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2023年7月の読書 オヤジを改造し色気ムンムンになるもアイドルに駆逐される...?

7月もまだ何日か残しての読書振り返りである(これまでも同様)。

早い振り返りの背景として、昔の上司の影響で「スケジュール前倒し」で物事を考える習性?がある。
たとえば、8月の活動を始めるためには8月に入ってからでは遅い、7月中に準備をしておく、つまり7月の終わりに8月を始める(現時点で7月は終わり!)ということである。
と、どうでも良い話はさておき、7月に読んだ9冊を記録に残す。
ちなみに図書館で借りた本が7冊、購読した本が2冊(紙本&電子書籍)



①定年オヤジ改造計画(垣谷美雨)

例によって?インパクトあるタイトルに惹かれ図書館で借りた。
40年近く真面目に働き晴れやかに定年退職を迎えたはずの主人公、しかしその現実は妻に避けられ娘には否定される。
数々の自己概念?をさらけ出すオヤジは果たして改造できるのか?
数々の危険なオヤジ語録はオヤジの自分が読んでもドキドキする。今時こんなこと言わないよな・・・と思いつつ、自分が若い頃には周りのオヤジは普通に皆言ってたよな…つまり、そんなに昔の話ではないのだ。
さあ、以下のオヤジ語録を読んで、あなたはどう感じる?

<オヤジ語録>
■お前はどうして結婚しないんだ、ちゃんと結婚して子供を産んで一人前だ
■女性には母性本能ってものがあるから赤ん坊を見れば自然に顔がほころぶ
■子育ては全面的に母親に責任があると俺は思うがな
■男は細かいことに気づかない動物だから言ってくれないとわからないんだ
■家事は会社で働くことに比べたら段違いに楽ちんさ
■男に女の気持ちなんてわかるわけないだろ
■夫の給料がどんなに少なくても節約して乗り切るのが妻の役目じゃないか
■母親は子供の世話をしているときが最も幸福を感じるものなんだよ
■育休明けに戻る女にロクなのはいないっていうのが俺たち世代の意見
■子供は母親が家で育てるべき、少なくとも三歳まではな
■子供の世話なんてできるわけないだろ、母性本能が男にはないんだから
■やっぱり女はパートくらいがせいぜいなのかな
■手伝ってほしいなら、はっきりそう言ってくれればいいじゃないか
■ああ虚しい、家族のために40年近くも働いてきたというのに

特に意味はないが、進撃の巨人グッズとともに


②人は、なぜ他人を許せないのか(中野信子)

この方は、私が毎週観ている、「その時歴史が動いた(NHK-BS)」という番組でよくお見掛けしているのだが、著書は初めて手にとった。
自分が正義の味方か聖人君子になったかのように「批判」が目立つ世の中である。そもそもそれは「人間らしさ」であり抑制するのも「人間らしさ」
罪を憎んで人を憎まず、が大切だとあらためて認識した。
全体的には「そりゃそうだよな」という内容ではあったが、正義中毒を回避するための訓練、「メタ認知ー自分を客観的に認知する能力」のために前頭葉を鍛える、という点は興味深く読むことができた。「自分を客観視する」はこれまで読んできた書籍によく出てくる。つまり、それだけ重要だとわかってても意外とできない、というメソッドなのかもしれない。
あなたは正義中毒やってないですよね。

正義の味方、アンパンマンとドラえもんとともに


③僕が無料の英語マンガで楽にTOEIC900点を取って、映画の英語を字幕なしでリスニングできるワケ(中村一也)

これは図書館巡りの際に偶然目にして手にとった著書である。
日本人の英語学習は「苦行」になっている。
英語マンガをすすめる著者が強調するのは「楽しくワクワクしながら学ぶ」ことであり、マンガで学ぶ有効性を論理的に展開する話は説得力がある。
苦しんでTOEIC840点を取って使えなくて苦しむ自分には眩しいかぎりである。で、この本読んだだけで何もしていないけど笑。

英語(グローバル)、マンガから連想してルパン一味とともに

④山月記(中島敦)

高校生の教科書以来、約40年ぶりの再読。なぜか急に読みたくなった。
図書館で借りた文庫本は古く、色褪せてシミもありボロボロ笑。
「臆病な自尊心」「尊大な羞恥心」という印象的なフレーズが今も頭に残る。当時はわかったようなわからないような感じでわかったつもりになって本当はわからないのにわかったと言っていたが、大人(すっげえオヤジ)になって骨の髄まで染み込むように理解できる。
「李徴バカだよな」と他人事のように読むのではなく「自分の中の虎は何か(あるいは虎かも)」と思い読む。果たして、自分は羞恥心を取り払い自分のネガティブなフィードバックを正対して受け止めらるだろうか?

