文化の日果てなきチラシ配りかな
季語:文化の日(晩秋)
ぶんかのひはてなきちらしくばりかな
そもそもの文化の日とは?
文化という言葉はいろいろと奥が深いようだ。
Weblio辞書の「実用日本語表現辞典」ではまず以下のような定義があり、その後、語源などの説明が続く。
文化とは、複数名により構成される社会の中で共有される考え方や価値基準の体系のことである。
最後には、以下の定義のもと具体的な例がいくつか挙げられている。
人間により創造されたもの、人工物であり、その社会において後天的に学ぶべきもの全般のこと
11月3日、文化の日は「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨とした祝日と定められている(国民の祝日に関する法律)。
祝日にはその意義を考えたり、ちなんだイベントが開催されることも多い。そして文化の日前後に多く催されるイベントのひとつが、「文化祭」である。
多くの学校で類似のイベントが開催されているのは、周知のことだろう。名称は「◯◯大学祭」のように独自につけられていても、その根が文化祭であることは間違いない。
「人間が作ったもの」を推し進めるお祭りという意味では、例年文化祭は盛況に行われているようだ。(今年はコロナ禍の影響で例外だが)
ただ文化祭で、人間が作った何を推し進めているかというと、綿あめだったりたこ焼きだったり、おでんだったりと、縁日的な文化が主流のような気もする。
わたしが体験した文化祭
わたしが在籍した某大学では、11月1日から4日にかけて大学祭が行われる。何名くらいの来場者になるかは、曜日と天気によって大きく変わる。晴天続きで土日が絡めば、その年は大盛況となる。
わたしが大学1年生のとき、曜日や天気がどうだったかは覚えていない。ただ、3日は祝日なので確実に来場者が増える。大学祭の正念場ともいえる日だ。
当時柄にもなく、軽音部的なサークルに所属していたので表向きは演奏を披露することが目的である。文化的だ。真の目的は、喫茶店と屋台でどれだけ儲けるかである。演奏の出来栄えなど二の次である。
1年生の仕事は客引きである。校門から入ってきた一般の方にサークルが出している喫茶店と屋台のチラシを渡すこと、もしできればその場で商品と交換できるチケットを買ってもらうこと、が使命である。
1日中あっちこっちの門(主に正門と西門)を往復し、チラシを配ってまわる。チケットを買ってもらうほど積極的な売り込みはわたしにはムリだった。
今日の一句はそうやってうろうろしながら、当時のわたしの頭にあったであろうことを書いたもの。
商売も人間が生み出した知恵であるので、立派な文化的活動である。しかし、大学生が総出で商売にせいを出すというのも、偏っているなぁと思わざるを得ない。
なんだかなぁな思い出話を聞いていただき、ありがとうございます。厚かましいお願いですが、スキ・フォロー・コメントなどいただけると、よく眠れそうです。
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