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最強お助け魔女コンビ

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#童話

最強お助け魔女コンビ#12

最強お助け魔女コンビ#12

虹のかけら

その晩、木戸から部屋に戻ったペティーは、ベッドの中で明日チュッパチャップスを買いにいかなきゃと考えていた。今日はほんとに楽しかった。初めて龍にも乗れたし、あの漁師のおじいさんのおうちで飲んだお茶もおいしかったな、と考えているうちに、ペティーは眠りについていた。その夜、ペティーはジーンと一緒に雲の上をぴょんぴょん飛びながら、虹のかけらを集める夢を見た。夢の中で見たジーンはいつもの無表情

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最強お助け魔女コンビ#11

最強お助け魔女コンビ#11

漁師小屋に入ったジーンは目を丸くした。みすぼらしい外観とは打って変わって小屋の中は、とても豪華できらきらしていたのだ。壁にはずらっと人魚の鱗で作った絵が飾ってある。ワイン色のビロードできたソファーセットに、ガラスのティーテーブルに、天井にはシャンデリアまでついている。

おじいさんは二人にソファーに座るように言うと、キッチンにお湯を沸かしに行った。ソファーに座った二人はきょろきょろを部屋を見回す。

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最強お助け魔女コンビ#10

最強お助け魔女コンビ#10

龍使いのデルタがやってきた。ジーンとペティーはわくわくしながらドアの前に立っている。その龍は、群青色でとても美しいうろこを持っていた。ペティーはおそるおそる龍のうろこに触ってみた。デルタがやさしく「お嬢ちゃん、そのうろこはとても頑丈で、どんな矢も貫通できない」と言う。ペティーはジーンを見て言った。「こんな龍に乗れるの?すごいね」

ジーンも龍に乗るのは初めてだ。さすがマチルダおばさん、何でも知って

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最強お助け魔女コンビ#09

最強お助け魔女コンビ#09

エメラルドの湖

汽車の車掌さんは、とても太っちょで真っ赤なほっぺをしていて、一瞬ロバの耳のようなものが見えた気がした。ジーンが小声で、「魔法にかかってあんなに姿になっちゃったのよ」と教えてくれた。

特急列車は2時間ほどでエメラルドの湖のあるカイドーフ駅についた。下りたのは2人だけだ。2人は、そこから馬車で湖まで向かった。黄金ガエルは湖の湿地に生息しているのだけど、人を恐れてなかなか姿を表さない

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最強お助け魔女コンビ#08

最強お助け魔女コンビ#08

 
朝顔の妖精

翌朝、時間どおりにペティーが現れる。まだ夜空には星がまたたいていて、真っ暗だ。ジーンとペティーは余裕を持って虹色広場に向かった。夜の森は魔女のジーンでもちょっと恐ろしい。

そんなこともあろうかと、使い魔のフクロウ、ボウルも連れてきた。ボウルが道案内をしてくれる。ジーンは、カボチャ型のランプを持ってゆっくりと道を歩いていく。森の中はシーンとしていて、ボウルの羽根の音と2人の足音だ

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最強お助け魔女コンビ#07

最強お助け魔女コンビ#07

作戦初日翌朝、ジーンはいい気分で目覚めた。今日も群青の毛布は底冷え加減がいい具合だ。しばらく、ひんやりとした感覚を味わってからジーンはベッドから出る。

キッチンでは、マチルダが朝食を作っていた。メニューはマチルダ特製のパンケーキ。むらさき人参とエシャロットをすりおろして粉に混ぜ、卵とヤギの乳で溶いた生地を焼き、悪魔のキスという特別な唐辛子を使ったソースをかけて食べる。レモンバームも刻んで添

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最強お助け魔女コンビ#06

最強お助け魔女コンビ#06

ベッドでひんやりとした群青の毛布に包まれながらジーンは静かに興奮していた。見習い魔女のジーンは10人の人間を助けると一人前と認められ、さらに高度な魔法を教えてもらえることになっていた。ジーンの母親は魔女ではなかった。おまけにジーンは母親の名前も顔も知らない。生まれてすぐの時、マチルダの家の前に捨てられていたのだ。だからマチルダは優しいけど、母親がどんなものかジーンは知らない。

なかなか眠りにつけ

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最強お助け魔女コンビ#05

最強お助け魔女コンビ#05

もうすぐ11時、ジーンはドキドキしながら、玄関のドアの前に立っている。「どうか、お願い、ドアよ開いて!」そう願った瞬間、木戸から稲妻の形の光りが発せられ、扉が開いた。

扉の前には、ペティーがぼんやりと立っている。ジーンは、すかさずペティーの手を引っ張って中へ招き入れた。「ようこそ!ペティー!待っていたのよ」とジーン。ペティーは何が何だか分からなくてまだぼうっとしている。

キッチンのテーブルに座

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最強お助け魔女コンビ#04

最強お助け魔女コンビ#04

不思議な招待状
ミント色の壁紙、タンスの上に並んだかわいいお人形たち。乙女チックな部屋にそぐわない巨体で、ペティーはどよんと沈んでいた。

あの日、パンケーキ屋さんに行ったあとクラスメートに聞いたのだ。私が1人でパンペーキ店に行ったことが噂になった。アレックスもきっとあれが私だと気づいたはずだ。ため息しか出ない。

「このまま地球の底まで沈んでいければいいのに」そう思った時、ペティーのママがノック

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最強お助け魔女コンビ#03

最強お助け魔女コンビ#03

悩める乙女
 
スマホで見つけた、レビュー4・4のスイーツのお店。虹色のパンケーキにフワフワの生クリームがどっさり乗っていて、果物のトッピングもおいしそう。パンケーキのお皿の写真を撮ってから、口いっぱいに広がる甘い味に笑みを浮かべていたペティーは、斜め前に座っている2人組を見てハッとした。

隣のクラスのアレックスとその友達だ。男の子2人でスイーツの店なんて珍しい。だが、そんなことはどうでもいいの

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最強お助け魔女コンビ#02

最強お助け魔女コンビ#02

 

ペティーは自分の部屋に座っている。ペティーの家はアメリカの中流家庭。ちゃんと個室があってペティーのママの好みで飾られてある。壁はミント色で、色彩豊かなキルトカバーがかけられたベッド、センスのいい薄いグレーの勉強机とクローゼットに白いステキな椅子。

その椅子に座ってペティーが真っ先にしていのはスマホ検索だ。ニヤニヤしながら週末に行けそうなお菓子屋さんを捜している。ニューヨークにはおいしいお店

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最強お助け魔女コンビ#01

最強お助け魔女コンビ#01

ゆらゆら屋敷

「ボーン、ボーン…」時計の針は魔法界時間の朝8時(鶏の絵)を指している。ここは魔法界でも最も深い森の中にある魔女の家。
その家は、深い谷間そばギリギリの所に立っていて、今にも落ちそうでゆらゆらしている。樹齢何千年もの木の太い枝を使って作られてるから、どこを歩いていてもギシギシと音がする。
ジーンは寝室で、冷え切った群青色の空から抜き取った染料で染めた、最高級のクモの糸織りの毛布を頭

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