は常連さんだろうか。
歓迎されていないというほどではないのだが、このちょっと空気が変わるような感じ。なんと言えばいいのだろう。
勢いで飛び込んだ教室がうっかり間違えていて、自分のクラスじゃなかった時、みたいな気分だろうか。
なんとも言えぬいたたまれない感じ。


しかし仕方がない。
初めて来たのだから。そんなもんだ。
ここにいる人達にもみんな「初めて」はあったはず。
そして、常連さんが棲み着く店ほどきっと美味しいに決まっている。
そう言い聞かせて心を整えカウンターに座る。

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