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陽だまりの粒 外伝

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陽だまりの粒 外伝⑤ 後半

陽だまりの粒 外伝⑤ 後半

1990年9月20日(木)

昼休みの軽音楽部部室

美彩、智美、里香、芳恵、美佳の5人が集まって弁当を食べながら会議を開いていた。

議長の里香が、各自の安倍に関する調査レポートに目を通しながら溜息をついて言葉を発した。
「何で咲がいじめられてた事に誰も気が付かなかったんだろうな」
里香の言葉に続く者が誰もいない。
押し黙ったままの空気が支配する中、里香がボソッと一言呟いた「安倍って一体何者だ」

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陽だまりの粒 外伝⑤中盤

陽だまりの粒 外伝⑤中盤

1990年9月17日(月)
デート中の慎一郎と智美がガソリンスタンドで給油をしている最中に灯油を入れるポリタンクを自転車に2タンク積んで持ち込んで来た男がいた。

ガソリンスタンドの店員は「お客様ポリタンクにはガソリンを入れる事が出来ないんすが、宜しければこちらの方で携帯缶をお貸ししますので、そちらに給油いたしますか?」とその客に説明しているが、「それではダメなんだよ!とにかくポリタンク二つにガソ

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陽だまりの粒 外伝⑤前半

陽だまりの粒 外伝⑤前半

軽音楽部の部室にて不覚にも涙を流して候。
女に嫌われた事よりも、女を誑かした国賊がどうしても許せない!
誰が俺の高校生活を桜色から糞色に邪魔したんだ。
それを思うといつも絶望感に苛まれ誰かの自由を葬ってしまいたくなる。
185センチの背を持ちながらドテチン又は鼻モゲラと呼ばれる位に猿人顔で鼻の穴が外を向いて出っ歯で髪の毛の生え際が薄いこの俺を愛してくれる純潔の女子はいないのか。

一年生の初め一人

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陽だまりの粒 外伝④

陽だまりの粒 外伝④

1990年4月8日(日)
エルパーク仙台141スタジオ

日曜日の午後、ショッピングで混雑する141ファッションビルの一階にあるエレベーターを6階まで上がると目指す場所に到着する。
6階に到着してエレベーターの外に出るとそこには開場を待つ人達が多数集まっていた。

イギリスを代表する、間違いなく旬なバンドがやって来るのでコテコテのPUNKファッションに身を包んだ気合いの入った人が多数いるのかと思っ

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陽だまりの粒 外伝③

陽だまりの粒 外伝③

今日、咲の髪をカットした結花が仕事を終えて家路に急ぐと、結花の帰りをまだかまだかと首を長くして待っていた先日結婚したばかりの夫の正樹が玄関先で強く抱きしめてくれて、もう我慢出来ないとばかりに用意周到に早々と風呂を入れて置いて今夜の契りの準備までしてくれていた。

私だって早く抱かれたいよ!
と身体が正樹を求めながら結花は正樹のキスに舌を絡めたキスで返事をして、着替えを取りに寝室に行くと着替えもそこ

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陽だまりの粒 外伝②

陽だまりの粒 外伝②

1988年4月某日
ゴールデンウィーク休みを前にした日の夕刻、和彦は、仕事の同僚と言うよりも幼なじみの冨美子に誘われて喫茶店に行くことになった。
冨美子の話しだと、どうしても会わせたい人がいるので会って貰いたいと言う事だが、明日は行きたくもない日帰りの社員旅館があるし、三ヶ月に一度位しかない定時上がりの日だから、どうも気乗りがしないのだが、一度キチンと断ったのに、何故か慌てた冨美子が車で家まで

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陽だまりの粒 (外伝)

陽だまりの粒 (外伝)

1986年5月4日(日)チェルノブイリ原子力発電所大爆発による拡散された放射能が世界中を覆い、東京サミット開催により東京に全国中から警察官と機動隊を動員した戒厳令が敷かれた雨の日の朝。

雪野和彦が隣の部屋のデカい声の音で目を覚まし枕元に置いてある目覚まし時計を確認したら、午前9時を回っていた。
「あ〜ダリーな~やっぱ行くの止めようかな」和彦が昨晩寝たのは午前3時過ぎで、それまで4月に同期入社した

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