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猫界唯一の友であり偉大なる美しき先輩、ミーコ。


猫が好きだ。
しかし、残念ながら私は猫アレルギーである。

犬も好きだ。
しかし私は、犬がちょっとこわい。


小さい頃からペットを飼ったことなどもなく、身近に動物がいる生活をしたことがなかったため(クワガタとかカエルとかはその辺にいっぱいいたが)私は動物とたわむれるのにちょっと苦手意識がある。

可愛いな、触らせてもらいたいな、なんて思うは思うのだが、はふはふとものすごい勢いでこちらにいらっしゃって、ぴょんぴょんされたりペロペロされたりすると「おぉ...そんな...すいません。お、落ち着いて下さい。勢いがちょっと...」とオロオロして立ち尽くしてしまう。
か〜わいい〜!よしよ〜し!とムツゴロウさんのように愛でたり、テンション(?)を揃えることができないのだ。

こちらに近づきもせず、でも余裕のある表情で「うむ、撫でたければ撫でよ」くらいどっしりと落ち着いて構えてくださっている場合は、たまにそっと触らせてもらったりするのだが、人間で言うところのウェーイ系の勢いの動物さんだとなかなか懐くことができない。
今思うとそれは、人間に対しても一緒かもしれない。


そんな私には、唯一アレルギーの出ない猫がいる。
名を「ミーコ」という。
ミーコは、私の親しい友人が飼っている17才の猫だ。

友人の家に行くと、いつもミーコは大人の余裕かそういう性格なのか、逃げもせず、こちらに来るでもなく「あらいらっしゃい。」とでも言うようにいつも座っている丸いクッションの上でおとなしくこちらを見ている。

ゆっくりと近づき、年上の先輩なので「こんにちは、おじゃまします。」と丁重にご挨拶するとミーコはしっぽをゆらりと動かし応えてくれる。
撫でてもいいですか?とそっと小さな頭に触れると「どうぞご自由に」といった感じで大人しく撫でさせてくれたり「もういいかしら」とするりとスマートに私の手をすりぬけ、自由に庭へ散歩に出たりする。

基本的には撫でる以前に、猫がいる家に入った瞬間、私はいつも目がうるうるになり、鼻がズビズビになり、くしゃみが止まらなくなって、その家に泊まったりしようものなら目をゴシゴシと掻きすぎて翌朝悲惨なことになってしまうので、あまりお近づきにはならないようにしているのだが、友人は遠方に住んでいるため、会いに行くときは大体家に泊まらせてもらう。
しかし、ミーコの家(友人の家)でアレルギーが出たことは一度もない。

そんなわけで、ミーコは私が触れ合える、そしてなんとなく波長も合うと勝手に思っている唯一の"近しい友人(友猫)"なのだが、ちょっと前にそのミーコの調子があまり良くないと友人から連絡があった。

「もうやっぱり高齢のせいもあって、1ヶ月くらい前までもりもりご飯食べてたんだけど最近あんまりご飯も食べられなくなっちゃって、トイレもうまくできなくなってきちゃったんだよね。」

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