暇の嗜み

わがままな自分の居場所

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最近の記事

海辺で本を一冊読む

三連休の最終日の15時ごろ、本一冊と冷蔵庫から冷たいほうじ茶を500mlのペットボトルに入れて、自転車に乗って海辺に行った。  夏休みだろうか、学生が海から帰ってきてたり、親子連れで釣りをしていたりした。 海辺の岩場にしゃがみ込んで推理小説を読み始めた。  この日は、風が強く、海も穏やかではなかった。視線の遠くで軽トラが行ったり来たりしているが風と波の音の影響であまり聞こえない。文庫本の小説のページがパタパタと動きながら、バシャーンと岩場に打ち付ける波の音がする。クルーズ

    • ベトナムハノイ一人旅③

      最終日 今回はあえて細かく予定を立てないことにした。 ただただひたすら歩く歩く歩く。 ひたすら歩き 休憩のライチティーがびしょびしょの体を覚ましてくれた。 外国で飲むフルーツティーはとても美味しく感じる。 ただただ歩いた。バイクの勧誘やしゃべりかけてくる人もいた。それらもうまくかわせるようになり、自分なりに成長したななんて自画自賛しながら知らない街をひたすら歩いた。この行動は私の中の何かをなくすと同時に満たしてもくれる循環的な働きがあるように感じた。五感で感じるこの行動は

      • ベトナムハノイ一人旅②

        2日目、 ツアーに予約していたので一人でツアーに参加した。少ない人数での参加だったため交流があった。  道中、遠くに見える高層マンションや高層ビル、そして郊外にある高級住宅街として開発された、洋館もどきの敷地、道路の反対側は農地が広がっている。そんな景色を車の窓から眺めていた。 ハノイの旧市街から車で2−3時間ほどで到着した。がっつり観光地化された場所だった。何台もの船がハロン湾を遊海しており、なんだか海賊になったような気分だった。ここで大砲撃や隣の船に飛び乗ろうとまででき

        • ベトナムハノイ一人旅①

          どこか遠くにふらっと行きたいな そう思い飛行機とAirbnbを予約した。 場所はベトナムのハノイ ホーチミンか迷ったがハノイの方が飛行機代が1万円安かったのでこっちにした。 2泊4日の予算7万 受託手荷物なしの弾丸バックパック旅行が計画された。 三年ぶりの一人旅 タイに長期で行った時以来だった。 海外には4月にオランダとベルギーに行った以来の4ヶ月ぶりこんなに早く外国に行けるとは思ってなかった。 関空ーハノイ行きに乗る。航空会社はべトジェットエアー 受託手荷物なし、事前指

        海辺で本を一冊読む

          トトロに憧れて

          わき水で冷やしたきゅうりの丸かじりは幼稚園の頃に見ていたメイへの追体験の記憶を呼び起こしました。

          トトロに憧れて

          廻向堂 第三話

          影響 ひと段落といっていいのだろうか。気だるそうなアオイは管理室の屋上にある木に登り、街全体を見渡していた。 「あら 久しぶりじゃない」とパーマのかかったロングヘアーを風になびかせながらレイカがやってきた。 そう俺はこの管理室に1ヶ月ぶりにきた。例の白い本の像でずっと外出していたからである。 「うまくいってるの?」レイカはコーヒーをアオイに渡しながら聞いてきた。 「何をもって上手いかどうかはわからん 送信者が仲介者に対しての要求は果たせたよ。受信者が送信者の『像』にどういう

          廻向堂 第三話

          廻向堂 第二話

          願い 「うわー、座る場所ないな」 「マジで、タイミングずれたなぁ」大学のお昼休み時間、校内どこのフリースペースは人で混雑しており昼食難民になってしまっていた。 「おっ、あそこ空いてる」と隼人が指を刺した先にはソファータイプの椅子と机があった。 「よかった 無事に座れて」「うん、ここいいな 意外と穴場スポットなんかな」「なぁ そんな感じする。 知る人ぞ知る的な 座りごごちも最高」とお気に入りのスペースを見つけることができた凪と隼人は満足そうに昼食をとり始めた。 「ちなみに

          廻向堂 第二話

          廻向堂 第一話

          あらすじ 大学進学をきっかけに凪は、18歳にならないと入れないという曽祖父が建てた「廻向堂」を訪れ、案内役のアオイと出会う。冷静で謎めいたアオイから未来からのメッセージが書かれた真っ白な本を手渡された凪は、過去と未来を繋ぐ使命を与えられる。友人の隼人と共に廻向堂の謎とメッセージの意図を解き明かし始めるが、突如届いた新たな「像」の暗号に直面する。現代の問題と「像」の関連性を探る中で、凪たちは未来に向けた重要な気づきを得て、廻向堂との関わりをより一層深めていく。 呼ばれている

