木の温もりを感じる週末旅へ
6月に入り、僕らの季節は梅雨を迎えました。
しとしと雨が続き、外へ出かける気分になれないそんな時は、日々の暮らしのものへ目を向けるきっかけを与えてくれる季節でもあります。
今回の「WeekEnd like Film.」では、毎日の暮らしを豊かにさせてくれる良いものを探す週末旅へ出かけてみましょう。
富山・南砺地域は、昔より代々受け継がれてきた木工技術が根付く、職人気質の風土が特徴のひとつ。
今回の記事では、「木」が持つ本来の良さを肌で感じることができるお店をご紹介して行きたいと思います。
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【Indigo Furniture】
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2016年5月に展示場がオープンし、今年5月で3周年を迎えられた「Indigo Furniture」さん。
平日は家具の製作作業に専念し、毎週土曜日と第1・第3日曜日のみオープンするこの展示場には、代表の工藤さんがデザイン・製作されたスタイリッシュな家具や小さくても存在感のある木工品が販売されています。
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「Indigo Furniture」さんの家具は、日々の暮らしに寄り添うようデザインされ、ユーザーの目線に沿った使いやすさと毎日使うものに対する愛着が湧いてくるような印象を受けました。
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今回は、カッティングボード(サイズ:中・ ¥4,000)を購入させて頂きました。それぞれの材質が持つ色味や質感を比べながら、自分の暮らしや感性にあった”ひとつ”を選ぶ時間。そんな幸福な時間を過ごすことが出来ました。
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また今回は特別に、展示場と併設されている「Indigo Furniture」さんの作業場も見学させて頂きました。
木の無垢な香りに包まれる空間。
種々多様な工具たち。
加工前の木材が並ぶ光景。
先代から受け継いだ機材と新調した機材。
「Indigo Furniture」さんの家具を見た時に感じた素直さや優しさは、この作業場があってこそ生まれるのかと感銘を受けました。
さらに、良いものと「良いもの」と単に紹介するのではなく、作り手さんのこだわりや思いが伝わってくるような写真や文章を心がけて行きたいと、普段は見れない風景に居合わせそう感じました。
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これから長く使っていけるものに出会えた喜びと期待を抱き、お店を去ります。
私が考える、日々を豊かに生きる方法は、長く使える良いものや自分の好きなものを使うのはもちろんのこと、そのものに対する思い出や作り手さんの顔が浮かぶものを使い続けることだと思います。
だからこそ、毎日頑張って稼いだお金は、多少値段が高くとも、長く大切に使えるものへ投資したいと思うのですね。
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【越中一宮 高瀬神社】
さて、次の目的地へ行く道の途中、高瀬神社へ寄ってお参りをして来ました。
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この神社の神様である大国主命は、縁結びの神様ということで、私が訪れた時も結婚式が行われていました。
2019年も下半期に入り、これから先の数ヶ月は、私自身の環境も色々な変化がありそうなので、仕事・恋愛・私生活に関わらず素敵なご縁に恵まれることを切に願います、、、。
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高瀬神社での参拝が終わり、今回の旅の終着地・井波へ向かいます。
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【nomi】
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約200名程の彫刻職人さんが住まれておられる井波の町は、ぶらりと歩くだけでも、木の乾いた香りがどこからか漂って来て、「木」好きには堪らない町。
また、職人気質が根付くこの町は、どこか凛とし洗練された雰囲気も感じられるのが特徴です。
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今回訪れたのは、今年5月にオープンしたばかりのお店「nomi」。
今回は、nomiオリジナルブレンドを頂きましたが、特筆すべきは、器・プレート・カトラリーのひとつひとつに作家さんこだわりの作品が使われているところでしょう。
例えば、おしぼり受けに使われているお皿にさえも、作家さんこだわりの品が使われており、井波でアトリエを構え作品制作を行う、陶芸作家・前川わとさんの器に触れることが出来ます。
シンプルなデザインにも、温かみが感じられる色合いと質感で、とても好きな作家さんのひとりです。
また2019年6月22日〜30日には、前川さんのアトリエにて、展示・販売イベント(今年のテーマは「いれもの」)が開催されます。
井波の町家で展示される作品たち(写真は去年のもの)を眺め、実際に手にとりながら、自分の暮らしを豊かにさせてくれるものを選ぶ時間を堪能しましょう。詳しくは、前川さんのウェブサイトやインスタグラムでチェックしてみて下さい。
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話を戻すと、カフェバー「nomi」は、井波のゲストハウス「BED AND CRAFT」のラウンジとしての機能も持っており、井波滞在中の核として活用できるスポットとなっています。
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彫刻作品を作る際に出る木屑で燻製する本格化料理を味わえるのが、「nomi」最大の魅力のひとつ。
朝食は、燻製肉のサンドイッチを堪能。夕方からは、ジャズが流れるラウンジで、クラフトビールを飲みながら過ごす時間などなど、、、。ここ富山は井波の町で、贅沢すぎる時間を過ごすことが出来るのです。
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建築家として、中国など海外で活躍されていた富山出身の山川さんがUターンし、井波へ移住されて立ち上げたがこの「BED AND CRAFT」。
井波の町にも例外なく訪れた過疎化・高齢化の波の中で、地元・井波の将来を想う職人さんと密に連携を取りながら、体験型ゲストハウスという新しい文化を根付かせました。
最近では、人々の生活と消費のあり方は、「モノ消費」から「コト消費」へ移り変わってきました。品質が保証された製品を手軽に手に入れられることが出来るようになった昨今。「買う」「買わない」の判断基準を決めるのは、単に”良い”品質だけではなく、体験であったりユーザー対して物語(ストーリー)を与えれるコンテンツだと思います。
敷居が高く思えた井波の木工・彫刻の文化を、ゲストハウス滞在とセットにし、観光客との距離を縮めることに成功した「BED AND CRAFT」の功績。彼らの取り組みは、現在の「コト消費」のトレンドにとても合ったコンセプトと言えますし、日本の文化を知りたいと思う海外観光客も惹きつけ、これからの地域づくりのあり方を先駆けているように思えます。
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【WeekEnd like Film.】
木の温もりを肌で感じ癒され、地域で頑張る人々の仕事にも触れられることが出来た週末旅。
なにも遠いところへ旅へ出る必要はなくて、自分の住む町・地域のことを深く知ることは、日々の暮らしを豊かにさせてくるヒントかもしれません。
仕事や日々の事で追われる、ひとり暮らしの日常。
忙しい日常の中でも、身の回りのもの大切に長く使って生きたいと思う気持ちを再確認した、週末の貴重な数時間の出来事でした。
文・写真:北条巧磨
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