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読書感想文

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#本屋大賞

悲しみの先にある微かに見える希望の光『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ

今日も誰にも聴こえない悲鳴が鳴り響く。知ろうとするだけでは聴こえない。ともに歩む。それだけの思いがある人にしか聴こえないものなのかもしれない。死にたいわけではない。ただ、生きることが辛いなぁと感じる時があったりする。どんな希望の光も届かない心の影に届くのは、こういう物語なのかもしれない。

これだけたくさんの人がいるのに、誰とも繋がれないこと。言葉を使うだけでは伝わらないこと。むしろ、言葉にする

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