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火花
2022年1月22日 13:34
ある春の日、黒猫のヨルは本当に美しいものを探しに旅に出た。最初に出会ったのは桜だった。初めて見る満開の桜は圧巻だった。桜の花びらが散るのを見てヨルは綺麗だと思ったが、どこか寂しくなった。次に出会ったのは虹だった。その七色に光る橋を見てヨルは心を躍らせた。しばらくして虹は消えた。ヨルは寂しかった。綺麗なものがまたなくなった。次に出会ったのは花火だった。花火の迫力と美し
2021年11月6日 22:18
カツカツと革靴を鳴らすスーツ姿のサラリーマン。ランドセルを担いで駆けてゆく小学生。手を繋いで互いの愛を感じ合う大学生のカップル。 昨日も今日も明日も1日のはじめを告げる朝日が綺麗に思えない。 社会のどこにも属さない僕は、社会の全てが敵に見えた。 大学受験に落ちた。それは初めての挫折だった。中学までは成績優秀だった自分。高校受験はすんなりと上手くいった。どこかに慢心があったのだろう。当然の