タリーズなう


⑤男の色気のつくり方(潮凪洋介)

いつまでもマッツミケルセンのようなイケオジでいたい
そんな叶わぬ?憧れから手にとった一冊。図書館には置いてなく(だよな・・・)、久しぶりの電子書籍購入。
女性を惹きつけるため「男の色気」を高める指南本であるが、その本質は「人間力」を鍛錬する心得に他ならない。
真の「色気ある男」はジェンダーを問わない「人たらし」であり、どれだけ「品の良いバカ」になれるか、がカギである。
これを読んだ今の私は色気ムンムン(死語)かもしれない笑。

やはりこれはオサレカフェで読む

⑥僕は庭師になった(村雨辰剛)

個人的には「みんなで筋肉体操」でお世話になっている方。
本職は庭師であり、最近はタレント活動も盛んである。
が、素性はこれまでまったく知らなかったこともあり、本書を興味本位で借りる。スウェーデン人ということも初めて知った。
スウェーデン生まれのビョーク・セバスチャン(村雨氏)はなぜ帰化するほどに日本に魅了され、庭師を志したのか。
日本人以上に日本を愛する彼が日本と出会った意味が、ここに語られる
それにしても、かっこいい

シーフードサラダとともに

⑦キャラは自分で作る(泉谷しげる)

テレビで「バカヤロー」と毒づくキャラは本当は臆病で気の小さい、みみっちい人間だからこそ生まれた(とご自分で言ってます)。そして常にどうしたら力強く生きられるかを考え試行錯誤する、バランス感覚に溢れた人物であることがわかる。「本当に優しい、いい人なんだよな」という筆者の人間性がが活字から滲み出てくる一冊である。
そんな自分を「俺の生き方はブレブレ」という筆者に「軸がない」私は勇気をもらう笑。

パンダバウムをお供に


⑧持続可能な魂の利用(松田青子)

以前、タイトルに釣られ、この方の「女が死ぬ」という短編を読んだ。いわゆる直球系フェミニスト作家である(個人の感想です)。
今回、久しぶりに購読したが、「女性の敵=おじさんを駆逐する」という鮮烈な?物語が展開される。
“おじさん”の“おじさん”による“おじさん”のために作られた仕組みを打ち破り持続可能な社会を作るため、“おじさん”を駆逐しようと立ち上がり“おじさん”は単なる障害物となり“おじさん”から少女が見えることはなくなった。
革命の旗手、アイドル××のモデルはどう考えても元〇坂メンバーの〇〇〇〇奈。リアル世界の彼女がK-POP事務所に移籍したことは象徴的である。
“おじさん”はある程度の年齢に達した人のことではなく“おじさん化”した人のこと。そう、あなたのことかもしれない。

高級チョコとともに

⑨キャリアコンサルタントのためのカウンセリング入門(杉原保史)

キャリアカウンセリングの現場で直面する苦労と悩みに、心理カウンセラーが語りかけ、寄り添う。キャリアコンサルタント資格を取得し間もない今の自分にいちばん必要なことはと「カウンセリング知識・技術」を磨くこと
本書が資格取得を志した原点に引き戻してくれる。
現場の実態(現実)も直視しつつ、カウンセリングが目的ではなく、世の中をどのような「共に生きる社会」にしたいかを考え、その中で自分自身の「軸」を見つけていくことが重要である。バイブルとして読み返したい一冊となった(それを想定して購入)。

ベローチェの焼きたてサンドとともに


7月の読書記録、最後まで読んでいただきありがとうございます。
珍しく文字が多くなったので、初めて目次機能を使いました。
私の読書プレイは続くよ、どこまでも。


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