          廻向堂 第一話

          計画と即興の融合

          もうすぐ7月がやって来る。6月から考えていた夏のスイーツを作る時期だ。今年のテーマは「京の夏スイーツ」。食器からデコレーションまでを考え、必要な材料を買う。この準備の時間が大好きだ。既製品を買うのではなく素材を選ぶことで、様々なイメージが膨らむ。素材の変化を楽しみ、何を作ろうかなとワクワクする。 ある程度の準備が整ったら、いよいよ作り始める。ここからがアレンジの登場だ。頭の中で考えたアイデアを実際に形にしながら、臨機応変に対応することが大切だ。じっくり考えた通りに作ることも

          計画と即興の融合

          一人で食事の虚しさと空しさ

          大好物は生魚である。お寿司にお刺身そしてお誕生日の時に家で食べていた手巻き寿司。 母親は自分が生魚が大好物なのを知っていたので主食にならなくても小鉢感覚でよくお刺身を買ってきてくれた。自分にとって生魚は特別であったが珍しいものではなかった。  でも、最近この大好物の生魚を食べてもワクワクしなくなった。ほんの一昨日のこと、タイの熟成とハマチとイサキのお刺身を食べた。 魚を丸で頂いたので下処理をし、数日間寝かせた手間暇かけた魚である。 けれども、味気なく何だか虚しさが浮かび上が

          一人で食事の虚しさと空しさ

          向き合う前にすること

          受け入れるには向き合わなければならない。 最近、自分自身で何か向き合わなければならない事柄があるはずなのに分からない。分からないんだ。心と頭でそれをいっこうに気づかないふりをしているようだ。自我が自分自身に対して気付かないふりしていることに気づくように訴えかけているのだ。 向き合う前にすることそれは認めることだ。自分の今の状況を確認するそして、自分の場合は気付かないふりしていることを認め、何を認めると向き合うことのスタートラインに立てるのか 体全体を動かして考えろ、頭のみで考

          向き合う前にすること

          人生とは暇つぶしで、この世界はRPGゲームだ。そして人体は遺伝子の乗り物に過ぎない。

          人生とは暇つぶしで、この世界はRPGゲームだ。そして人体は遺伝子の乗り物に過ぎない。

          しない執着

          何回も思い出してしまう漫画のセリフがある。 これは『進撃の巨人』のケニーアッカーマンのセリフである。このセリフを見た時何か人間の本質の一部を知れた気がした。「何かに酔っ払ってねぇとやってられない」とは自覚的なのだろうか、それとも無自覚的なのだろうか。生きる理由とは何かの奴隷のなることなのかと考えた。 自分は、この「何かの奴隷になってしまうこと」が怖かった。知らず知らずにそれを執着してして気付かずにいる状態になってしまうのが嫌だった。そしてお坊さんが書いた自己啓発系の本を何

          しない執着

          人と関わること🟰X

          馴染めないと感じる日々や居場所の中に別の居場所空間を創っていた自分に終わりを告げ、心地の良い自分だけのカプセル空間に閉じこもった最初の日はいつだっただろうか。 己に偽りながら周りに合わせて群れたりする人たちも視界から消えてこのカプセルの中から悠々自適に過ごせていた。 しかし、最近このカプセルに寿命が来ていると感じるようになった。このカプセルには耐用年数があるのかと確認するがどうやら違うらしい。壊れていないかすまなくチェックする。いやどこも壊れていない。けれども、なんかおか

          人と関わること🟰X

          些細な意識

          習慣として動作を大切にしています。日常生活の中で人は音を立てながら動きますが、自分が出す音には意外と無頓着です。 ドアの開け閉めを丁寧にして、やさしい音を奏でるように心掛けています。玄関では靴を揃えて、ほとんどの靴を下駄箱に収納します。足音に注意して歩き、座る時の音にも気を配ります。物を机に置く時や片付ける時、冷蔵庫を閉める音など、自分の行動や動作一つ一つに細かな意識を向けることで、その瞬間に集中できます。 あれこれを考えながら適当にするのではなく、一つ一つを流れるように

          些細な意識

          家に帰ってきたら検索してしまうもの

          わがままな自分ここに居場所つくりけり。 『飲み会苦手』スマホの通信がWi-Fiに切り替わった瞬間、調べ始めてしまう。自分の今の心情に合うピッタリの文章を個人ブログ界隈から求めて心を落ち着かせる。  小さい頃、テレビでやっていた忘年会シーズンの街中インタビューを見て、自分はこういう場が苦手だろうなと勝手に思っていたことを思い出してしまう。けれども、誘われたら体調が悪くない限りは行くようにしている。オレンジジュースしか飲まない生粋の下戸人間だとしても。  自分にとって「飲み会

          家に帰ってきたら検索してしまうもの